リーバイス gジャン ボタン裏刻印 一覧を探している方にとって、ボタンの裏に刻印された数字やアルファベットは、そのジャケットの製造年代や工場を知る重要な手がかりです。しかし、インターネット上にはこの情報が分散しており、どこを見れば正確な情報が得られるのか分からないという声を多く耳にします。
そこで今回は、徹底的に調査を行い、リーバイスGジャンのボタン裏刻印について、どこよりもわかりやすく網羅的にまとめました。特に人気の高い70505モデルを中心に、1950年代から2000年代初期まで、さらには各工場の詳細情報や希少性についても独自の考察を交えてお伝えします。この記事を読めば、あなたの持っているGジャンの価値や年代が明確になるでしょう。
この記事のポイント |
---|
✅ リーバイスGジャンの全ボタン裏刻印一覧を年代別に整理 |
✅ 70505モデルの特徴的な刻印(52、524、525、527、529等)の詳細解説 |
✅ 工場番号から判明する製造地と年代の特定方法 |
✅ 希少価値の高い刻印とレギュラー品の見分け方 |
リーバイスGジャンのボタン裏刻印における基本知識と一覧表
- リーバイスGジャンのボタン裏刻印は製造工場と年代を示す重要な識別記号
- 70505モデルでは8つの番号の工場で製造され、すべて「52」から始まる特徴がある
- アルファベット刻印から数字刻印への変更時期は1960年代後半が転換点
- 刻印なしや特殊な刻印には復刻品や限定生産の可能性が高い
- 工場番号「555」「524」「16」は特に希少価値が高いとされている
- 1980年代以降は3桁番号が主流となり工場の特定が容易になった
リーバイスGジャンのボタン裏刻印は製造工場と年代を示す重要な識別記号
リーバイスのGジャン(デニムジャケット)のボタン裏に刻印された数字やアルファベットは、単なる装飾ではありません。これらは製造した工場と製造年代を示す重要な識別記号として機能しています。
この刻印システムが導入された背景には、リーバイス社が全米各地に工場を展開していく過程で、品質管理と生産管理を効率化する必要があったことが挙げられます。特に1960年代以降、アメリカ国内だけでなく海外展開も始まった同社にとって、どの工場で製造された製品かを即座に判別できるシステムは不可欠でした。
ボタン裏刻印の読み方を理解することで、以下の情報を知ることができます:
- 製造工場の特定:テキサス州エルパソ工場、アーカンソー州フェイエットビル工場など
- 製造年代の推定:1960年代から2000年代初期まで
- 希少性の判断:人気の高い工場や短期間しか稼働しなかった工場の製品
- 真贋の判定:復刻品や偽物との区別
さらに重要なのは、同じモデル番号(例:70505)でも、刻印によって微妙なディテールの違いがあることです。これらの違いがヴィンテージ市場での価値を大きく左右することもあります。
70505モデルでは8つの番号の工場で製造され、すべて「52」から始まる特徴がある
リーバイスの代表的なGジャンである70505モデルは、1966年もしくは1967年に登場し、その後約30年以上にわたって製造され続けました。このモデルの最も興味深い特徴の一つは、製造工場のボタン裏刻印がすべて「52」から始まることです。
🏭 70505製造工場一覧
刻印番号 | 工場所在地 | 稼働状況 |
---|---|---|
52 | Fayettville(アーカンソー州) | 初期の「O」刻印から変更 |
521 | El Paso(テキサス州)※詳細不明 | 短期間の可能性 |
522 | El Paso Lomaland Plant(テキサス州) | 1998年まで稼働 |
524 | El Paso Cypress Plant(テキサス州) | 1947年〜1999年 |
525 | El Paso Eastside Plant(テキサス州) | 1998年まで稼働 |
526 | 詳細不明 | おそらくEl Paso |
527 | Fayettville(アーカンソー州) | 1966年〜1998年 |
529 | Hobbs(ニューメキシコ州) | 1982年〜 |
この「52」シリーズの背景には、リーバイス社の戦略的な工場配置があったと推測されます。地理的に近い南西部の工場群を統一的に管理するため、連番で管理していた可能性が高いです。
特に注目すべきは、「521」と「524」の関係性です。調査によると、「521」のボタンは「52」の刻印に後から「1」を加えたもののように見えるとの指摘があります。これは工場の拡張や生産ラインの増設に伴う変更かもしれません。
また、複数の刻印を持つ個体も確認されており、例えば「521」と「524」の異なる番号のボタンを持つ70505や、「522」と「524」のボタンを持つ個体も存在します。これは製造過程での部品調達の都合や、工場間での生産調整が行われていた証拠と考えられます。
アルファベット刻印から数字刻印への変更時期は1960年代後半が転換点
リーバイスのボタン裏刻印は、長い歴史の中で何度も変更が行われてきました。その最も大きな転換点が、アルファベット刻印から数字刻印への変更で、これは1960年代後半に実施されました。
📊 刻印変遷表
時代 | 刻印タイプ | 代表例 | 特徴 |
---|---|---|---|
1950年代〜1960年代前半 | アルファベット | D、O、A、F、J、K、L、S、W | 工場を表すアルファベット1文字 |
1960年代後半〜1970年代 | 混在期 | O→52、D→17など | アルファベットから数字への移行 |
1980年代〜2000年代 | 数字3桁 | 501、513、524、527、553など | 工場番号の3桁化 |
この変更の背景には、新コンピュータシステムの導入があったことが判明しています。1967年に導入されたこのシステムにより、従来のアルファベット管理から数字管理へと移行することで、より効率的な生産管理が可能になりました。
特に興味深いのは、この移行期に「ダブルネーム」や「タイプ物」と呼ばれる特殊なモデルが存在することです。これらは新旧システムの過渡期に製造されたため、現在でも高い収集価値を持っています。
アルファベット刻印の読み方についても説明しておくと、例えば:
- 「D」:デニソン工場(テキサス州)
- 「O」:フェイエットビル工場(アーカンソー州)※後の「52」=「527」
- 「E」:エルパソ工場(テキサス州)※後の「524」
ここで注意すべきは、「O」(オー)と「D」(ディー)を見間違える人が多いという点です。フォントの特徴をよく観察して正確に判別する必要があります。
刻印なしや特殊な刻印には復刻品や限定生産の可能性が高い
リーバイスGジャンのボタン裏に刻印がない場合や、通常とは異なる特殊な刻印がある場合は、復刻品や限定生産モデルの可能性が高いと考えられます。
🔍 刻印なしパターンの分析
パターン | 可能性 | 判断材料 |
---|---|---|
完全に刻印なし | 復刻品・レプリカ | 他のディテール(タグ、ステッチなど)で総合判断 |
薄い刻印・消えかかった刻印 | オリジナル(経年劣化) | 全体の状態、製造年代との整合性 |
異なるフォントの刻印 | 限定モデル・特別生産 | リリース情報、他の特徴との照合 |
復刻品の場合、オリジナルを忠実に再現することを目指しながらも、製造上の都合や法的な問題から、ボタン裏刻印を省略するケースがあります。特に**Levi’s Vintage Clothing(LVC)**などの復刻ラインでは、オリジナルとの区別を図るためあえて刻印を変更したり省略したりすることがあります。
また、1960年代の極初期モデルでは、まだ刻印システムが確立されていなかったため、本物でも刻印がない場合があります。この場合は、以下の点で判別する必要があります:
- 紙パッチの有無と状態:オリジナルは硬化しやすく、ヒビが入りやすい
- 赤タブの特徴:BIG Eか small e か
- ステッチの色と本数:オレンジ糸2本かネイビー/ブラック1本か
- バータック(カンヌキ)の色:オレンジかブラックか
これらの要素を総合的に判断することで、刻印なしでも年代やオリジナル性を特定できます。
工場番号「555」「524」「16」は特に希少価値が高いとされている
ヴィンテージリーバイス市場において、特定の工場番号は異常に高い希少価値を持っています。その代表格が「555」「524」「16」の3つの刻印です。
⭐ 希少価値の高い刻印詳細
刻印 | 工場名 | 希少性の理由 | 市場価値 |
---|---|---|---|
555 | San Francisco Valencia ST. | バレンシア工場・復刻モデル製造 | 非常に高い |
524 | El Paso Cypress Plant | 「66」モデルの旧6工場 | 高い |
16 | 複数工場で使用 | 長期間稼働・特殊モデル製造 | 高い |
「555」刻印の特別性
「555」刻印は、サンフランシスコのバレンシア工場で1996年から2003年の工場閉鎖まで製造されたモデルに付けられています。この工場の特別な点は:
- すでに市場になかった「赤耳モデル」の復刻製造
- 「XX(ダブルエックス)」などの高完成度復刻モデルの製造
- 工場閉鎖により現在は入手困難
現在では**LVC(Levi’s Vintage Clothing)**の復刻ライン製造のため工場自体が復活していますが、オリジナル期の「555」刻印は別格の扱いを受けています。
「524」刻印の歴史的価値
「524」刻印のエルパソ・サイプレス工場は、1947年から1999年まで長期にわたって稼働し、特に:
- 「66」モデル時代の「6」刻印モデルを製造していた工場(旧6工場)
- テキサス州の代表的な工場として安定した品質を誇る
- 通常ラインでは見られない特殊なモデルを製造
「16」刻印の複雑性
「16」刻印は最も複雑で、実は2つの異なる工場で使用されていたことが判明しています:
- 1950年代初期〜1970年代中期まで稼働した長期工場
- 通常ラインにはない変わった生地やディテールを使用したモデルを製造
- 「16ボタンモデル」として独自のカテゴリを形成
1980年代以降は3桁番号が主流となり工場の特定が容易になった
1980年代に入ると、リーバイス社の工場管理システムがさらに発達し、3桁番号による工場識別が主流となりました。この変更により、工場の特定がより容易になり、収集家にとっても判別しやすいシステムが確立されました。
📋 1980年代以降の主要工場番号
工場番号 | 所在地 | 稼働期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
501/502 | Albuquerque(ニューメキシコ州) | 1967〜1998.6 | 米国最終モデルの一部を製造 |
511 | El Paso Kastrin Plant(テキサス州) | 〜2002 | エルパソ工場群の一つ |
513 | Blue Ridge(ジョージア州) | 1959〜2002.6 | 東海岸の主要工場 |
520 | El Paso Airway plant(テキサス州) | 1973〜1998 | エアウェイ工場 |
527 | Fayettville(アーカンソー州) | 1966〜1998 | 「O」から移行した工場 |
532 | Knoxville(テネシー州) | 1953〜1998 | 東部の主要工場 |
553 | San Benito(テキサス州) | 〜2002 | 米国最終モデル製造工場 |
この3桁システムの利点は、地域別の工場配置が一目で分かることです:
- 500番台:主に西部・南西部(ニューメキシコ、テキサス)
- 510〜530番台:テキサス州を中心とした南部
- 530〜550番台:東部・南東部(テネシー、ジョージア)
- 550番台以降:カリフォルニアを中心とした西海岸
3桁番号の導入により、リーバイス社は品質管理を強化し、問題が発生した際の追跡調査も容易になりました。また、収集家にとっても、年代と工場の特定が格段に簡単になったため、ヴィンテージ市場の透明性向上にも貢献しています。
興味深いことに、2003年にリーバイス社がアメリカ国内の全工場を閉鎖した際、これらの3桁番号はアメリカ製リーバイスの最後の証となりました。現在でも一部でUSA製は続いていますが、これらは委託工場での生産のため、リーバイス自社工場製とは区別されています。
リーバイスGジャン特定刻印の詳細解説と希少性判定
- 刻印「52」は70505モデル初期の重要な識別記号でフェイエットビル工場製
- 刻印「525」はエルパソ・イーストサイド工場の証でボタン裏525は比較的希少
- アルファベット刻印「J」や「O」は1960年代の貴重な初期工場記号
- 刻印なしモデルは復刻品か極初期オリジナルかの慎重な判別が必要
- レア工場番号の判定には刻印以外の特徴も総合的に考慮すべき
- 70505ボタン裏刻印52年代は1960年代後半から1970年代前半が有力
刻印「52」は70505モデル初期の重要な識別記号でフェイエットビル工場製
**刻印「52」**は、リーバイス70505モデルの初期を代表する最も重要な識別記号の一つです。この刻印が付けられたGジャンは、アーカンソー州フェイエットビル工場で製造されたことを示しています。
🏭 刻印「52」の詳細情報
項目 | 詳細 |
---|---|
製造工場 | Fayettville(アーカンソー州) |
前身表記 | 「O」(アルファベット) |
稼働時期 | 1966年〜1998年 |
工場の特徴 | 旧Oberman Manufacturing Co.を買収 |
この「52」刻印の背景には興味深い歴史があります。フェイエットビル工場は、1966年にリーバイス社が**Oberman Manufacturing Co.**を買収して設立されました。Oberman社は1914年創業の老舗で、ベトナム戦争時には軍用品(M-1951等)も製造していた実績のある会社でした。
軍用品製造の経験を持つ工場だったことが、リーバイスのデニムジャケット製造において高い縫製技術を発揮する要因となったと推測されます。実際に「52」刻印のモデルは、ステッチワークの美しさや耐久性で定評があります。
「O」から「52」への移行過程
最も注目すべきは、この工場がアルファベット「O」から数字「52」への移行を経験している点です:
- 1965年前後:「O」刻印でジャケット製造開始
- 1966年頃:リーバイス社による買収
- 1967年頃:新コンピュータシステム導入に伴い「52」刻印に変更
この移行期に製造されたモデルには、「O」と「52」の両方の刻印を持つ個体も存在する可能性があり、そうしたモデルは特に高い収集価値を持っています。
さらに重要なのは、「52」は他の「52X」シリーズ(521、522、524など)の基準となる番号だということです。調査によると、「521」のボタンは「52」の刻印に後から「1」を加えたもののように見えるとの指摘もあり、工場の拡張や生産ライン増設の歴史を物語っています。
刻印「525」はエルパソ・イーストサイド工場の証でボタン裏525は比較的希少
刻印「525」は、テキサス州エルパソにあったイーストサイド工場で製造されたGジャンに付けられる刻印です。この刻印は比較的希少とされており、収集家の間でも注目度の高い刻印の一つです。
🎯 刻印「525」の希少性分析
希少性レベル | 理由 | 市場での扱い |
---|---|---|
中〜高 | 短期間稼働・限定生産 | プレミアム価格で取引 |
地域限定 | エルパソ地区のみ | 西部市場で特に人気 |
品質評価 | エルパソ工場群の高品質 | 状態の良いものは高評価 |
エルパソ・イーストサイド工場の特徴は、1998年まで稼働していたものの、実際の稼働期間は他の工場と比較して短かったことです。これが「525」刻印の希少性を高めている主要因です。
エルパソ工場群の中での位置づけ
エルパソには複数のリーバイス工場が存在していましたが、「525」のイーストサイド工場は以下の特徴を持っていました:
- 地理的優位性:メキシコ国境に近く、物流コストを抑制
- 専門性:デニム製品に特化した製造ライン
- 品質管理:エルパソ工場群共通の高い品質基準
興味深いことに、「525」刻印のモデルには、他の刻印との混在も確認されています。例えば、「521」と「525」の両方の刻印を持つ個体や、「522」と「525」の組み合わせも存在します。これは:
- 部品供給の都合による混在
- 工場間での生産調整
- 在庫管理システムの影響
などが考えられ、製造現場のリアルな状況を反映していると言えるでしょう。
「525」刻印の判別ポイント
「525」刻印を正確に判別するためのポイントは:
- 数字の彫りの深さ:他の刻印と比較して若干浅い場合がある
- フォント:エルパソ工場群共通のフォント特徴
- 配置:ボタン中央からわずかに左寄りに配置されることが多い
- 摩耗パターン:使用による摩耗の仕方に特徴がある
アルファベット刻印「J」や「O」は1960年代の貴重な初期工場記号
1960年代のリーバイスGジャンに見られるアルファベット刻印は、現在の数字刻印システム以前の貴重な初期工場記号です。特に「J」と「O」の刻印は、リーバイス史において重要な位置を占めています。
📚 主要アルファベット刻印一覧
刻印 | 工場名 | 所在地 | 移行後の数字 |
---|---|---|---|
O | Fayettville | アーカンソー州 | 52→527 |
D | Denison | テキサス州 | 17→7 |
J | San Jose | カリフォルニア州 | 12→558 |
F | San Francisco | カリフォルニア州 | 11→555 |
E | El Paso | テキサス州 | 16→524 |
刻印「J」の特別性
「J」刻印はサンノゼ工場(San Jose)を示しており、カリフォルニア州の主要工場の一つでした。この工場の特徴:
- 稼働期間:1933年から1984年まで約50年間
- 生産品目:ジーンズとジャケットの両方を製造
- 技術革新:西海岸の技術的先進性を反映
- 地域性:カリフォルニアスタイルの象徴
「J」刻印のモデルは、1960年代前半に製造されたものが多く、まさにアメリカンカジュアルの黄金期を代表する製品と言えます。
刻印「O」の歴史的重要性
「O」刻印は前述の通りフェイエットビル工場を示していますが、その歴史的重要性は:
- 移行期の象徴:アルファベットから数字への変更を体現
- 軍需工場の転用:軍用品製造の技術をデニム製造に応用
- 品質の証明:後の「52」「527」刻印の高品質の基盤
判別時の注意点
アルファベット刻印を判別する際は、以下の点に注意が必要です:
- 「O」と「D」の混同:フォントによっては区別が困難
- 「6」と「G」の混同:摩耗により判別が困難になることがある
- 「5」と「S」の混同:刻印の深さによって見分けが必要
これらの混同を避けるため、刻印だけでなく他のディテールも総合的に判断することが重要です。
刻印なしモデルは復刻品か極初期オリジナルかの慎重な判別が必要
刻印なしのリーバイスGジャンに遭遇した場合、それが復刻品なのか、それとも極初期のオリジナルなのかを慎重に判別する必要があります。この判別は、ヴィンテージデニムの価値評価において最も重要な要素の一つです。
🔍 刻印なしモデルの分類
カテゴリ | 特徴 | 判別ポイント | 価値 |
---|---|---|---|
極初期オリジナル | 1960年代前半以前 | 紙パッチ、赤タブBIG E | 非常に高い |
システム移行期 | 1966-1967年頃 | ダブルネーム、特殊タグ | 高い |
復刻品(LVC等) | 1990年代以降 | 現代的な縫製技術 | 中程度 |
レプリカ・偽物 | 不明 | 品質の不一致 | 低い |
極初期オリジナルの特徴
真の極初期オリジナルには以下の特徴があります:
- 紙パッチの状態:
- 硬化してヒビが入りやすい
- 色あせや変色が自然な状態
- 文字のインクの滲みや薄れ
- 赤タブの特徴:
- BIG E(大文字のE)が基本
- 不均等V(Vの字が不均等)
- タブの色が経年変化で褪色
- ステッチの特徴:
- オレンジ糸の2本ステッチが多い
- ステッチの不均一性(手作業感)
- バータック(カンヌキ)がオレンジ色
復刻品(LVC)の見分け方
Levi’s Vintage Clothingなどの復刻品は、オリジナルを忠実に再現しながらも、現代の製造技術が使われているため:
- 縫製の精度:現代的な均一性
- 生地の質感:オリジナルとは微妙に異なる
- 付属品:復刻品専用のタグやラベル
- 全体の状態:新品特有の硬さや光沢
システム移行期の特殊性
1966-1967年頃の新コンピュータシステム導入期には、**「ダブルネーム」や「タイプ物」**と呼ばれる特殊なモデルが存在しました:
- ダブルネーム:557と70505の両方がパッチに記載
- 製造期間:わずか数か月の限定生産
- 希少性:パッチが残っているものは極めて少ない
- 価値:通常のヴィンテージより高額で取引
レア工場番号の判定には刻印以外の特徴も総合的に考慮すべき
レア工場番号の真の価値を判定するためには、刻印だけでなく他の特徴も総合的に考慮することが不可欠です。単純に希少な刻印があるだけでは、その個体の真の価値は測れません。
🎯 総合判定の要素
判定要素 | 重要度 | チェックポイント |
---|---|---|
ボタン裏刻印 | ★★★★★ | 希少性・真正性・年代整合性 |
紙パッチ状態 | ★★★★☆ | 残存状況・硬化度・文字の鮮明度 |
赤タブ特徴 | ★★★★☆ | BIG E/small e・均等V/不均等V |
ステッチ詳細 | ★★★☆☆ | 糸色・本数・バータック色 |
全体コンディション | ★★★☆☆ | 色落ち・ダメージ・修理歴 |
「555」刻印の場合の総合判定
バレンシア工場の「555」刻印の場合:
- 確認項目:
- 赤耳の有無(復刻赤耳モデルの可能性)
- XXダブルエックスの表記
- 1996年以降の製造を示す内タグ
- 復刻特有の高品質な仕上げ
- 注意点:
- 現在のLVC製品と区別する
- オリジナル期(1996-2003)かを確認
- 市場での取引価格を参考にする
「16」刻印の複雑な判定
「16」刻印は最も判定が困難で、以下を考慮する必要があります:
- 年代による工場の違い:
- 1950年代初期〜1970年代中期の長期稼働工場
- 実際には2つの異なる工場で使用
- 時期により製造特徴が大きく異なる
- 特殊モデルの可能性:
- 通常ラインにない変わった生地
- 特殊なディテール
- 限定生産や試作品の可能性
市場価値との関係性
レア刻印の市場価値は、以下の要因で大きく変動します:
- 需要と供給のバランス
- コンディションの良さ
- 付属品の完備度(タグ、パッチなど)
- 年代の明確性
- 希少性の認知度
70505ボタン裏刻印52年代は1960年代後半から1970年代前半が有力
70505のボタン裏刻印「52」の製造年代について、徹底的な調査と分析を行った結果、1960年代後半から1970年代前半が最も有力な時期であることが判明しました。
📅 「52」刻印年代特定の根拠
根拠要素 | 詳細情報 | 信頼度 |
---|---|---|
工場買収時期 | 1966年Oberman社買収 | 高い |
システム変更 | 1967年コンピュータシステム導入 | 高い |
「O」からの移行 | 1965-1967年頃の移行期 | 高い |
70505登場 | 1966年または1967年登場 | 中程度 |
他刻印との関係 | 「521」「522」との製造時期重複 | 中程度 |
年代特定の詳細分析
1966年以前:
- Oberman Manufacturing Co.として独立操業
- 「O」刻印でのジャケット製造
- 軍用品製造(M-1951等)の実績
1966年:
- リーバイス社によるOberman社買収完了
- 「O」から「52」への移行準備期間
- 70505モデルの開発・準備段階
1967年:
- 新コンピュータシステム導入
- 本格的な「52」刻印の開始
- 70505モデルの本格生産開始
1968-1972年頃:
- 「52」刻印の最盛期
- 安定した品質での大量生産
- 他の「52X」シリーズとの並行生産
製造年代の判別方法
「52」刻印の個体の具体的な製造年代を判別するためには:
- パッチの仕様:
- ギャラ入り(EVERY GARMENT GUARANTEED)の有無
- USA表記の有無
- パッチサイズ(デカパッチか通常サイズか)
- 赤タブの特徴:
- BIG E(1971年頃まで)かsmall e(1971年以降)か
- 均等Vか不均等Vか
- ステッチの詳細:
- オレンジ糸2本(初期)かネイビー/ブラック1本(後期)か
- バータック(カンヌキ)の色:オレンジ→ブラックへの変化
- その他のディテール:
- 袖先のステッチ本数
- ポケットからのVステッチの開き具合
- 収縮率表記の有無
まとめ:リーバイスGジャンのボタン裏刻印一覧で年代と価値を見極める
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイス70505のボタン裏刻印はすべて「52」から始まる8つの工場で製造された
- アルファベット刻印から数字刻印への変更は1967年の新コンピュータシステム導入が転換点
- 刻印「555」「524」「16」は特に希少価値が高く市場でプレミアム価格で取引される
- 刻印「52」はフェイエットビル工場製で「O」刻印から移行した重要な初期番号
- 刻印「525」はエルパソ・イーストサイド工場の比較的希少な工場番号
- アルファベット刻印「J」「O」は1960年代の貴重な初期工場記号
- 刻印なしモデルは極初期オリジナルか復刻品かの慎重な判別が必要
- レア工場番号の真の価値判定には刻印以外のディテールも総合考慮が重要
- 「70505ボタン裏刻印52」の製造年代は1960年代後半から1970年代前半が有力
- 1980年代以降の3桁番号システムにより工場特定がより容易になった
- エルパソには複数の工場が存在し521・522・524・525・526の刻印が確認されている
- 移行期には「ダブルネーム」「タイプ物」などの特殊モデルが存在する
- バレンシア工場「555」刻印は1996年から2003年の工場閉鎖まで製造
- 複数刻印を持つ個体は工場間での部品調達や生産調整の証拠
- 2003年のアメリカ国内全工場閉鎖により3桁刻印はUSA製最後の証となった
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://shibaken.work/post-5906/2024/5906/
- https://shibaken.work/post-2286/2021/2286/
- https://note.com/furuta_japan/n/n768bc58fa57e
- https://jamtrading.jp/blogs/jam/1018254/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13120044963
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12165768927
- https://item.rakuten.co.jp/bring-sg/c/0000003237/?l2-id=item_SP_RelatedCategory
もう着なくなったお洋服、眠っていませんか?古着買取の【フクロウ】なら、あなたの大切にしてきたお洋服に新しい価値を見出します。
ブランド古着はもちろん、カジュアルな古着まで幅広く高価買取!面倒な梱包や発送の手続きも、すべて【フクロウ】にお任せ。簡単査定で、思わぬお小遣いになるかも。ぜひ一度お試しください。
憧れのブランドバッグを、もう我慢する必要はありません。ラクサスなら、エルメスやシャネルなど、憧れのブランドバッグが月額定額で使い放題!飽きたらすぐに他のバッグに交換できるから、毎日が新鮮。高価なバッグだからと諦めていたあなたも、この機会にぜひ体験してみては?新しい自分に出会えるかも。
ファッションもレンタルする時代!
毎日のお洋服選びに悩んでいる方、必見です!プロのスタイリストがあなただけのコーディネートを選んでくれる、月額制ファッションレンタルサービス『エアークローゼット』。トレンドアイテムも気軽に試せて、クローゼットもスッキリ。新しい自分に出会いたい方は、ぜひ一度試してみては?