リーバイスのジーンズを購入して裏面を見ると、**「リーバイス 赤タブ 逆さ」**になっていることがあります。多くの人が「偽物なのでは?」「製造ミス?」と心配になりますが、実はこれは正常な仕様なのです。リーバイスの赤タブには長い歴史があり、両面タブの場合は裏面の文字が逆さまになるという特徴があります。
この記事では、リーバイス愛好家やヴィンテージデニムファンなら知っておくべき赤タブの秘密について、徹底的に調査した結果をお伝えします。赤タブの年代判別方法から、レアなrのみタブの存在、さらには価値のあるヴィンテージモデルの見分け方まで、どこよりもわかりやすく解説していきます。
この記事のポイント |
---|
✅ リーバイスの赤タブが逆さまになる理由は正常な製造仕様である |
✅ 赤タブの種類と年代による違いで価値を判断できる |
✅ レアなrのみタブは10%の確率でしか出現しない特別なもの |
✅ ヴィンテージリーバイスの真贋判定に必要な知識を習得できる |
リーバイスの赤タブが逆さまになる理由と基本知識
- リーバイスの赤タブが逆さまなのは製造上の正常な仕様
- リーバイスの赤タブは1936年から始まった歴史あるディテール
- 両面タブと片面タブの違いが年代判別の重要なポイント
- 赤タブの刺繍方法とプリント方法で製造時期がわかる
- 均等Vと不均等Vの違いで1966年以前か以降かを判別できる
- レジスターマーク(®)の有無で年代の特定が可能
リーバイスの赤タブが逆さまなのは製造上の正常な仕様
リーバイスの赤タブが逆さまになっていることに驚く人は多いのですが、これは偽物や製造ミスではなく、リーバイス社の正規品における正常な仕様です。特に1953年以降に導入された両面タブでは、裏面の文字が逆さまになるのが標準的な作りとなっています。
Yahoo!知恵袋での専門家回答によると、「概ねのリーバイス赤タブは裏面の文字は逆さまです」と明確に回答されており、これがリーバイス製品の正常な特徴であることが確認されています。この仕様の理由として考えられるのは、生産効率の向上です。
🏭 リーバイス赤タブの製造仕様
項目 | 内容 |
---|---|
表面 | LEVI’S® または Levi’s® (正立) |
裏面 | ®’SIVEL または ®s’iveL (逆さま) |
製造開始 | 1953年(両面タブ導入時) |
目的 | 生産時の向き間違い防止 |
製造時に作業者が上下を気にしなくても済むよう、どちらの向きで取り付けても表面が正しく見えるように設計されています。この工夫により、大量生産時の品質管理が効率化され、取り付けミスを防ぐことができるのです。
ただし、稀に製造ミスとして表面の文字が逆さまになっているケースも存在します。これは単純に裏表を間違えて取り付けられたためで、このような製造ミスのタブは逆にコレクターズアイテムとして価値を持つ場合もあります。
片面タブの時代(1936年~1952年)では、タブを裏返すと®マークが逆さまに見えることがありますが、これは表面の刺繍が裏側から透けて見えるためです。このように、リーバイスの赤タブには長い歴史の中で培われた独特の特徴があるのです。
リーバイスの赤タブは1936年から始まった歴史あるディテール
リーバイスの象徴的な赤タブは、1936年に初めて導入された歴史ある重要なディテールです。この赤タブが誕生した背景には、カウボーイたちが着用しているデニムがリーバイス製品であることを一目で判別できるようにしたいという狙いがありました。
当時のアメリカ西部では、多くのワーカーがデニムパンツを着用していましたが、品質の異なる様々なメーカーの製品が混在していました。リーバイス社は自社製品の品質の高さを誇示し、他社製品との差別化を図るため、右バックポケットの左側に赤いタブを付けるというアイデアを採用しました。
📈 リーバイス赤タブの歴史的変遷
年代 | タブの特徴 | 主な変更点 |
---|---|---|
1936~1952年 | 片面タブ | 初期の赤タブ、®マークなし |
1953~1965年 | 両面タブ(均等V) | ®マーク追加、両面刺繍開始 |
1966~1973年 | 両面タブ(不均等V) | Vの形状変更 |
1974~1981年 | スモールeタブ | LEVI’S → Levi’s に変更 |
1982年~現在 | プリントタブ | 刺繍からプリントへ変更 |
赤タブの色については、赤色が最も遠くからでも見える色と言われており、視認性の高さから選択されました。この赤タブはリーバイス製品の証として機能し、現在でもリーバイスのアイデンティティを象徴する重要な要素となっています。
初期の赤タブには®(レジスターマーク)が付いていませんでしたが、1953年から商標登録を示すマークが追加されました。これにより、タブそのものがリーバイスの商標登録であることを明示し、模倣品対策としても重要な役割を果たすようになったのです。
興味深いことに、赤タブの位置や形状は時代と共に微妙に変化してきましたが、基本的なコンセプトは変わらず受け継がれています。現在でもリーバイス製品を手に取った瞬間、この小さな赤いタブによってリーバイスであることがすぐにわかるようになっています。
両面タブと片面タブの違いが年代判別の重要なポイント
リーバイスの年代を判別する上で、赤タブが片面刺繍か両面刺繍かは最も重要な判定基準の一つです。この違いを理解することで、そのジーンズが1950年代以前のものか以降のものかを即座に判断することができます。
**片面タブ(1936年~1952年)**は、文字通り片面にのみ「LEVI’S」の刺繍が施されており、裏面は無地の赤い布のままです。この時期のタブには®マークも付いていません。片面タブの特徴として、刺繍に使用される糸がシルバー色であることが多く、現在の製品と比べて特別感のある仕上がりとなっています。
一方、**両面タブ(1953年~現在)**は、表面と裏面の両方に刺繍が施されており、®マークも追加されています。前述の通り、裏面の文字は上下逆さまになっているのが特徴です。
🔍 片面タブと両面タブの詳細比較
比較項目 | 片面タブ | 両面タブ |
---|---|---|
製造期間 | 1936~1952年 | 1953年~現在 |
刺繍面 | 表面のみ | 表裏両面 |
®マーク | なし | あり |
裏面の状態 | 無地の赤布 | 逆さま刺繍 |
希少性 | 極めて高い | 比較的高い(初期) |
両面タブの導入には実用的な理由もありました。片面タブの場合、タブが折れたり破れたりした際に、裏面が見えてしまうと見栄えが悪くなるという問題がありました。両面に刺繍を施すことで、どの角度から見てもリーバイスのブランドアイデンティティを保持できるようになったのです。
年代判別において特に注意すべき点は、復刻版(LVCなど)の存在です。現在製造されている復刻モデルも当時の仕様を忠実に再現しているため、タブだけでは実際の製造年を特定することはできません。タブは何年頃のモデルかを判断する材料として活用し、他の要素と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
赤タブの刺繍方法とプリント方法で製造時期がわかる
リーバイスの赤タブは1982年を境に、刺繍からプリント技術へと大きく製造方法が変更されました。この変化は、製造コストの削減と生産効率の向上を目的としており、ヴィンテージデニム愛好家にとっては重要な年代判別の指標となっています。
**刺繍タブ(~1982年頃)**の特徴は、文字が立体的で光沢のある糸で作られていることです。手で触れると文字の部分に厚みを感じることができ、質感の違いが明確にわかります。特に光が当たると糸の光沢が美しく輝き、高級感のある仕上がりとなっています。
**プリントタブ(1982年~現在)**は、平面的な印刷技術によって文字が表現されており、刺繍タブと比べて薄い印象を受けます。プリント技術の進歩により、現在のプリントタブも十分に美しい仕上がりですが、経年変化により文字が剥がれてしまうことがあります。
⚡ 刺繍とプリントの見分け方
判別方法 | 刺繍タブ | プリントタブ |
---|---|---|
触感 | 文字部分に厚みあり | 平面的 |
光沢 | 糸の光沢が美しい | 光沢は控えめ |
経年変化 | 糸がほつれる程度 | 文字が剥がれることがある |
製造時期 | ~1982年頃 | 1982年~現在 |
プリントタブで注意すべき点は、文字が完全に消えてしまった場合、一見するとrのみタブ(ブランクタブ)のように見えてしまうことです。しかし、これは本来のブランクタブとは異なり、単に印刷が剥がれてしまったものです。真正なブランクタブは最初から®マークのみが表示されているものを指します。
刺繍からプリントへの移行期には、製造工場や生産ロットによって両方の方式が混在していた可能性もあります。そのため、1980年代初頭の製品では、刺繍とプリントの両方のタブが存在する場合があり、コレクターにとっては興味深い研究対象となっています。
製造方法の変化は単なるコスト削減だけでなく、技術革新の現れでもあります。現在のプリント技術は当初よりも大幅に向上しており、耐久性も改善されています。しかし、ヴィンテージ愛好家の間では、依然として刺繍タブの方が価値が高いとされる傾向があります。
均等Vと不均等Vの違いで1966年以前か以降かを判別できる
リーバイスの赤タブにおける「V」の字の形状は、1966年を境に大きく変化しており、年代判別の重要な手がかりとなっています。この変化は「均等V」から「不均等V」への移行として知られており、ヴィンテージデニムの専門家や愛好家にとって必須の知識です。
**均等V(1953年~1966年)**は、文字通りLEVI’SのVの字が左右対称で同じ太さになっているのが特徴です。このデザインは視覚的にバランスが取れており、当時のタイポグラフィーの美学を反映しています。均等Vの時代は、リーバイスが現在の5ポケットジーンズの基本形を確立していった重要な時期でもあります。
**不均等V(1966年~現在)**では、Vの左側が太く、右側が細いという非対称のデザインに変更されました。この変更により、現在まで続くリーバイスのタイポグラフィーが確立されました。不均等Vは現代的で洗練された印象を与え、ブランドの進化を象徴しています。
🎯 Vのデザインによる年代判別表
V の種類 | 製造期間 | 特徴 | 価値 |
---|---|---|---|
均等V | 1953~1966年 | 左右対称、同じ太さ | 非常に高い |
不均等V | 1966年~現在 | 左太、右細の非対称 | 年代により変動 |
復刻均等V | 1990年代~現在 | 忠実な復刻版 | 中程度 |
1966年の変更には技術的な背景もありました。不均等Vのデザインは、刺繍やプリント時の視認性を向上させ、より鮮明で読みやすい文字を実現することを目的としていました。また、このデザイン変更により、リーバイスのブランドアイデンティティがより強化されました。
均等Vの製品は現在では希少価値が非常に高く、特に良好な状態で保存されているものは、コレクターの間で高額で取引される傾向があります。1966年以前の製品は「ビッグE」時代とも重なるため、ダブルで希少性の高い要素を持っていることになります。
復刻版(LVC等)では均等Vも忠実に再現されているため、タブのVの形状だけでヴィンテージかどうかを判断するのは困難です。そのため、パッチやボタン裏刻印、ステッチなど他の要素と組み合わせた総合的な判断が必要となります。
レジスターマーク(®)の有無で年代の特定が可能
リーバイスの赤タブに付けられているレジスターマーク(®)は、1953年から追加された商標登録を示す重要なシンボルであり、このマークの有無によって製品の製造時期を特定することができます。
1936年から1952年までの初期の片面タブには®マークは付いておらず、単純に「LEVI’S」の文字のみが刺繍されていました。この時期の製品は現在では極めて希少で、®マークがないことが逆に価値の証となっています。
1953年以降、リーバイスは赤タブそのものを商標登録し、その証として®マークを追加しました。これにより、**「この位置に赤いタブを付けることがリーバイス製品の証である」**ことを法的に保護することができるようになりました。
🏷️ レジスターマークの位置と変遷
時期 | ®マークの状態 | 位置 | 意味 |
---|---|---|---|
1936~1952年 | なし | – | 商標登録前 |
1953~1965年 | あり | タブ中央下部 | 商標登録開始 |
1966年~現在 | あり | タブ右下 | 現在の標準位置 |
®マークの位置にも時代による変化があります。1960年代のモデルでは、®マークがタブの外側寄りに配置されている場合があるとの報告もあり、細かな位置の違いも年代判別の手がかりとなることがあります。
このマークは単なる装飾ではなく、リーバイスの知的財産権を守る重要な役割を果たしています。現在でも多くの模倣品が存在しますが、®マークの有無や位置、品質などを確認することで、真正品かどうかを判断する材料の一つとなります。
興味深いのは、rのみタブ(ブランクタブ)の存在です。これは**「タブそのものがリーバイスの商標登録である」ことを示すため**に、あえて社名を入れずに®マークのみを表示したものです。このような特殊なタブの存在も、®マークの重要性を物語っています。
リーバイスの赤タブ逆さま以外の種類と価値判断
- rのみの赤タブは約10%の確率で出現するレアなブランクタブ
- リーバイスの赤タブ以外にはオレンジ、白、黒タブなど多彩な種類が存在
- ビッグEとスモールeの違いで1973年以前か以降かがわかる
- ヴィンテージリーバイスの価値判断には複数の要素を総合的に見る必要がある
- ボタン裏刻印と工場番号で製造場所と年代を詳細に特定できる
- パッチの素材と印字内容で製造時期の詳細な判別が可能
- まとめ:リーバイス赤タブ逆さまの謎と価値判断のすべて
rのみの赤タブは約10%の確率で出現するレアなブランクタブ
リーバイスの赤タブには、通常の「LEVI’S」や「Levi’s」表記ではなく、®マーク(レジスターマーク)のみが刺繍されたレアなバリエーションが存在します。これは「rタブ」「サークルRタブ」「ブランクタブ」などと呼ばれ、約10%という限られた確率でしか製造されない特別なディテールです。
このrのみタブが存在する理由は、リーバイス社の商標戦略にあります。「赤いタブそのものがリーバイスの商標登録である」ことを示すために、あえて社名を入れずに®マークのみのバージョンを製造しているのです。これは単なる製造バリエーションではなく、知的財産権の保護という重要な目的があります。
rのみタブの出現確率は時代によって変化しており、興味深い傾向が見られます。1970年代頃では数%から5%程度だったものが、1980年代以降は約10%の割合で安定しています。古い年代ほど出現率が低く、より希少価値が高いということになります。
🎲 rのみタブの出現確率と価値
年代 | 出現確率 | 希少性 | 市場価値 |
---|---|---|---|
1960年代 | 極めて稀 | 最高ランク | 非常に高い |
1970年代 | 数%~5% | 高ランク | 高い |
1980年代~現在 | 約10% | 中ランク | 通常より高め |
特に注目すべきは、501XX期(1960年代初頭)のrのみタブは極めて稀少で、多くのヴィンテージデニム愛好家も実物を見たことがないほどのレアアイテムです。このような古い年代のrのみタブが付いた製品は、オークションなどで数万円から10万円近い価格で取引されることもあります。
年代によってrのみタブの特徴にも違いがあります。初期のものは®マークが現代のものより大きめで、位置も微妙に異なる場合があります。また、素材も時代と共に変化しており、初期のものはレーヨン生地が使用されていました。
rのみタブを見つけた時の喜びは、デニム愛好家にとって特別なものです。**「10本に1本の当たり」**を引いたような感覚で、所有者は得した気分になると言われています。このようなサプライズ要素も、リーバイス製品の魅力の一つと言えるでしょう。
リーバイスの赤タブ以外にはオレンジ、白、黒タブなど多彩な種類が存在
リーバイスといえば赤タブが有名ですが、実際には用途や製品ラインに応じて様々な色のタブが使用されてきた歴史があります。これらの異なる色のタブは、それぞれが特定の意味や機能を持っており、リーバイスの製品戦略を理解する上で重要な要素です。
オレンジタブは1960年~70年代に登場した廉価ラインの製品に使用されました。より手頃な価格で提供されたリーバイス製品に付けられており、現在ではヴィンテージアイテムとして人気を集めています。オレンジタブの製品は当時の若者文化と密接に結びついており、カジュアルなファッションシーンで重要な役割を果たしました。
白タブは1970年~80年代にデニム以外の素材の製品に使用されました。コーデュロイパンツやチノパンなど、ワークを想定していないパンツに主に取り付けられており、通常は縦向きに配置されているのが特徴です。
🎨 リーバイスタブの色別分類
タブの色 | 使用期間 | 対象製品 | 特徴 |
---|---|---|---|
赤タブ | 1936年~現在 | デニム中心 | メインライン |
オレンジタブ | 1960~70年代 | 廉価ライン | ヴィンテージ人気 |
白タブ | 1970~80年代 | 非デニム素材 | 縦向き配置 |
黒タブ | 各時代 | 混紡素材 | スラックス中心 |
シルバータブ | 1990年代 | ファッションライン | ワイドパンツ等 |
黒タブは混紡素材の製品に使用され、主にスタプレ(スラックス)などに付けられました。これらの製品はビジネスシーンでの使用を想定したものが多く、デニムよりもフォーマルな位置づけでした。
シルバータブは1990年代に人気を博したファッション性の高いラインで、ワイドパンツやバギーパンツなどのトレンドアイテムに使用されました。このラインは若者向けのストリートファッションとして大きな支持を得ました。
これらの異なる色のタブでも、稀にrのみのバリエーション(レジスターマークのみのタブ)が存在する可能性があります。特に赤タブ以外でrのみタブを発見した場合、さらに希少価値が高まる可能性があります。
ビッグEとスモールeの違いで1973年以前か以降かがわかる
リーバイスの赤タブにおける「E」の大きさは、1973年を境とした重要な年代判別のポイントです。この変化は単なるデザイン変更ではなく、リーバイス社の株式公開という歴史的な転換点と密接に関連しています。
**ビッグE(~1973年)**は、「LEVI’S」と表記される時代で、Eが大文字で表示されているのが特徴です。1971年にリーバイス社が株式を公開した際、ブランドネームを「LEVI’S」から「Levi’s」へと変更することが決定されました。この変更は企業イメージの現代化と、より親しみやすいブランドアイデンティティの確立を目的としていました。
**スモールe(1973年~現在)**では、「Levi’s」と表記され、すべて小文字のeが使用されています。この変更により、リーバイスはより現代的で親しみやすいイメージを獲得しました。
⚡ ビッグEとスモールeの詳細比較
項目 | ビッグE | スモールe |
---|---|---|
表記 | LEVI’S | Levi’s |
製造期間 | ~1973年 | 1973年~現在 |
背景 | 創業時からの伝統 | 株式公開後の現代化 |
希少性 | 非常に高い | 年代により変動 |
市場価値 | 高い | 比較的安定 |
ビッグEの製品は2025年現在から50年以上前のものとなるため、十分にヴィンテージとしての価値を持ちます。特に良好な状態で保存されているビッグE製品は、コレクターの間で高い評価を受けています。
注意すべき点は、現在でもLVC(Levi’s Vintage Clothing)などの復刻ラインでは、当時の仕様を忠実に再現したビッグE表記が使用されていることです。そのため、タブのE表記だけでヴィンテージかどうかを判断するのは危険です。
ビッグEとスモールeの区別は、他の年代判別要素と組み合わせることで威力を発揮します。例えば、ビッグE表記で均等V、革パッチ、隠しリベット付きといった複数の特徴が揃えば、間違いなく1970年代初期以前のヴィンテージ品と判断できます。
同じビッグEでも前期と後期では価値が異なり、特に1960年代の製品ほど希少価値が高くなります。このような細かな違いを理解することで、ヴィンテージデニムの真の価値を見極めることができるのです。
ヴィンテージリーバイスの価値判断には複数の要素を総合的に見る必要がある
ヴィンテージリーバイスの真の価値を判断するには、赤タブだけでなく複数の要素を総合的に検証する必要があります。単一の特徴に頼った判断では、復刻版や改造品を見誤る可能性があるため、専門的な知識と経験が求められます。
価値判断の主要要素として、まず年代が最重要ポイントです。1960年代の製品は非常に希少で高価値、1970年代は希少価値あり、1980年代以降は年代と状態により価値が変動します。年代が古いほど現存数が少なく、自然と希少価値が高まります。
モデルも重要な価値決定要因です。501XX、501 66モデル、赤耳501など、コレクターに人気の高いモデルほど価値が上がります。特に短期間しか製造されなかった限定モデルや、特殊な仕様を持つモデルは高い評価を受けます。
🏆 ヴィンテージリーバイス価値判断チェックリスト
判断要素 | チェック項目 | 重要度 |
---|---|---|
年代 | パッチ、タブ、ボタン刻印の整合性 | ★★★★★ |
モデル | 501XX、66モデル等の人気度 | ★★★★☆ |
状態 | 破れ、色褪せ、リペアの有無 | ★★★★☆ |
希少要素 | 隠しリベット、赤耳、特殊刻印 | ★★★☆☆ |
オリジナル性 | 後付け、改造、交換部品の有無 | ★★★★★ |
コンディションは価値を大きく左右します。どんなに希少なモデルでも、大きな破れや穴があれば価値は大幅に下がります。逆に、デッドストック(未使用品)や極美品は、通常品の数倍の価値を持つことがあります。適度な色落ちやアタリは「味」として評価されることもありますが、過度な摩耗は減点要因となります。
オリジナル性も極めて重要です。タブやボタンが後付けされていないか、リペアが適切に行われているか、改造されていないかなど、細部まで検証する必要があります。特にタブ付近のステッチが他の箇所と異なっていないかは重要なチェックポイントです。
その他の希少要素として、隠しリベット、赤耳デニム、特殊なボタン刻印、オフセットベルトループなど、複数の特徴が組み合わさることで価値は exponential に上昇します。例えば「66前期、シングルステッチ、隠しリベット、rのみタブ」といった複数の希少要素を持つ製品は、コレクターにとって垂涎の的となります。
ボタン裏刻印と工場番号で製造場所と年代を詳細に特定できる
リーバイスのトップボタン裏に刻まれた数字やアルファベットは、製造工場を特定し、おおよその年代を推測する重要な手がかりとなります。この刻印システムは1950年代から始まったとされ、ヴィンテージデニム愛好家にとって必須の知識です。
ボタン裏刻印は大きく4つの時代に分類されます。**一桁時代(1950~70年代)**では、A、D、E、F、J、K、L、O、S、Wなどのアルファベットや2、4、5、6、8などの数字が使用されました。特にアルファベットと「2」の刻印は非常に希少とされています。
**二桁時代(1960~80年代)**では、10、12、14、16、17、20などの数字が使用されました。中でも「16」工場は50~70年代中期まで長期間稼働し、特殊なモデルを多数製造したため、コレクターから高い人気を得ています。
🏭 代表的なボタン裏刻印と工場情報
刻印 | 工場名 | 稼働期間 | 特徴・評価 |
---|---|---|---|
6 | エルパソ工場 | 1950~70年代 | 旧6工場、66モデル製造 |
524 | エルパソ工場 | 1980年代~ | 6工場の後継、人気刻印 |
16 | 16工場 | 1950~70年代 | 長期稼働、特殊モデル製造 |
555 | バレンシア工場 | 1996~2003年 | 最後のUSA工場、高人気 |
**三桁時代(1980~2000年初期)**では、501、513、515、522、524、527、529、532などの番号が使用されました。「5」から始まる番号はリーバイス社の工場、「6」から始まる番号は社外工場を示しています。
特に注目すべきは**「555」刻印**で、これはバレンシア工場(1996~2003年)を示しています。この工場はアメリカ最後のリーバイス工場として歴史的な意義があり、現在ではLVC復刻ライン製造のために再開されています。555刻印の製品は「メイド・イン・USA最後の章」として特別な価値を持ちます。
**現行時代(2000年代~)**では四桁の数字が使用され、文字が詰まって見えるのが特徴です。また、復刻版にはアルファベット+数字の組み合わせが使われることもあり、特に日本企画モデルには「J」が先頭に付くことが多いです。
ボタン裏刻印と赤タブの情報を組み合わせることで、より正確な年代判定が可能になります。例えば、「6」刻印でrのみタブ、隠しリベット付きの組み合わせであれば、1960年代後半~70年代前半の極めて希少な製品と判断できるでしょう。
パッチの素材と印字内容で製造時期の詳細な判別が可能
リーバイスのウエスト部分に付けられたパッチ(ラベル)は、年代判別において最も重要で確実な情報源の一つです。パッチの素材、デザイン、印字内容を詳細に分析することで、製品の製造時期を高い精度で特定することができます。
**革パッチ(~1955年頃)**の時代では、鹿革や牛革が使用され、洗濯時に縮んで折れてしまうという問題がありました。特に1954年までのNo.01デニム(後の501XX)には必ず革パッチが付けられており、「Every Garment Guaranteed」の表記があるものは「ギャラ入り」と呼ばれ、極めて高い価値を持ちます。
**紙パッチ(1955年~現在)**への移行は、耐久性の改善を目的としていました。初期の紙パッチは革パッチのデザインを踏襲し、同様に「Every Garment Guaranteed」の表記が続きました。
📜 パッチの年代別変遷
時期 | 素材 | 主な特徴 | 価値 |
---|---|---|---|
~1954年 | 革パッチ | Every Garment Guaranteed表記 | 極めて高い |
1955~1957年 | 紙パッチ | ギャラ入り紙パッチ | 非常に高い |
1962~1965年 | 紙パッチ | Made in U.S.A.表記追加 | 高い |
1966~1967年 | 紙パッチ | ダブルネーム(二重型番表記) | 高い |
1967~1969年 | 紙パッチ | タイプ物(A,S,F,Iの印字) | 中~高 |
1962年頃から品質保証の「Every Garment Guaranteed」表記が段階的に廃止され、代わりに「Made in U.S.A.」や「100% COTTON」の表記が追加されました。この変化は、リーバイス社の品質管理体制の変更を反映しています。
1966年には品番変更に伴う混乱を避けるため、新旧両方の型番を小さく印字した「ダブルネーム」パッチが登場しました。このパッチは過渡期の特殊な仕様として、コレクターから高い評価を受けています。
1967~1969年の「タイプ物」では、品質や出荷先を管理するためのアルファベット(A、S、F、I)が印字されました。これらの文字の正確な意味は明らかになっていませんが、当時の生産管理システムを物語る興味深いディテールです。
1970年代以降は「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」の表記が追加され、内タグの導入と連動しています。この表記の色(黒字→赤字)や印刷方法の変化も、細かな年代判別の手がかりとなります。
パッチと赤タブの組み合わせで判断する際は、すべての要素が年代的に整合していることを確認することが重要です。例えば、革パッチにスモールeタブが付いているような組み合わせは明らかに不自然で、後付けや改造の可能性を疑う必要があります。
まとめ:リーバイス赤タブ逆さまの謎と価値判断のすべて
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイスの赤タブが逆さまになるのは1953年以降の両面タブにおける正常な製造仕様である
- 赤タブの歴史は1936年から始まり、カウボーイが一目でリーバイス製品と識別できる目印として開発された
- 片面タブ(1936-1952年)と両面タブ(1953年-現在)の違いで大まかな年代判別が可能である
- 刺繍タブ(~1982年)からプリントタブ(1982年-)への変化で製造時期を特定できる
- 均等V(1953-1966年)と不均等V(1966年-現在)の違いで1966年以前か以降かを判別できる
- レジスターマーク(®)は1953年から追加され、商標登録の証として重要な役割を果たしている
- rのみタブ(ブランクタブ)は約10%の確率で出現するレアなバリエーションで価値が高い
- リーバイスには赤タブ以外にもオレンジ、白、黒、シルバーなど用途別の多彩なタブが存在する
- ビッグE(~1973年)とスモールe(1973年-)の違いで株式公開前後を判別できる
- ヴィンテージリーバイスの価値判断には年代、モデル、状態、希少要素、オリジナル性を総合的に検証する必要がある
- ボタン裏刻印により製造工場と おおよその年代を特定でき、特に6、524、555などは人気が高い
- パッチの素材と印字内容は最も確実な年代判別手段で、革パッチからギャラ入り、ダブルネーム、タイプ物への変遷がある
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
• https://de-suke.com/how-to-distinguish-levis-red-tab • https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11193052966 • https://www.leon.jp/fashions/6526 • https://levi-fun.com/levis-aka-tab-r-nomi/ • https://note.com/vintajin/n/n943224780ae4 • https://www.style-eco.com/brand_colum/levi_s/25951.html • https://levi-fun.com/levis-r-tag-rare/ • https://monomoviereview.com/2024/03/14/levis%E8%B5%A4%E3%82%BF%E3%83%96%E3%81%AE%E7%A8%AE%E9%A1%9E%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%EF%BC%81%E8%B5%A4%E3%82%BF%E3%83%96%E3%81%A7%E3%83%A2%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%92%E8%A6%8B%E5%88%86/ • https://www.tiktok.com/discover/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9-%E8%B5%A4%E3%82%BF%E3%83%96-%E9%80%86%E3%81%95 • https://jp.mercari.com/item/m72948644732
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