リーバイスのジーンズやジャケットを購入したとき、後ろポケットに付いている赤いタブをチェックしたことはありますか?通常なら「LEVI’S」の文字が刺繍されているはずですが、稀にリーバイス赤タブのRのみが刺繍されたものに出会うことがあります。一見すると製造ミスや偽物のように見えますが、実はこれ、正規品の証なんです。
この「®」マークだけの赤タブは、実に興味深い歴史と意味を持っています。1960年代初頭から存在していたとされるこの特別なタブは、現在では約10%の確率でしか出現しないレアなディテールとして、デニム愛好家やヴィンテージコレクターから特別な注目を集めています。単なる製造バリエーションではなく、リーバイス社の商標戦略と深く関わった、知る人ぞ知る隠れた価値を持つアイテムなのです。
この記事のポイント |
---|
✓ リーバイス赤タブのRのみは「ブランクタブ」と呼ばれる正規品であること |
✓ 出現確率約10%のレア度と存在理由について |
✓ 1960年代から続く歴史的背景と年代による特徴の違い |
✓ コレクター価値と市場での取引状況について |
リーバイス赤タブのRのみの正体と基本知識
- リーバイス赤タブのRのみは「ブランクタブ」と呼ばれる正規品
- 赤タブのRのみが存在する理由はタブ自体が商標登録であることを示すため
- リーバイス赤タブのRのみの出現確率は約10%でレア感がある
- 赤タブのRのみは1960年代初頭から稀に存在していた歴史を持つ
- 年代によって赤タブのRのみのデザインや特徴が異なる
- リーバイス赤タブのRのみは偽物ではなく意図的に製造されている
リーバイス赤タブのRのみは「ブランクタブ」と呼ばれる正規品
多くの人が初めて目にすると「これって偽物?」と疑問に思うリーバイス赤タブのRのみですが、実はれっきとした正規品です。このタイプの赤タブは、一般的に「ブランクタブ(blank tab)」「サークルR」「レジスターマークのみのタブ」など、様々な呼び方で呼ばれています。
米国リーバイスの関係者は、これを「blank tab(ブランクタブ)」または「blank red tab」と称しているそうです。正確には完全なブランク(空白)ではないので、「with just the ® symbol(®マークだけのもの)」という表現で説明されることもあります。
📋 ブランクタブの一般的な呼び方
呼び方 | 説明 |
---|---|
ブランクタブ | 最も一般的な呼称 |
サークルR | ®マークの形状から |
レジスターマークのみのタブ | 正式な説明 |
Rのみタブ | 日本でよく使われる |
見た目は通常の赤タブとほぼ同じですが、「LEVI’S」の文字が無く、代わりに**「®」マークだけ**が入っているのが特徴です。このちょっとした違いが、ヴィンテージデニム愛好家やリーバイスのコレクターにとっては大きな意味を持ちます。
タブの色やサイズは通常の赤タブと変わらず、同じ位置(後ろポケットの端)に縫い付けられています。素材も同様で、年代によってレーヨンやその他の生地が使用されています。一見すると単純な違いに思えますが、この小さなディテールが持つ意味は非常に深いものがあります。
実際に店頭でリーバイス製品を購入する際、どちらのタイプが届くかは完全に運次第です。事前に指定して購入することはできないため、ブランクタブに出会えた時の喜びは格別です。多くのリーバイスファンが「当たり」のような感覚で、このレアなディテールを楽しんでいます。
赤タブのRのみが存在する理由はタブ自体が商標登録であることを示すため
なぜリーバイス社は、わざわざ社名のない赤タブを製造しているのでしょうか?この疑問に対して、リーバイス社は明確な答えを用意しています。公式見解によると、この®タブの意味はタブ自体がレジスタード・トレードマーク(商標登録)であることを示すためだとされています。
つまり、タブに「LEVI’S」と書かれているのが商標登録なのではなく、「赤いタブそのもの」がリーバイスの商標登録であることを強調するために、あえて社名を入れずに「®」マークのみのバージョンを含めているのです。
🏭 商標戦略の詳細
項目 | 内容 |
---|---|
商標の対象 | 赤いタブそのものの形状とデザイン |
目的 | タブ自体が登録商標であることの明示 |
法的意味 | 模倣品対策と商標権保護 |
開始時期 | おそらく1970年代頃から本格化 |
この戦略の背景には、模倣品対策という重要な目的があります。リーバイスは赤タブを1936年頃から使い始め、このディテールはリーバイス製品の象徴となりました。他社による模倣を防ぐため、タブそのものを商標登録し、その権利を明示する必要があったのです。
「®」マークは、その形状やデザインが登録商標であることを示す国際的なシンボルです。これにより、赤いタブを無断で使用する他社に対して、より強力な法的保護を提供できるようになります。単なるデザイン上の選択ではなく、ブランド保護という戦略的な意味合いを持っているのです。
一部では、生産・在庫管理のために100本に1本作られているという説や、赤タブ製造ロットのつなぎ目に当たる部分を使用したものであるという説もあります。リーバイスには世界中に多くの工場があるため、詳細は工場によって異なる可能性もありますが、公式な説明としてはタブそのものの商標登録の証明という理由が最も説得力があります。
リーバイス赤タブのRのみの出現確率は約10%でレア感がある
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)は、どのくらいの頻度で製造されているのでしょうか?**リーバイス社のコメントによると、ブランクタブの割合は「約10%」**とされています。つまり、10本のリーバイス製品のうち、1本程度にこのレジスターマークのみのタブが付いていることになります。
この10%という数字は現代の製品における割合で、古い時代のものは異なる出現率を持っていました。独自の調査結果によると、70年代頃のブランクタブの割合はそれより少なく、数%から5%程度だったと推測されています。つまり、年代が古くなるほど、ブランクタブの出現率は低くなり、より希少性が高くなる傾向があります。
📊 年代別ブランクタブ出現確率
年代 | 出現確率 | 希少度 |
---|---|---|
1960年代 | 極めて稀(1%未満?) | 最高 |
1970年代 | 数%〜5%程度 | 非常に高い |
1980年代以降 | 約10% | 高い |
現代 | 約10% | 高い |
この希少性が、コレクターやデニム愛好家にとって特別な価値を生み出しています。特に80年代以降の製品でブランクタブが付いていると、所有者は「得した気分」になるという声も多く聞かれます。通常のリーバイス製品でも十分魅力的ですが、わずか10%の確率でしか手に入らないブランクタブ付きのモデルは、まさに「当たり」のような存在です。
購入する際の注意点として、リーバイスの公式店舗などで購入する場合、事前にブランクタブかどうかを指定することはできません。これは混在して製造・出荷されるため、どのタイプを入手できるかは完全に「運」の要素に左右されます。この予期しない出会いが、ブランクタブの魅力をさらに高めていると言えるでしょう。
古着市場やオークションサイトでは、ブランクタブのリーバイス製品が明示的に販売されていることもあります。その場合、通常の赤タブのものよりも高値で取引されることがあり、そのレア感は実際の市場価値にも反映されています。
赤タブのRのみは1960年代初頭から稀に存在していた歴史を持つ
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)の歴史は、思いのほか古くまで遡ります。様々な情報源を総合すると、ブランクタブは501XX期(少なくとも1960年代初頭)から稀に存在していたことが分かっています。ただし、60年代のブランクタブは非常に稀で、ほとんど見かけることがなかったとされています。
リーバイス本社のブログでは、ブランクタブが使われ始めた時期について「80年代からだと思う」という回答があったそうですが、この情報は必ずしも正確ではないという指摘もあります。実際には、66期(70年代)の製品でもしばしばブランクタブが見られることから、少なくとも70年代にはある程度一般的になっていたと考えられています。
📅 ブランクタブの歴史的変遷
時代区分 | 特徴 | 出現頻度 |
---|---|---|
501XX期(1960年代初頭) | 極めて稀に存在 | ほぼ皆無 |
66期(1970年代) | 頻度が増加 | 数%〜5%程度 |
1980年代以降 | 安定した出現 | 約10% |
特に興味深いのは、60年代初頭のZXX(501、551、503など)でブランクタブ付きの製品を所有しているという証言があることです。これらの製品は後付けなどではなく、完全にオリジナルであることが確認されているそうです。このような初期のブランクタブは、現在では極めて希少な存在として扱われています。
古いXXデニムに付く初期のブランクタブは、後の時代のものと比べて一回り大きいRの刺繍が特徴とされています。また、素材もレーヨン生地が使われていたなど、年代による細かな特徴の違いがあります。これらの違いは、ヴィンテージ判別のひとつの重要な手がかりにもなっています。
たとえば、70505というジャケットモデルでブランクタブが付いていると、「Big-E」(1966年以前)かどうかの見分けがつけにくくなるという指摘もあります。生地を見れば年代は推測できますが、確実な判断は困難になります。70505でもブランクタブが付いているものは、1971年以降の可能性が高いという見解もあり、このことからも本格的な登場は70年代と考えられています。
年代によって赤タブのRのみのデザインや特徴が異なる
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)は、年代によってそのデザインや特徴に微妙ながらも重要な違いがあります。これらの違いを知ることで、製品の年代判別の重要な手がかりとなりますし、ヴィンテージデニムの魅力をより深く理解することができます。
1960年代初頭のブランクタブは最も希少で、「®」マークの位置が通常より外側にある場合があります。また、レーヨン生地が使用されており、「®」マークのサイズが後の時代のものより小さい傾向があります。これらの特徴は、現在では極めて貴重な資料価値を持っています。
🕰️ 年代別ブランクタブの特徴比較
年代 | Rマークの特徴 | 素材 | その他の特徴 |
---|---|---|---|
1960年代初頭 | 小さめ、外側配置 | レーヨン | 極めて稀少 |
1970年代 | やや大きめ | レーヨン系 | 出現頻度増加 |
1980年代〜現代 | 大きく鮮明 | 化学繊維 | プリント技術も導入 |
1970年代のブランクタブでは、60年代より出現頻度が上がり(数%〜5%程度)、革パッチの特徴とあわせて年代判別ができるようになります。この時期の革パッチには「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」の表記が出始めるなど、他の要素との組み合わせで時代を特定できます。
1980年代以降のブランクタブでは、出現頻度が約10%程度に増加し、1982年頃からは刺繍に加えてプリントタイプも登場しました。「®」マークが大きく、はっきりしており、より鮮やかな赤色のタブが多くなります。プリントタイプの場合、経年変化で文字が剥がれてしまうことがあるため、注意が必要です。
製造方法の違いも重要なポイントです。初期のタブは刺繍で作られていましたが、1980年代初頭からは立体的なプリントのタブも登場しました。プリントタイプのものは経年変化で文字が剥がれてしまうことがあり、一見するとブランクタブのように見えることもありますが、これは本来のブランクタブとは異なります。
こうした年代による違いは、ヴィンテージデニムのコレクターやリーバイス愛好者にとって重要な情報であり、製品の価値や希少性を判断する重要な材料となっています。細部にこだわることで、リーバイスの歴史と進化を実感することができるのです。
リーバイス赤タブのRのみは偽物ではなく意図的に製造されている
多くの人が最初に疑問に思うのが「これって偽物じゃないの?」ということです。しかし、リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)は、れっきとした正規品で、リーバイス社が意図的に製造しているものです。この点は、リーバイス社への問い合わせでも明確に回答されています。
実際に、リーバイス社に「偽者?」という質問が寄せられることもあるそうですが、同社は一貫してこれが正規品であることを説明しています。リーバイスではポケットにタブを付けること自体がリーバイスの特許であるため、リーバイスの赤タブには、Rのみのタブが一定割合製造されているのです。
✅ 正規品である証拠
判別ポイント | 正規品の特徴 |
---|---|
ステッチの品質 | 他の部分と同じ高い品質 |
タブの素材 | 正規品と同じ素材使用 |
取り付け位置 | 正確な位置に縫製 |
全体の品質 | 他の部分に偽物特有の粗さなし |
偽物との見分け方として重要なのは、タブ以外の部分の品質チェックです。正規品の場合、ブランクタブ以外のディテール(ステッチ、ボタン、パッチなど)はすべて正規品と同じ品質を保っています。一方、偽物の場合は、タブ以外の部分でも品質の粗さが見られることが多いのです。
ただし、注意すべき点として、ヴィンテージ品では後付けや交換されたタブが存在する可能性があります。60年代以前の501等のジーンズの場合、タブが損傷しているものも少なくありません。補修等のため後で付け直されることもあったと想像されています。
某老舗超有名古着屋さんで販売されたギャラ入り557XXで、タブが不均等Vのものを見た例では、フラップ部のタブ付近のステッチがよく見ると他の箇所と微妙に違っていたという報告があります。このような場合、タブは後で付け直されたものである可能性が高いとされています。
現行品でブランクタブが付いている場合は、基本的に工場で正規に製造されたものと考えて問題ありません。混在して製造・出荷されるため、事前にどちらのタイプを入手できるかを選ぶことはできませんが、これも正規品の証拠の一つと言えるでしょう。
リーバイス赤タブのRのみの価値と見分け方
- 赤タブのRのみはコレクターやマニアから高い注目を集めている
- オークションでリーバイス赤タブのRのみは高値取引されることがある
- ヴィンテージのリーバイス赤タブRのみを見分けるポイントは複数存在する
- リーバイス赤タブのRのみと通常の赤タブの違いは文字の有無
- 工場番号やボタン裏刻印で赤タブのRのみの年代を推測できる
- リーバイス赤タブには他にもオレンジタブや白タブなど種類がある
- まとめ:リーバイス赤タブのRのみは特別な価値を持つレアアイテム
赤タブのRのみはコレクターやマニアから高い注目を集めている
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)は、そのレア度から多くのコレクターやデニムマニアから特別な注目を集めています。一般的な赤タブより出現頻度が低いことから「レア物」として扱われ、古着市場やオークションサイトでも特別な価値を持つことが多いのです。
特に古い年代のブランクタブは非常に希少です。60年代初頭のXXモデルに付くブランクタブは極めて稀で、デニムのヴィンテージコレクターからは特に高い評価を受けています。XX時代のデニムにサークルRの赤タブが付く物は極めて珍しく、何十、百と見ても数える程しかない程の現存数とされています。
🎯 コレクターが注目するポイント
希少要素 | 価値への影響 |
---|---|
年代の古さ | 非常に高い |
モデルとの組み合わせ | 高い |
状態の良さ | 高い |
サイズの希少性 | 中〜高い |
また、リーバイスの赤耳デニム(セルビッチデニム)にブランクタブが付いた組み合わせは、さらに希少価値が高まります。例えば「脇割り、黒カン、インシームシングルの1981年頃の501でブランクタブ」の希少性は**「かなり高い」**と評価されています。このような複数のレア要素が組み合わさることで、価値は相乗的に高まります。
コレクターの間では、ブランクタブは単なる製造バリエーションではなく、リーバイスの歴史を物語る興味深いディテールとして重要視されています。マニアにとってブランクタブ付きの製品を見つけることは「掘り出し物」と感じる特別な体験です。
ヴィンテージショップでも「レア物」として紹介されることが多く、店舗によってはブランクタブ付きの製品を特別に展示したり、価格を高めに設定したりすることもあります。知識のあるバイヤーやショップオーナーは、ブランクタブの価値を十分に理解しており、それに応じた価格設定を行っています。
ただし、注意すべき点として、タブは後付けされたり交換されたりすることもあるため、真贋や年代判断の際には実物をよく確認する必要があります。特にヴィンテージ品では、タブ付近のステッチが他の箇所と微妙に違っていないかなど、細部のチェックが重要です。信頼できるショップでの購入や、複数の専門家の意見を聞くことをお勧めします。
オークションでリーバイス赤タブのRのみは高値取引されることがある
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)付き製品は、そのレア感から通常の赤タブよりも高値で取引されることがしばしばあります。特にヤフオクやメルカリなどのオークションサイトやフリマアプリでは、「サークルR」「ブランクタブ」という言葉が商品説明に明記され、重要なセールスポイントとして扱われています。
オークションサイトの過去の落札履歴を調査すると、「501 サークルR」で検索した場合、様々な価格帯で取引されていることが確認できます。希少性の高いヴィンテージ品や特定の人気モデルとの組み合わせでは、数万円から10万円近い価格で取引されているケースもあります。
💰 高額取引された実例
商品例 | 落札価格 | 特徴 |
---|---|---|
LEVIS 501 66前期 ブランクタブ W40 L34 | 83,000円 | ビッグサイズ・70s |
501 66前期 ヴィンテージ シングルステッチ サークルR | 85,000円 | 刻印6・希少年代 |
503B XX ブランクタブ W29 L32 | 39,980円 | XX期・レア組み合わせ |
特に高値がつきやすい条件としては、古い年代(特に60年代〜70年代初期)のもの、赤耳(セルビッチ)デニムであるもの、66前期などの人気モデル、コンディションが良好なもの、サイズが人気のあるもの(希少なビッグサイズや現代人が履きやすいサイズ)などが挙げられます。
一方で、近年の製品や一般的なモデルのブランクタブ付き製品であれば、通常品との価格差はそれほど大きくない場合もあります。比較的新しい90年代以降のモデルでは、数千円〜1万円台で取引されているケースも多く見られます。
ブランクタブの価値は、モデル、年代、状態、その他の特徴との組み合わせによって大きく変わります。コレクターやマニアにとっては「当たり」と言える存在であり、中古市場での価値を高める重要な要素のひとつとなっています。
ただし、購入を検討する際は、写真だけでなく詳細な説明や年代判別のポイントを確認することが重要です。ブランクタブであることに加えて、他のヴィンテージ要素(パッチ、ステッチ、ボタンなど)も含めて総合的に判断することをお勧めします。
ヴィンテージのリーバイス赤タブRのみを見分けるポイントは複数存在する
ヴィンテージのリーバイス赤タブRのみ(ブランクタブ)を正確に見分けるには、複数のポイントを総合的にチェックする必要があります。単にブランクタブが付いているだけでは不十分で、他の要素と組み合わせて年代や真贋を判断することが重要です。
最も重要なのはタブ周辺のステッチの確認です。正規品の場合、タブ付近のステッチは他の部分と同じ品質で施工されています。後付けされた場合、ステッチの色や太さ、縫い方が他の箇所と微妙に違うことがあります。特にヴィンテージ品では、この点の確認が欠かせません。
🔍 ヴィンテージブランクタブの見分けポイント
チェック項目 | 確認内容 |
---|---|
タブのステッチ | 他の部分との一貫性 |
Rマークの特徴 | 年代に応じたサイズと位置 |
パッチの状態 | 年代と一致する特徴 |
ボタン裏刻印 | 工場番号と年代の整合性 |
全体の経年変化 | 自然な色落ちとダメージ |
パッチとの組み合わせ確認も重要です。60年代のブランクタブなら革パッチ、70年代なら「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」表記の有無など、年代に応じた特徴が一致しているかを確認します。矛盾がある場合は、後付けやレプリカの可能性があります。
ステッチの種類も年代判別の重要な手がかりです。バックポケット裏のステッチタイプ(シングルステッチ:〜1977年頃、チェーンステッチ:1977年以降)、インシームのステッチ(シングルステッチかダブルステッチか)、アウトシームの特徴(脇割りか赤耳か)なども確認ポイントです。
ボタン周辺の特徴として、Vステッチの有無(1960年代までのモデルに見られる)、フロントボタンの種類(足長R、月桂樹ボタンなど)も重要です。これらの要素が年代と一致していない場合、ブランクタブが後付けされている可能性があります。
リベットの特徴も見逃せません。隠しリベットの有無(1937〜66年)、リベット内側の素材(鉄の銅メッキ:〜1963年頃、アルミ:1963年以降)なども、年代判別の重要な要素です。
これらの特徴を総合的に確認することで、ヴィンテージブランクタブの真贋や年代をより正確に判断することができます。一つの要素だけでなく、複数のポイントを組み合わせて判断することが、失敗しないヴィンテージ選びの秘訣です。
リーバイス赤タブのRのみと通常の赤タブの違いは文字の有無
リーバイス赤タブのRのみと通常の赤タブの最も明確な違いは、「LEVI’S」または「Levi’s」という文字の有無です。この一見シンプルな違いが、デニム愛好家やコレクターにとっては大きな意味を持つディテールとなっています。
通常の赤タブには、年代によって「LEVI’S」(ビッグE、1966年以前)または「Levi’s」(スモールe、1966年以降)という表記がされています。また、1953年以降は両面タブとなり、裏面にも同じ文字が刺繍されています(裏面は上下が逆になります)。
📊 赤タブの基本仕様比較
項目 | 通常の赤タブ | ブランクタブ(Rのみ) |
---|---|---|
文字表記 | LEVI’S または Levi’s | なし |
マーク表記 | ® + 文字 | ® のみ |
両面表記 | あり(1953年以降) | 裏面もRのみ |
色・サイズ | 標準 | 標準と同じ |
取り付け位置 | 後ろポケット端 | 同じ |
一方、ブランクタブには社名の代わりに**「®」マークのみ**が表示されています。このマークの位置や大きさは年代によって若干異なります。一般的には、タブの下の方に「®」マークが配置されていますが、初期のものではタブの外側の方に配置されているケースもあります。
刺繍技法の違いも見分けるポイントになります。1982年頃までは刺繍で表現されていましたが、それ以降はプリント技術が導入され、文字の立体感に違いが見られます。古着で文字が完全に消えているタブを見かけた場合、それはプリントが剥がれたタイプである可能性が高く、本来のブランクタブとは異なります。
タブの基本的な特徴はどちらも共通しています。赤い生地でできており、後ろポケットの端に縫い付けられ、タブの形状や大きさは基本的に同じです。素材も年代によってレーヨンやその他の繊維が使用されており、この点でも差はありません。
重要なのは、この小さな違いが持つ意味の大きさです。製品の真贋を見分ける際にも、こうした細部のチェックが欠かせません。特にヴィンテージデニムでは、文字の有無だけでなく、その他の要素との整合性も含めて総合的に判断する必要があります。
工場番号やボタン裏刻印で赤タブのRのみの年代を推測できる
リーバイス赤タブのRのみ(ブランクタブ)の年代や価値を正確に判断するためには、工場番号やボタン裏刻印の確認が非常に重要です。これらの情報は製造工場や年代を示す貴重な手がかりとなり、ブランクタブの希少性をより正確に評価することができます。
ボタン裏刻印は、トップボタン(一番上のボタン)の裏側に刻まれた数字やアルファベットのことを指します。これらの刻印は製造工場を示していると考えられており、年代によって特徴的なパターンがあります。
🏭 ボタン裏刻印の年代別特徴
年代区分 | 刻印タイプ | 主な例 | 特徴 |
---|---|---|---|
1950〜70年代 | 一桁・アルファベット | A, D, E, F, 2, 4, 6, 8 | 特にA、2は希少 |
1960〜80年代 | 二桁数字 | 10, 12, 16, 17, 20 | 16工場は人気 |
1980〜2000年代初期 | 三桁数字 | 524, 555, 501, 513 | 555は最後のUSA工場 |
現行モデル | 四桁数字 | 各種 | 復刻版は特殊表記 |
特に注目すべき刻印として、「6」や「524」(エルパソ工場、旧6工場)、**「555」(バレンシア工場)**などがあります。これらの工場は人気モデルを多く製造していたため、コレクターからの評価も高い傾向があります。バレンシア工場(555)は1996〜2003年に稼働したアメリカ最後のリーバイス工場として特に価値が高いとされています。
工場番号の確認方法としては、ボタン裏刻印以外にも、1974年以降の製品に付けられる内タグで確認できます。内タグには製造年月と工場番号が記載されており、これらの情報を組み合わせることで、製品の製造背景をより詳しく特定することができます。
例えば、1990年代初頭のブランクタブ付き501で「555」工場製であれば、それはバレンシア工場で製造された比較的レアな組み合わせということになり、コレクターにとって価値の高いアイテムとなる可能性があります。
内タグの変遷も重要な情報です。1980年代後半から1990年代前半の内タグは7行構成になり、6行目には工場番号が、7行目には製造年月が記載されるようになりました。1995年以降はデザインがさらに変更され、「324 10/02」のような表記で、工場と製造年月がより明確に記載されるようになりました。
これらの工場番号と年代情報を組み合わせることで、ブランクタブ付き製品の歴史的背景や価値をより深く理解することができます。特に希少な工場や年代の組み合わせは、コレクターにとって非常に魅力的な要素となります。
リーバイス赤タブには他にもオレンジタブや白タブなど種類がある
リーバイスの製品を特徴づけるタブは、赤タブだけではありません。様々な色や形のタブが存在し、それぞれが特定のラインや用途を示しています。ブランクタブ(Rのみ)の理解を深めるためにも、これらの種類について知っておくと、リーバイス製品の全体像がより鮮明になります。
最も一般的な**赤タブ (Red Tab)**は、定番や古くからあるオリジナル商品群に使用され、「LEVI’S」または「Levi’s」と刺繍されたものが基本です。そして、その中にブランクタブ(レジスターマーク®のみ)も含まれます。
🎨 リーバイスタブの種類一覧
タブの種類 | 使用期間 | 用途・特徴 |
---|---|---|
赤タブ | 1936年〜現在 | 定番・オリジナル商品 |
オレンジタブ | 1960〜70年代 | 廉価ライン |
白タブ | 1970〜80年代 | デニム以外素材 |
黒タブ | 1970年代〜 | 混紡素材・スタプレ |
シルバータブ | 1990年代 | ファッション系ライン |
オレンジタブ (Orange Tab)は1960〜70年代に登場した廉価ラインで、より手頃な価格で提供された製品に使用されていました。現在ではヴィンテージアイテムとして人気が高く、オレンジタブ製品を専門に収集するコレクターも存在します。
白タブ (White Tab)は1970〜80年代に使用され、主にデニム以外の素材(コーデュロイなど)に多く使用されました。ワークを想定していないパンツに付けられ、通常は縦向きに付けられるのが特徴です(赤タブは横向き)。
黒タブ (Black Tab)は混紡素材の製品に使用され、主にスタプレ(スラックス)などに見られます。シルバータブ (Silver Tab)は1990年代に人気を博したラインで、よりファッション性の高いデザインに使用され、ワイドパンツやバギーパンツなどに多く見られました。
これらのタブは、単なるデザイン要素ではなく、リーバイス製品のカテゴリーや特性を示す重要な指標となっています。例えば、白タブが付いた製品はデニム以外の素材であることを示し、オレンジタブは比較的手頃な価格帯の製品であることを示しています。
興味深いのは、これらの異なる色のタブの中でも、ブランクタブのバリエーション(レジスターマークのみのタブ)が存在する可能性があることです。特に赤タブの製品に最も多く見られますが、他の色のタブでも稀に見つかることがあります。
タブの色や表記はリーバイスの歴史を物語る重要な要素であり、ヴィンテージ製品の年代判別や価値評価の際の重要なポイントになります。コレクターやデニム愛好家は、これらの細かな違いに注目することで、リーバイスという歴史あるブランドの真の魅力を発見することができるのです。
まとめ:リーバイス赤タブのRのみは特別な価値を持つレアアイテム
最後に記事のポイントをまとめます。
- リーバイス赤タブのRのみは「ブランクタブ」と呼ばれる正規品である
- タブ自体がリーバイスの商標登録であることを示すために®マークのみが表示されている
- 出現確率は約10%で、年代が古いほど希少性が高くなる傾向がある
- 1960年代初頭から存在していたが、当時は極めて稀な存在だった
- 年代によってRマークのサイズや位置、素材に違いがあり年代判別の手がかりになる
- 偽物ではなくリーバイス社が意図的に製造している正規品である
- コレクターやマニアから特別な注目を集める価値あるディテールである
- オークションなどでは通常の赤タブより高値で取引されることが多い
- ヴィンテージ品の場合は複数のポイントを確認して真贋を判断する必要がある
- 通常の赤タブとの違いは文字の有無という明確なポイントがある
- ボタン裏刻印や工場番号から製造年代や工場を推測できる情報が得られる
- リーバイスにはオレンジタブや白タブなど他の種類のタブも存在する
- 単なる製造バリエーションではなくリーバイスの商標戦略に基づく特別なディテールである
- 購入時は事前に指定できないため出会いは完全に運次第である
- XX期のブランクタブは現存数が極めて少ない最高レベルの希少品である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13113316708
- https://www.double-heart.jp/blog/staff_diary/6345/
- https://levi-fun.com/levis-r-tag-rare/
- https://magnetsco.exblog.jp/22071833/
- https://ameblo.jp/faith-and-trust/entry-10779254956.html
- https://jp.mercari.com/search?keyword=R%E3%81%AE%E3%81%BF%E3%82%BF%E3%83%96
- https://store.shopping.yahoo.co.jp/m-s-sato/a31740002.html
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