リーバイス517 着こなしについて悩んでいる方は多いのではないでしょうか。1971年に誕生した世界初のブーツカットデニムとして注目されながらも、「ダサい」「古臭い」といった声もあり、どのように着こなせば良いのか迷っている方も少なくありません。しかし実際には、リーバイス517は着こなし次第で非常におしゃれに見せることができる魅力的なアイテムなのです。
近年、Y2Kファッションの復活やレトロブームの影響で、フレアシルエットのデニムが若者を中心に再注目されています。特にケンドリック・ラマーがスーパーボウルで着用したことで話題となり、ミックスカルチャーファッションの一部として人気が再燃しています。本記事では、リーバイス517の特徴からサイズ選び、年代判別、そして実際のコーディネート例まで、徹底的に調査した情報をお届けします。
この記事のポイント |
---|
✓ リーバイス517の基本的な着こなし方法とコーデのコツ |
✓ ダサく見えない着こなしテクニックと注意点 |
✓ サイズ選びの重要ポイントと年代による違い |
✓ 古着での選び方とオレンジタブ・赤タブの価値 |
リーバイス517の基本的な着こなし方とスタイルポイント
- リーバイス517の着こなしで最も重要なのはシンプルなトップスとの組み合わせ
- ブーツカットの特徴を活かした裾のシルエット調整がポイント
- 体型や年齢を問わず着こなせる万能性がある
- ダサく見えない着こなしの秘訣は適切なサイズ選び
- オレンジタブと赤タブの違いを理解した選び方
- 現代的なミックスカルチャーコーデでの活用法
リーバイス517の着こなしで最も重要なのはシンプルなトップスとの組み合わせ
リーバイス517を格好良く着こなすための最大のポイントは、シンプルなトップスとの組み合わせです。517自体がブーツカットという特徴的なシルエットを持っているため、トップスは比較的シンプルにすることで全体のバランスが取れます。
無地Tシャツとの組み合わせは最も基本的で失敗の少ないスタイルです。特に濃紺の517であれば、白や黒の無地Tシャツと合わせることで、スマートな印象を与えることができます。デニムオンデニム(デニムジャケットとデニムパンツの組み合わせ)でも、517のブーツカットシルエットがあることで、カジュアルすぎずスタイリッシュな着こなしが可能になります。
キレイめなジャケットとの相性も抜群です。テーラードジャケットやスエードブルゾンと合わせることで、大人っぽい雰囲気を演出できます。足元を革靴にしたり、インナーをタックインすることで、より上級者感のある着こなしを楽しむことができるでしょう。
春や秋には、シャツを羽織るだけでもサマになります。チェックシャツやストライプシャツとの組み合わせで、レイヤードスタイルを楽しむことも可能です。また、スポーティなブルゾンとの組み合わせも、カジュアルながら洗練された印象を与えます。
🎯 基本コーディネートパターン
トップス | 合わせやすさ | おすすめ度 |
---|---|---|
無地Tシャツ | ★★★★★ | 初心者向け |
デニムジャケット | ★★★★☆ | 中級者向け |
テーラードジャケット | ★★★☆☆ | 上級者向け |
スウェット | ★★★★★ | カジュアル |
シャツ(羽織り) | ★★★★☆ | オールシーズン |
スウェットとスニーカーでの着こなしも王道で失敗がありません。デニムはカジュアルなアイテムなので、リラックスした雰囲気のスウェットと合わせても違和感なく、むしろ好相性です。特に秋冬シーズンには、厚手のニットやパーカーと合わせることで、温かみのあるコーディネートが完成します。
ブーツカットの特徴を活かした裾のシルエット調整がポイント
リーバイス517を格好良く履きこなすためには、その特徴である裾のフレアシルエットを最大限に活かすことが重要です。裾のシルエットが台無しになってしまうと、517の魅力が半減してしまいます。
裾上げの方法が非常に重要です。517を購入してレングスが長すぎる場合、どのように裾上げするかが仕上がりを大きく左右します。単純に切ってしまうと、元々の色落ちやアタリが無くなってバランスの悪い仕上がりになる可能性があります。特に古着や淡色の517は、裾を切ると不自然な見た目になることがあります。
理想的なのは「アタリ残し」と呼ばれる方法での裾上げです。これは元々の裾を移植する方法で、裾上げしたことが分からない自然な仕上がりになります。洋服リフォーム店などで対応してくれることが多いですが、通常の裾上げよりも料金が高くなる場合があります(およそ3,500円程度)。
適切な靴選びも裾のシルエットを活かすために重要です。517はブーツカットという名前の通り、元々はブーツと合わせることを想定して作られています。特にウェスタンブーツやワークブーツとの相性が抜群です。デッキシューズやローファーなど、程良いボリューム感のある靴も517と好相性です。
一方で、あまりにも細身のスニーカーや靴だと、裾とのバランスが取れない場合があります。また、裾を折り返すロールアップスタイルは517の魅力を半減させてしまうので避けたほうが良いでしょう。
📏 裾の長さ調整ガイド
着こなしスタイル | 推奨レングス | 注意点 |
---|---|---|
ノークッション | 裾と靴が触れる程度 | 現代的でスッキリ |
ワンクッション | 少しだけ隙間がある程度 | クラシックスタイル |
引きずり | 90年代風 | 古臭く見える可能性 |
履き方としては、ノークッション(裾と靴の間に隙間がない)か、ワンクッション(少しだけ裾と靴の間に隙間がある)程度が理想的です。裾を引きずるような着こなしは90年代風で、現代では少し古く見える可能性があります。2025年現在では、ノークッション丈でシルエットの美しさを楽しむのが主流となっています。
体型や年齢を問わず着こなせる万能性がある
リーバイス517は、多様な体型や年齢の人に似合う汎用性の高いジーンズです。その特徴的なブーツカットシルエットが、さまざまな体型をバランス良く見せてくれる効果があります。
脚が細い方の場合は、ブーツカットが適度なボリュームを与えてバランスを整えます。膝下で裾が広がることで、全体的に安定感のあるシルエットを作り出すことができます。一方、脚が太めの方は、膝下で裾広がりになることで視線が下に誘導され、全体的にすっきりした印象になります。
身長が低めの方は、足が長く見える効果があるため、スタイルアップを図ることができます。ハイライズ(股上が深い)仕様により、腰の位置が高く見え、それによって脚長効果をさらに高めています。身長が高い方でも、適度なフレアが安定感を与え、バランスの良いシルエットを作り出します。
年齢層に関しても幅広い世代に対応します。若い世代では、古着としての517がトレンド感のある着こなしの一部として人気があります。30代〜40代ではキレイめな大人カジュアルの一部として活用でき、50代以上の方にとっては、自分の若い頃から親しんできた懐かしいアイテムとして愛用されています。
🎭 年代別着こなしの特徴
年代 | 着こなしの特徴 | おすすめスタイル |
---|---|---|
10-20代 | トレンド重視・古着感 | ストリート・Y2K |
30-40代 | 大人カジュアル | キレイめ・アメカジ |
50代以上 | 懐かしさ・渋さ | クラシック・大人の余裕 |
特に注目すべきは、大人の男性が517を着用すると、若い頃とは違った「渋さ」が出るという点です。517のブーツカットシルエットが、大人の落ち着きや経験を感じさせる「渋い大人」という印象を強める効果があります。また、ブーツカットというと「男性もの」というイメージがありますが、女性が着用しても美脚効果があり、おしゃれに決まります。
このように、リーバイス517は体型や年齢、性別を問わず、多様な人々に似合うユニバーサルなデザインを持っています。大切なのは自分に合ったサイズを選び、自分らしい着こなしを楽しむことです。
ダサく見えない着こなしの秘訣は適切なサイズ選び
リーバイス517が「ダサい」と言われる最大の理由の一つが、不適切なサイズ選びです。正しいサイズを選ぶことで、517の魅力を最大限に引き出し、スタイリッシュな着こなしが可能になります。
サイズ選びの基本ルールとして、517は通常のリーバイスより1サイズ上を選ぶことがおすすめです。517は腰回りと太ももが明らかに501などのストレートモデルよりタイトな作りになっているため、同じサイズだと太ももが入らない可能性があります。
具体的な例として、501でウエスト31インチがジャストサイズの人が32インチの517を着用した場合、太ももやヒップがピッタリとフィットするという報告があります。もしこれが501と同じ31インチだったら、かなりピタピタになっていたことでしょう。
太ももが標準体型より太い方は、1サイズ上ではなく2サイズ上でも良いかもしれません。その場合はウエストをぎゅっと絞ってハイウエストで履いても今っぽい着こなしに見えるので違和感はありません。むしろ、適度にゆとりがあることで、リラックスした現代的な雰囲気を演出できます。
📊 サイズ選びの参考表
通常サイズ | 517推奨サイズ | 体型 | 注意点 |
---|---|---|---|
29 | 30-31 | 細身 | フィット感重視 |
31 | 32-33 | 標準 | バランス良好 |
33 | 34-35 | ガッチリ | ゆとり重視 |
35 | 36-37 | 大柄 | ハイウエスト可 |
レングス(丈)の選択も重要です。ブーツカットを活かすには適切な丈が必要です。裾を引きずって履くのは1990年頃に流行した渋カジやバイカーファッションのようになり、今となっては古臭く見えてしまう可能性があります。
新品で購入する場合の注意点として、1〜2cmほど縮むことを考慮してサイズを選ぶことをおすすめします。特にデニムは洗濯や着用を繰り返すことで縮むことがあるため、あらかじめその縮み幅を見越して購入するとよりフィット感が良くなります。
体型とパンツの太さのバランスが悪く、パツパツのシルエットになってしまうとダサく見える可能性があります。また、サイズが大きすぎてダボダボになってしまっても、だらしない印象を与えてしまいます。適切なサイズ選びにより、517本来の美脚効果を最大限に引き出すことができます。
オレンジタブと赤タブの違いを理解した選び方
リーバイス517には、オレンジタブと赤タブという2種類のバリエーションが存在します。この「タブ」とは、右後ろポケットについている小さなタグのことで、その色によって製造時期や特徴、価値が大きく異なります。
オレンジタブは1960年代後半から登場し、1970〜80年代が最盛期で、90年代でも製造されていました。オレンジタブは作業着ではなくファッションアイテムとして作られていたため、作業着ほどの丈夫さは求められていませんでした。そのため、ポケットのリベットやステッチ、生地の始末などが簡略化され、大量生産しやすい設計になっています。
赤タブはリーバイスの伝統的なタブカラーで、より作業着としての耐久性を重視した作りになっています。このような違いから、オレンジタブはディテールにこだわるアメカジ愛好家からは「B級品」「廉価版」などと見なされることもありました。
しかし、一般の人からすると赤タブでもオレンジタブでも違いはわかりづらく、それよりも着こなしや全体のバランス、清潔感などの方がはるかに重要です。タブの色だけで「ダサい」と判断するのは、あまり意味のあることではないでしょう。
🏷️ タブの特徴比較
タブの色 | 時代背景 | 特徴 | 価値 |
---|---|---|---|
オレンジタブ | 70-90年代 | ファッション重視・軽やか | コレクション価値あり |
赤タブ | 伝統的 | 耐久性重視・作業着仕様 | 定番・安定感 |
興味深いのは、オレンジタブには作業着ではない軽やかなファッションのニュアンスがあり、特にフレアタイプのジーンズではそのチープさがリアルな70年代風の雰囲気を醸し出すという意見もあることです。オレンジタブの517は、その当時にしかない独特の魅力を持っているとも言えます。
年代判別における違いも重要です。70年代初期の517には「big E」が使われており、これは非常に価値のあるポイントとされています。70年代後半には赤タブの「big E」から「e」に変更され、80年代にはクロカンヌキやタロンジッパーが使用されていました。90年代以降はYKKや他のジッパーブランドに変更されています。
タブの色の違いはあくまでコレクション的な価値や好みの問題であり、ファッションとして「ダサい」かどうかを決定づける要素ではありません。むしろそれぞれのタブが持つ歴史的背景や特徴を理解することで、より517の魅力を深く楽しむことができるでしょう。
現代的なミックスカルチャーコーデでの活用法
近年注目されているミックスカルチャーの観点から、リーバイス517の着こなしを考えることで、より現代的でおしゃれな着こなしが可能になります。ミックスカルチャーとは、異なる要素を持つアイテムを組み合わせ新鮮なスタイルを生み出すことを指します。
ケンドリック・ラマーの影響により、フレアシルエットである517の人気が再燃しています。2025年のスーパーボウルに登場したラッパー、ケンドリック・ラマーのコーデは瞬く間にインターネット上で話題となりました。モータースポーツを思わせるレザージャケットに、セリーヌのライトウォッシュなフレアパンツとナイキのスニーカーの組み合わせは、まさにミックスカルチャーの典型例です。
セットアップ風コーデでは、トミーヒルフィガーのダブルブレストが特徴的なデニムジャケットと同じ色味のリーバイス517を合わせることで、統一感のあるスタイルを作り出すことができます。スニーカーはボリュームのあるタイプを選ぶと、517のフレアシルエットと相性が良く、すっきりとした印象を与えます。
80年代アメリカンスタイルでは、目を引くプリントが施されたTシャツに同じ色味がベースのチェックシャツをレイヤードすることで、存在感と統一感を両立できます。アタリ強めなインディゴカラーのリーバイス517と合わせれば、全体的にレトロ感じるスタイルが完成します。
🎨 ミックスカルチャーコーデ例
スタイル | キーアイテム | ポイント |
---|---|---|
セットアップ風 | デニムジャケット | 統一感重視 |
80’sアメリカン | プリントT × チェック | レトロ感 |
ストリート | スタジャン × 517 | カラーメリハリ |
バイカー風 | ライダース × 517 | キレイめ要素 |
ストリートコーデでは、イエロー×ネイビーの配色がかっこいいスタジャンを使用します。スタジャンもパンツもカラーの発色が濃いめなので、パッと見たときの印象がごちゃごちゃしないよう、トップスとシューズはブラックで揃えることでコーデにメリハリが出ます。
アイテムの年代、ジャンル、シルエット、本来の用途が一致しない同士でも軽快かつ自由にピックアップし、自分が好きなものを好きなように合わせることこそがミックスカルチャーであり、現代的なファッションの楽しみ方と言えるでしょう。
リーバイス517の選び方と年代別着こなしの違い
- 古着での517選びは相場感と状態チェックが重要
- USA製とアジア製の違いを理解した購入判断
- 年代見分け方はタグやボタン裏の刻印がポイント
- サイズ感は現行モデルとヴィンテージで異なる
- 季節別コーディネートで517の魅力を最大化
- 購入場所選びで失敗を避けるコツ
- まとめ:リーバイス517 着こなしマスターへの道
古着での517選びは相場感と状態チェックが重要
リーバイス517を古着で購入する際は、相場感の把握と状態チェックが成功の鍵となります。同年代の501に比べて517は圧倒的に安い相場で取引されており、狙い目のアイテムと言えるでしょう。
現在の相場状況を見ると、USA製レギュラーの501は色落ちした個体でも1万円前後するのに対し、同じ年代のUSA製517は5,000〜7,000円で購入可能です。これは若者の間でフレアシルエットのジーンズが流行っているものの、やはり定番の501に比べると認知度が低いことが要因と推測されます。
古着市場での特徴として、517は501に比べ腰回りや太ももがタイトなので、ハッキリとしたヒゲ落ちの個体が多く出品されているのが特徴です。この特性により、色落ちの美しい個体を比較的安価で入手することが可能です。
購入時のチェックポイントをしっかりと把握することで、良質な517を見つけることができます。まず、全体的な色落ちの状態を確認し、特に膝部分や裾の状態をチェックしましょう。また、ジッパーの動作やボタンの状態、ポケット内部の状態なども重要な確認点です。
💰 古着相場の目安
年代 | 状態 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|
70年代 | 良好 | 15,000-25,000円 | big E・希少価値 |
80年代 | 良好 | 8,000-12,000円 | USA製・安定品質 |
90年代 | 良好 | 5,000-8,000円 | コストパフォーマンス良 |
フレアシルエットのジーンズの流行はあくまで若者だけのトレンドであって、まだまだメインストリームになるほど流行していないので価格高騰もしにくいと予測されます。このため、USA製517が気になる方は、ゆっくり探しても問題ないかと思われます。
状態の良い古着を見つけるコツとして、出品者の説明文をよく読み、写真では分からない詳細な情報を確認することが重要です。また、返品・交換の可否についても事前に確認しておくと安心です。特にサイズ感については、501とは大きく異なるため、必ず実寸を確認してから購入することをおすすめします。
投資価値の観点から見ても、USA製の517は将来的に価値が上がる可能性があります。現在は比較的安価で入手できますが、アメリカでの生産終了により希少性は高まっています。25年前の第一次古着ブームの時代と相場がほとんど変わっていないことを考えると、今が購入のチャンスかもしれません。
USA製とアジア製の違いを理解した購入判断
リーバイス517を選ぶ際に重要なのが、USA製とアジア製の違いを理解することです。この違いは価格だけでなく、品質や着用感、そして将来的な価値にも大きく影響します。
USA製517の特徴として、1990年代まではアメリカで生産されており、特に80年代〜90年代のUSA製レギュラーは古着愛好家にとって最低ラインとされています。USA製の517は、デニム生地の質感や縫製の丁寧さ、そして経年変化の美しさが特徴的です。
生産国の変遷を見ると、90年代以降、リーバイスジーンズの製造国はアメリカではなくアジアで大量生産されるようになりました。そのため、古着でアメリカ製のものはかなり人気があり、コレクター価値も高くなっています。
デニム生地の違いは特に顕著です。80s〜90sのリーバイスらしい青っぽい色味をしており、タテ落ちとは程遠い雰囲気ですが、この雰囲気こそUSA製レギュラーの醍醐味とされています。デニムブランドのリゾルトが再現して日本人にも人気を博していることからも、その価値の高さが伺えます。
現行モデル(アジア製)の特徴として、メキシコやニカラグアなどで生産されており、価格は15,000円前後となっています。素材は65%コットン、35%ポリエステルとなっており、USA製の100%コットンとは異なります。
🏭 生産国による違い
生産国 | 年代 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|
アメリカ | ~90年代 | 8,000-25,000円 | 希少価値・品質重視 |
メキシコ | 90年代後期~ | 12,000-18,000円 | バランス重視 |
アジア各国 | 2000年代~ | 8,000-15,000円 | コスト重視 |
品質の違いについて、USA製は工場による品質のばらつきはあるものの、全体的に作りが丁寧で、特にステッチワークやリベットの取り付けなどが優れています。一方、アジア製は大量生産により品質の均一化が図られていますが、細部の仕上げではUSA製に劣る場合があります。
経年変化の違いも重要なポイントです。USA製は時間をかけてゆっくりと色落ちし、独特の風合いを醸し出します。アジア製は化学処理により均一な色落ちをするよう調整されており、自然な経年変化とは異なる特徴があります。
購入判断の基準として、コレクション性や将来的な価値を重視するならUSA製、日常使いでのコストパフォーマンスを重視するならアジア製を選ぶと良いでしょう。ただし、ファッションとして楽しむ分には、生産国よりも自分に合ったサイズや色落ちの状態の方が重要かもしれません。
年代見分け方はタグやボタン裏の刻印がポイント
リーバイス517の年代見分け方を知ることで、より価値のある個体を見つけることができ、コレクションとしての楽しみ方も広がります。年代判別は主にタグ、ボタン裏の刻印、パッチなどの細かなディテールがポイントとなります。
70年代初期(Big E時代)の517は、後ろポケットにあった赤タブに「big E」が使われていました。この「big E」は、リーバイスの初期のヴィンテージデニムに見られる特徴で、デニム好きの間では非常に価値のあるポイントとされています。また、当時の紙タグには「care instruction inside garment」の文字が印刷されており、これもヴィンテージアイテムとしての価値を高めています。
70年代後半になると、赤タブの「big E」から「e」に変更されました。この変更は、リーバイスのデザインのシンプルさとブランドの進化を反映しています。また、バックポケットの裏のステッチがシングルステッチである点も特徴的で、このシングルステッチは初期のリーバイスのデニムに見られるディテールです。
80年代の特徴として、クロカンヌキが使用されており、これは1980年代まで使用されていた特徴的なディテールです。また、タロンジッパーも1980年代で使用が終了しており、この年代を特定する重要な手がかりとなります。トップボタン裏には「575」「520」「8」といった数字の刻印があり、これは製造工場や時期を示しています。
📅 年代別ディテール一覧
年代 | タブ表記 | ジッパー | 特徴 |
---|---|---|---|
70年代前期 | Big E | TALON | 希少・高価値 |
70年代後期 | small e | TALON | シングルステッチ |
80年代 | small e | TALON/YKK | クロカンヌキ |
90年代 | small e | YKK他 | アジア生産開始 |
90年代以降の変化として、1980年代を過ぎるとリーバイス517のジッパーはタロンからYKKや他のジッパーブランドに変更されました。また、紙パッチや内部のタグも変更が加えられ、デザインや表記が新しくなりました。この時期を境に、リーバイスの生産拠点はアメリカからアジアへと移行し、その後の年代ではアジア生産が主流となります。
内タグの情報も年代判別には重要です。90年代頃までのアメリカ製の517には、内タグに工場番号が記載されています。例えば「513」「532」などの数字がそれにあたります。また、内タグの記載言語も年代を判断する材料となり、英語のみの表記は比較的古いもの、日本語表記が入っているものは日本向けに製造された比較的新しいものである可能性があります。
パッチによる年代判別では、紙パッチもあり、特に初期の517には紙パッチが使われていました。パッチに記載されている品番(例:20517-0217)やアメリカ製(USA製)という表記も確認ポイントです。これらの複数の要素を総合的に判断することで、517の年代をある程度特定することができます。
サイズ感は現行モデルとヴィンテージで異なる
リーバイス517のサイズ感は、現行モデルとヴィンテージモデルで大きく異なるため、購入前に必ず確認が必要です。また、同じヴィンテージでも年代によって微妙にサイズ感が変わることもあります。
現行モデルのサイズ感について、公式のサイズチャートを基に確認すると、ウエストサイズを基準に選ぶことをおすすめします。股下は少し長めに設定されているため、多くの場合は裾上げが必要になります。参考として、身長173cm、67kgの普通体型の方は32インチがジャストサイズとされています。
ヴィンテージモデルのサイズ感は、年代や個体によってバラつきがあります。特に古着の場合は、前の所有者の体型や着用方法により、デニムが伸びたり縮んだりしている可能性があります。そのため、タグ表記のサイズよりも実寸を重視することが重要です。
517特有のフィッティング特性として、腰回りと太ももは明らかに501などのストレートモデルよりタイトになっています。このため、通常のリーバイスのサイズより1〜2サイズ上を選ぶことが推奨されています。
📏 現行モデルサイズチャート
サイズ | ウエスト(cm) | ヒップ(cm) | 股上(cm) | 股下(cm) |
---|---|---|---|---|
30 | 77(76) | 93 | 27.5 | 約76 |
32 | 82(81) | 98 | 29 | 約76 |
34 | 87(86) | 103 | 30 | 約76 |
試着時の注意点として、517はハイライズ(股上が深い)仕様になっているため、普段ローライズのパンツを履いている人は違和感を感じる可能性があります。しかし、ハイライズによって脚長効果が期待できるため、慣れれば非常に魅力的なシルエットを楽しむことができます。
洗濯による縮みの考慮も重要です。新品で購入する場合、1〜2cmほど縮むことを考慮してサイズを選ぶことをおすすめします。特にデニムは最初の洗濯で大きく縮む場合があるため、あらかじめその縮み幅を見越して購入するとよりフィット感が良くなります。
体型別の選び方として、痩せ型の方はジャストサイズか1サイズ上、標準体型の方は1〜2サイズ上、がっちり体型の方は2サイズ上を基準に選ぶと良いでしょう。ただし、これはあくまで目安であり、最終的には実際に試着してフィット感を確認することが最も重要です。
オンライン購入時の注意事項として、返品・交換が可能かどうかを事前に確認し、サイズが合わない場合の対応を確認しておくことをおすすめします。また、レビューや口コミを参考にして、同じ体型の人の意見を参考にするのも有効です。
季節別コーディネートで517の魅力を最大化
リーバイス517は季節を問わず活用できる万能アイテムですが、季節に合わせたコーディネートで、その魅力をより一層引き出すことができます。各季節の特徴を活かした着こなしを知ることで、年間を通じて517を楽しむことができます。
春のコーディネートでは、軽やかなアウターとの組み合わせがおすすめです。デニムジャケットとの相性は抜群で、デニムオンデニムスタイルでも517のフレアシルエットがアクセントとなり、単調になりがちなスタイルに変化をもたらします。また、薄手のカーディガンやシャツジャケットとの組み合わせで、上品な春らしいスタイルを演出できます。
夏のコーディネートでは、517の美脚効果を活かしたスタイリングがポイントです。シンプルな無地Tシャツやタンクトップとの組み合わせで、すっきりとした印象を与えることができます。足元にはローカットスニーカーやサンダルを合わせることで、軽やかな夏らしさを演出できます。
秋のコーディネートでは、レイヤードスタイルが楽しめます。コーデュロイ素材のシャツやセーターとの組み合わせが温かみがあり、ブーツとの相性も抜群です。また、ウールのジャケットやブルゾンを羽織ることで、大人っぽい秋のスタイルが完成します。
🍂 季節別おすすめアイテム
季節 | アウター | トップス | 靴 |
---|---|---|---|
春 | デニムジャケット・シャツジャケット | 薄手ニット・Tシャツ | スニーカー・デッキシューズ |
夏 | なし・薄手シャツ | Tシャツ・タンクトップ | ローカット・サンダル |
秋 | ジャケット・ブルゾン | セーター・シャツ | ブーツ・ローファー |
冬 | コート・ダウン | 厚手ニット・パーカー | ブーツ・革靴 |
冬のコーディネートでは、517の持つ暖かみのある雰囲気を活かしたスタイリングがおすすめです。厚手のニットやパーカーとの組み合わせで、カジュアルながら洗練された印象を与えることができます。また、ロングコートやダウンジャケットとの組み合わせで、冬らしいボリューム感のあるスタイルを楽しむことができます。
カラーコーディネートの観点から見ると、517の色に合わせてトップスやアウターの色を選ぶことで、統一感のあるスタイルを作ることができます。インディゴブルーの517には、白、黒、グレーなどのモノトーンカラーが合わせやすく、ブラックの517には、より幅広い色との組み合わせが可能です。
アクセサリーの活用も季節感を演出する重要な要素です。春夏にはキャップや腕時計、秋冬にはマフラーや手袋などの小物を取り入れることで、季節感のあるスタイリングが完成します。特に517のブーツカットシルエットは、足元にボリュームのあるブーツを合わせても全体のバランスが取りやすく、季節に応じた靴選びの幅が広がります。
購入場所選びで失敗を避けるコツ
リーバイス517を購入する際の場所選びは、価格、品質、アフターサービスなど様々な要因を考慮して決める必要があります。それぞれの購入場所のメリット・デメリットを理解することで、失敗のない購入が可能になります。
新品を購入する場合の選択肢として、まず公式サイトやAmazon、楽天市場などの大手ECサイトがあります。これらのサイトでは正規品が保証されており、返品・交換も比較的容易です。特にセールやキャンペーン時には通常より安く購入できる可能性があります。
実店舗での購入では、リーバイスショップやアメリカンカジュアルを扱うセレクトショップ、大型デパートのジーンズコーナーなどで517を見つけられる場合があります。実際に試着してから購入したい方には、こうした店舗での購入がおすすめです。
古着での購入を検討する場合、セカンドストリートやメルカリなどの古着やフリマサイトが主な選択肢となります。特にセカンドストリートのオンラインショップは取扱商品数が豊富で、様々なブランドと比較して選ぶことができます。
🛍️ 購入場所別比較
購入場所 | 価格 | 品質保証 | 試着 | メリット |
---|---|---|---|---|
公式サイト | 定価 | ★★★★★ | × | 正規品保証 |
大手EC | 割引あり | ★★★★☆ | × | 価格競争 |
実店舗 | 定価 | ★★★★★ | ○ | 試着可能 |
古着店 | 安価 | ★★★☆☆ | ○ | コスパ良 |
メルカリなどのフリマアプリも選択肢として有効ですが、状態の確認や正規品かどうかの判断は自己責任となります。説明文や写真をよく確認し、疑問点があれば出品者に質問することが重要です。特にヴィンテージや古いモデルの517を探している場合、個人間取引のフリマサイトでは掘り出し物が見つかることもあります。
セカンドストリートでの購入のコツとして、商品のコンディションが明確に表示されているため、購入前に状態を確認することができます。「B」ランクが使用感が気にならない程度でお買い得なものが多いとされており、コストパフォーマンスを重視する方におすすめです。
失敗を避けるための注意点として、まずサイズの確認は必須です。517は通常のリーバイスとはフィット感が大きく異なるため、必ず実寸を確認してから購入することをおすすめします。また、返品・交換の可否についても事前に確認しておくと安心です。
購入タイミングも重要な要素です。リーバイス517は人気のモデルであり、古着市場でも需要がありますが、現在は比較的安価で入手できる状況です。セールシーズンや年末年始などは、さらに安く購入できる可能性があります。根気よく探せば、必ず理想の一本に出会えるはずです。
まとめ:リーバイス517 着こなしマスターへの道
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイス517の着こなしで最も重要なのは、シンプルなトップスとの組み合わせである
- ブーツカットの特徴を活かすには、裾のシルエット調整と適切な靴選びがポイントである
- 517は体型や年齢を問わず着こなせる万能性があり、美脚効果も期待できる
- ダサく見えない秘訣は適切なサイズ選びで、通常より1〜2サイズ上を選ぶことが重要である
- オレンジタブと赤タブの違いを理解することで、より価値のある個体を選べる
- 現代的なミックスカルチャーコーデで、517をよりおしゃれに活用できる
- 古着での517選びは相場感の把握と状態チェックが成功の鍵である
- USA製とアジア製の違いを理解することで、適切な購入判断ができる
- 年代見分け方はタグやボタン裏の刻印をチェックすることがポイントである
- サイズ感は現行モデルとヴィンテージで異なるため、必ず実寸確認が必要である
- 季節別コーディネートにより517の魅力を最大化できる
- 購入場所選びでは価格、品質、アフターサービスを総合的に判断することが重要である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://oceans.tokyo.jp/article/detail/46203
- https://wear.jp/coordinate/?tag_ids=137485
- https://jamtrading.jp/blogs/jam/12058311/
- https://levi-fun.com/levis-517-dasai/
- https://jamtrading.jp/blogs/jam/12068052/
- https://www.biz-fashion-tips.com/entry/review-levis-517-2025ss
- https://search.rakuten.co.jp/search/mall/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9517+%E7%9D%80%E3%81%93%E3%81%AA%E3%81%97/551177/
- https://serasan-blog.com/levis517/
- https://masagonia.com/archives/%E8%8B%A5%E8%80%85%E3%81%AB%E4%BA%BA%E6%B0%97%E3%81%AE%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A2%E3%82%B7%E3%83%AB%E3%82%A8%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%8B%E3%83%A0%E3%83%91%E3%83%B3%E3%83%84%E3%80%81.html
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