リーバイス黒タブの真実！知らないと損する1960年代から続くヴィンテージデニムの見分け方｜HAUTE-LINEUP(オートラインナップ)：エルメス・ヴィトン・ハイブランド

ヴィンテージデニム愛好家なら一度は聞いたことがある**「リーバイス黒タブ」**。しかし、その歴史や価値を正確に理解している人は意外と少ないのが現実です。黒タブは1960年代から1981年頃という限られた期間のみ製造された特別なアイテムで、現在の古着市場では高い価値を持っています。

リーバイス黒タブは、単なる色違いのタブではありません。綿100%の赤タブとは異なり、主に混紡素材のスタプレ（スタックドプレスト）モデルに使用され、デニムが作業着からファッションアイテムへと進化する重要な転換期を象徴するアイテムなのです。センター黒タブとサイド黒タブの2種類が存在し、ボタン裏の刻印や内タグから製造年代を特定することができます。

この記事のポイント
✅ リーバイス黒タブの製造期間は1960年代から1981年の約20年間のみ
✅ センター黒タブ（1966-1971年）とサイド黒タブ（1971-1981年）の2種類が存在
✅ 主に混紡素材のスタプレモデルに使用され、赤タブとは異なる位置づけ
✅ ボタン裏刻印「S」や「16」などから製造工場と年代を特定可能

リーバイス黒タブの基本知識と歴史的背景

リーバイス黒タブは1960年代から1981年まで使用された特別なタブであること
黒タブには「センター黒タブ」と「サイド黒タブ」の2種類が存在すること
黒タブが使用されたのは主にスタプレなど混紡素材モデルであること
ボタン裏の刻印から黒タブリーバイスの年代を特定する方法があること
黒タブリーバイスの内タグによる年代判別のポイントがあること
リーバイス黒タブと他カラータブの違いを理解することが重要であること

リーバイス黒タブは1960年代から1981年まで使用された特別なタブであること

リーバイス黒タブの歴史は、1960年代に始まり1981年頃まで続いた約20年間という限定的な期間に凝縮されています。この黒タブは、タブが黒色でLevi’s®の文字が白で書かれているという特徴的なデザインを持っており、ヴィンテージリーバイスの世界では非常に重要な識別要素となっています。

黒タブが登場した1960年代は、アメリカ社会が大きく変化していた時代でした。ジーンズが作業着としての役割から、若者を中心としたファッションアイテムへと変貌を遂げていく過渡期にあたります。リーバイス社もこの時代の流れに合わせて、従来の綿100%デニムとは異なる新しいタイプの製品を展開する必要がありました。

📊 リーバイス黒タブの基本情報

項目	詳細情報
製造期間	1960年代〜1981年頃（約20年間）
タブの色	黒色（文字は白）
主な用途	混紡素材モデルの識別
現在の状況	製造終了（ヴィンテージアイテム）

この時代区分は、リーバイスの歴史において重要な意味を持っています。1966年頃から1971年まではセンター黒タブが使用され、1971年から1981年頃までは主にサイド黒タブが使用されていました。このような変遷は、リーバイス社の製品戦略の変化や、ファッション業界全体のトレンドの移り変わりを反映しています。

黒タブリーバイスは、製造から約40-60年が経過した現在でも、その独特の風合いと歴史的価値から多くのコレクターに愛され続けています。特に状態の良いものや希少なモデルは、古着市場でプレミア価格がつくことも少なくありません。これは単なる古着という枠を超えて、「着る歴史」としての価値を持っているからです。

現代のファッションにおいても、黒タブリーバイスは特別な存在です。大量生産される現代のジーンズとは異なり、手作業による細かなディテールや、当時の製造技術による独特の質感は、現在では再現することが困難とされています。そのため、ヴィンテージファッションを愛する人々にとって、黒タブリーバイスは憧れのアイテムとなっているのです。

黒タブには「センター黒タブ」と「サイド黒タブ」の2種類が存在すること

リーバイス黒タブの世界をより深く理解するためには、センター黒タブとサイド黒タブという2つのバリエーションについて知っておく必要があります。これらは取り付けられている位置によって区別され、それぞれ異なる製造年代と特徴を持っています。

センター黒タブは、その名の通りバックポケットの中央部に配置されたタブで、1966年頃に登場し1971年頃まで使用されていました。この時期は、リーバイスのデザインが大きく変化した重要な時代と重なっており、ヴィンテージ市場では特に価値の高いモデルが多いとされています。センター黒タブの時代は、伝統的なリーバイスのデザイン要素が多く残っている特徴があります。

🎯 センター黒タブとサイド黒タブの比較

項目	センター黒タブ	サイド黒タブ
製造期間	1966年頃〜1971年頃	1971年〜1981年頃
取り付け位置	バックポケット中央	バックポケット側面
希少性	より高い	比較的高い
デザイン特徴	伝統的要素が多い	より現代的

サイド黒タブは、バックポケットのサイド（側面）に取り付けられたタブで、1971年に登場し1981年頃まで製造されていました。センター黒タブの後継として登場したこのデザインは、より近代的なリーバイスの特徴を持っています。サイド黒タブの時代は、現代的なデザインへの移行期にあたり、従来の作業着的な要素から、よりファッション性を重視したデザインへと変化していく過程が見られます。

両方のタブに共通する特徴として、デニムのフラッシャー（サイズや洗濯方法などが書かれた紙製のタグ）を兼ねていることが多いという点があります。ヴィンテージ品にフラッシャーが残っているものは特に希少とされており、コレクターの間では高い価値を持っています。

タブの位置による違いは、古着ファンにとっては年代判別の重要な手がかりとなるだけでなく、着用感やデザインの印象にも影響を与えています。センター黒タブは視覚的により目立ちやすく、クラシックな印象を与える一方、サイド黒タブはより控えめで現代的な印象を与える傾向があります。

黒タブが使用されたのは主にスタプレなど混紡素材モデルであること

リーバイス黒タブの最も重要な特徴の一つは、主に「スタプレ（スタックドプレスト）」と呼ばれるモデルや混紡素材を使用したデニムパンツに取り付けられていたということです。これは黒タブの用途と素材の関係を理解する上で非常に重要なポイントです。

スタプレとは、プレスの効いたストレートシルエットのパンツを指し、通常のデニムよりもフォーマルな印象を与えるモデルです。このタイプのパンツは、オフィスカジュアルとしても使用できるよう設計されており、耐久性よりも見た目の美しさが重視されていました。1960年代から1970年代にかけて、アメリカの職場環境がよりカジュアルになっていく中で、こうした需要に応える製品として開発されました。

💡 混紡素材の特徴と黒タブとの関係

素材の特徴	メリット	黒タブとの関係
綿+ポリエステル混合	シワになりにくい	プレス加工に適している
化学繊維配合	形状安定性が高い	スタプレに最適
混紡繊維	手入れが簡単	日常使いに便利

混紡素材とは、綿100%ではなく、ポリエステルなどの化学繊維が混ざった生地を指します。この混紡素材はシワになりにくく、プレスがきれいに入るという特性を持っていたため、スタプレタイプのパンツに多く使用されていました。当時の技術では、こうした化学繊維との組み合わせにより、従来のデニムでは実現できなかった機能性を追求することができました。

黒タブがこれらのモデルに使われていた理由として、伝統的な作業着としてのデニムと区別するためだったと考えられています。赤タブが綿100%の本格的なワークウェアに使われていたのに対し、黒タブは新しいタイプのカジュアルウェアとしてのデニムを象徴していたのです。

60年代後半から70年代にかけて、リーバイスは伝統的なジーンズだけでなく、様々なスタイルやモデルを展開するようになりました。黒タブが使われたモデルは、この多様化の流れの中で生まれたものであり、リーバイスのブランド拡大の歴史を物語っています。これらのモデルは、ジーンズが単なる作業着から、多様なライフスタイルに対応するファッションアイテムへと進化していく過程を示す重要な証拠となっています。

ボタン裏の刻印から黒タブリーバイスの年代を特定する方法があること

ヴィンテージリーバイスの年代判別において、ボタン裏の刻印は最も重要な手がかりの一つです。黒タブリーバイスも例外ではなく、この小さな刻印には工場番号や製造年を示す貴重な情報が含まれています。正確な年代判別ができれば、そのアイテムの価値や希少性をより正確に把握することができます。

ボタン裏刻印の基本的な分類は、刻印の桁数によって大まかな時代を推測することができます。一桁のアルファベットや数字は50〜70年代、二桁は60〜80年代、三桁は80〜2000年代初期という大まかな区分があります。黒タブリーバイスの製造期間が1960年代から1981年頃であることを考えると、ほとんどが一桁または二桁の刻印を持っていることになります。

🔍 ボタン裏刻印による年代判別ガイド

刻印タイプ	製造年代	代表的な刻印	希少度
アルファベット一桁	50〜70年代	A, D, E, F, J, K, L, O, S, W	非常に高い
数字一桁	50〜70年代	2, 4, 5, 6, 8	高い
二桁数字	60〜80年代	10, 12, 14, 16, 17, 20	中程度

特に注目すべきは、アルファベットの刻印と「2」の刻印です。これらは最も古い時代の工場を示すコードで、黒タブモデルの中でも特に初期のものに見られます。「S」の刻印を持つ黒タブリーバイスは70年代前半の可能性が高く、コレクターの間では特に人気があります。

「16工場」の刻印も黒タブ愛好家にとって重要な存在です。この工場は50年代から70年代中期まで長期にわたり稼働していた工場で、黒タブモデルを含む様々なリーバイス製品を製造していました。16工場で作られたリーバイスは変わったモデルや独特の特徴を持つものが多いため、コレクターの間で人気があります。

ただし、ボタン裏の刻印だけで年代を確定することは避けるべきです。錆びや摩耗により文字が不鮮明になっている場合も多く、他の要素と合わせて総合的に判断することが重要です。内タグ、パッチ、ステッチの特徴など、複数の要素を組み合わせることで、より正確な年代判別が可能になります。

黒タブ付きスタプレでは「16」や「S」の刻印が多く見られるという報告もあり、特定の工場でこれらのモデルが集中的に製造されていた可能性があります。このような情報は、黒タブリーバイスを探す際の重要なヒントとなります。

黒タブリーバイスの内タグによる年代判別のポイントがあること

リーバイスの内タグは1974年に初めて導入されたため、内タグの有無そのものが重要な年代判別の手がかりとなります。黒タブリーバイスの製造期間が1960年代から1981年頃であることを考えると、内タグがないものは1960年代から1974年頃まで、内タグがあるものは1974年から1981年頃の製造と推測できます。

センター黒タブ（1966-1971年）のモデルには、基本的に内タグが付いていません。これは、センター黒タブの製造期間が内タグ導入以前だったためです。もし黒タブリーバイスで内タグがないものを見つけた場合、それは比較的初期の製造である可能性が高く、コレクターにとって価値のあるアイテムかもしれません。

📋 内タグによる年代判別チャート

内タグの状態	推定製造年代	該当する黒タブタイプ
内タグなし	1960年代〜1974年	主にセンター黒タブ
初期内タグ（3行）	1974年〜1980年代前半	主にサイド黒タブ
中期内タグ（7行）	1980年代後半〜1991年	製造終了後

1974年以降の初期内タグには特徴的な記載方法があります。数字の羅列が3行に分かれて記載されており、一番下の行に製造年月と工場番号が記載されています。記載順序は左から「製造月・製造年の下2桁・工場番号」となっているのが一般的です。ただし、70年代の内タグでは製造年が1桁しか記載されていないことがあるため、注意が必要です。

黒タブリーバイスの内タグには、混紡素材に関する特別な記載や収縮率の情報が含まれていることが多いという特徴があります。これは、黒タブが主に混紡素材のモデルに使用されていたことと関連しており、綿100%のデニムとは異なる取り扱い方法が必要だったためです。

内タグの情報だけでなく、パッチやボタン裏刻印などの他の要素と併せて総合的に判断することで、より正確な年代判別が可能になります。特に黒タブリーバイスのような限定的な期間に製造されたアイテムの場合、複数の判別要素を組み合わせることで、製造年をかなり絞り込むことができます。

リーバイス黒タブと他カラータブの違いを理解することが重要であること

リーバイスのタブには黒タブ以外にも赤タブ、オレンジタブ、白タブなど、様々な色のバリエーションが存在します。それぞれのタブには固有の意味と使用目的があり、リーバイスの製品戦略や時代背景を理解する上で重要な要素となっています。

赤タブ（レッドタブ）は、リーバイスの最も象徴的なタブであり、1936年に初めて登場して現在も続くデザインです。赤タブは綿100%の本格的なワークウェアを象徴しており、伝統的なジーンズの代名詞となっています。501や505などの定番モデルに使用され、リーバイスブランドのアイデンティティを表現する重要な要素です。

🎨 リーバイスタブの色別分類表

タブの色	使用期間	主な用途	象徴する意味
赤タブ	1936年〜現在	綿100%デニム	伝統的ワークウェア
黒タブ	1960年代〜1981年	混紡素材モデル	カジュアルファッション
オレンジタブ	1960〜70年代	廉価ライン	ファッション重視
白タブ	70〜80年代	デニム以外素材	多様化への対応

黒タブは前述の通り、1960年代から1981年頃まで使用され、主に混紡素材のスタプレなどに使用されていました。これは「混紡素材に使われているタブ」という位置づけで、カジュアルでありながらもビジネスシーンでも着用できるような、より汎用性の高いモデルに用いられていました。

オレンジタブは1960〜70年代に登場した廉価ラインに使用されていました。作業着ではなくファッションアイテムとして作られたため、作業着ほどの丈夫さは求められず、ポケットのリベットやステッチ、生地の始末などが簡略化されていました。これは、ジーンズがファッションアイテムとして広まる過程で、価格を抑えた製品への需要に応えるために生まれたラインです。

白タブは70〜80年代に登場し、デニム以外の素材に使用されていました。ワークウェアを想定していないパンツに取り付けられることが多く、カジュアルなコーデュロイパンツなどに見られます。これは、リーバイスブランドがデニム以外の素材にも展開していく過程で生まれたものです。

各タブの色の違いは単なるデザインの違いではなく、リーバイスのラインナップ戦略や、製品の用途、素材の違いを表している重要な指標です。この視点から見ると、黒タブのリーバイスは、伝統的なデニムワークウェアとカジュアルファッションの中間に位置する、リーバイスの歴史的進化を示す重要なモデルだと言えるでしょう。

リーバイス黒タブの価値と見分け方について

古着市場におけるリーバイス黒タブの価値は希少性と歴史に由来すること
リーバイスの工場番号で黒タブジーンズのレア度を判断できること
年代によって異なるリーバイス黒タブのパッチデザインの特徴があること
リーバイスの年代別内タグの種類と見分け方を知ることが重要であること
501とスタプレの黒タブモデルには明確な違いと特徴があること
リーバイスの黒タブが見つかる場所と探し方のヒントを知ることが有効であること
まとめ：リーバイス黒タブの魅力と収集のポイント

古着市場におけるリーバイス黒タブの価値は希少性と歴史に由来すること

古着市場において、リーバイス黒タブが高い価値を持つ理由は、その希少性と歴史的背景に深く関連しています。約20年間という限られた期間のみ製造されたため、生産数自体が赤タブなどと比較して圧倒的に少なく、自然と希少価値が高まっています。

黒タブリーバイスが持つ価値の最も重要な側面の一つは、デニムの歴史的変遷を物語る証拠品としての意義です。1960年代から1980年代初頭は、ジーンズが作業着から一般的なファッションアイテムへと劇的に変化していった重要な時期でした。黒タブのリーバイスは、この変革期に生まれたモデルであり、デニム文化史を語る上で欠かせない存在となっています。

💎 黒タブリーバイスの価値要因分析

価値要因	詳細説明	市場への影響
希少性	約20年間の限定生産	価格上昇の主因
歴史的意義	デニム進化の象徴	コレクター需要増加
独特の風合い	現代では再現困難	差別化要因
状態による格差	保存状態で価値変動	品質重視の市場形成

古着ファッションの世界では、黒タブの持つ歴史的価値や現代では再現されていない独特の風合いが高く評価されています。特に、センター黒タブ（1966-1971年）のモデルは、サイド黒タブより製造期間が短く、より高い希少性を持っているとされています。

状態が良好で、当時の特徴が色濃く残っている黒タブリーバイスは、一般的なヴィンテージジーンズより高値で取引されることも少なくありません。特に、製造工場や年代が特定できるものや、内タグやパッチなどのディテールが良好に保存されているものは、さらに高い価値を持ちます。

市場価格に影響を与える具体的な要因として、完品性（オリジナルの状態をどれだけ保っているか）、レア度（工場番号や年代による希少性）、コンディション（色落ちや損傷の程度）、**サイズ（現代的なサイズとの適合性）**などがあります。これらの要素が組み合わさることで、同じ黒タブでも価格に大きな差が生まれることがあります。

黒タブリーバイスは単なる古着ではなく、ジーンズの進化を物語る「着る歴史資料」としての価値を持ち続けています。この歴史的価値は時間とともにさらに高まる可能性があり、投資的な観点からも注目されているアイテムです。

リーバイスの工場番号で黒タブジーンズのレア度を判断できること

リーバイス黒タブジーンズのレア度を判断する際、製造工場を示す工場番号は極めて重要な指標となります。工場番号はボタン裏の刻印や内タグに記載されており、これによって生産地、生産時期、そして希少性を推測することができます。

最も希少価値が高いとされるのは、アルファベット一文字の刻印（例：A, D, E, F, J, K, L, O, S, W）です。これらは50〜70年代に使用された最も古い工場を示すコードで、黒タブモデルの中でも特に初期のものに見られます。これらの刻印を持つ黒タブリーバイスは、製造数も少なく、現存数がさらに限られているため、コレクターにとって垂涎の的となっています。

🏭 工場番号による希少度ランキング

ランク	工場番号	希少度	特徴
S級	A, D, E, F, J, K, L, O, S, W	極めて高い	50-70年代最古工場
A級	2, 4, 5, 6, 8	非常に高い	数字一桁、「2」は特に希少
B級	16	高い	長期稼働、変わったモデル多数
C級	10, 12, 14, 17, 20	中程度	60-80年代二桁工場

数字一桁の刻印（例：2, 4, 5, 6, 8）も50〜70年代の工場を示すコードで、高い希少性を持っています。中でも「2」の刻印は特に希少とされており、黒タブのスタプレなどでよく見られるのは「6」や「8」などの刻印です。これらの工場は、黒タブ製造の中心的な役割を果たしていたと推測されます。

16工場の刻印も黒タブ愛好家にとって重要な存在です。この工場は50年代から70年代中期まで長期にわたり稼働していた工場で、黒タブモデルを含む様々なリーバイス製品を製造していました。16工場で作られたリーバイスは変わったモデルや独特の特徴を持つものが多いため、コレクターの間で特別な人気があります。

特に注目すべきは、黒タブ付きスタプレでは「16」や「S」の刻印が多く見られるという報告です。これは、特定の工場でこれらのモデルが集中的に製造されていた可能性を示唆しており、当時のリーバイス社の生産戦略を理解する手がかりとなります。

工場番号を確認する際は、ボタン裏だけでなく内タグも併せてチェックすることが重要です。特に1974年以降の内タグには工場番号が明記されているため、年代と工場の両方を確認することで、より正確な判別が可能になります。また、アメリカ国内で生産された黒タブリーバイス（USA製）は、海外生産のものより価値が高いとされているため、生産地の確認も重要なポイントです。

年代によって異なるリーバイス黒タブのパッチデザインの特徴があること

リーバイス黒タブジーンズのパッチ（ウエスト部分の革や紙のタグ）は、製造年代によってデザインや表記内容が段階的に変化しています。このパッチの特徴を正確に理解することで、より精密な年代判別が可能になり、アイテムの価値を適切に評価することができます。

1960年代前半のパッチには、「Every Garment Guaranteed」の表記があり、型番の後にXX（例：501XX）と表記されているという特徴があります。初期の黒タブモデルは、この時代のパッチデザインの特徴を持っていることがあり、コレクターにとって非常に価値の高いアイテムとなります。

📅 年代別パッチデザインの変遷表

年代	パッチの特徴	黒タブとの関係	コレクター価値
1960年代前半	「Every Garment Guaranteed」表記	初期黒タブの可能性	極めて高い
1962-1965年	「Made in U.S.A.」中央配置	センター黒タブ初期	非常に高い
1966-1967年	ダブルネーム仕様	センター黒タブ多数	高い
1967-1969年	タイプ物（アルファベット印字）	センター黒タブ後期	高い
1970-1990年代	「CARE INSTRUCTIONS」表記	サイド黒タブ	中程度

1966〜1967年のパッチは、XX記載が消えて旧型番が左端に小さく印字される「ダブルネーム」と呼ばれる特徴的なデザインを持っています。センター黒タブモデルの多くがこの時代のパッチデザインを持つため、ダブルネームパッチは黒タブ愛好家にとって重要な識別ポイントとなります。

1967〜1969年のパッチでは、ダブルネームが廃止され、代わりにA, S, F, Iなどのアルファベットが小さく印字される「タイプ物」と呼ばれる特徴が現れます。センター黒タブの後期モデルはこのパッチデザインを持つことが多く、この時期の黒タブは独特の魅力を持っています。

1970〜1990年代のパッチには、「CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENT」の表記が入るようになります。1970〜1980年代中期は黒字で印字され、1980年代中期以降は赤字で印字されるという変化があります。サイド黒タブモデルの多くがこの時代のパッチデザインを持つため、この表記の有無や色によってサイド黒タブの細かな年代を特定することができます。

パッチの状態も価値判定において重要な要素です。オリジナルのパッチが良好な状態で保存されているものは、パッチが欠損していたり印字が薄くなっているものより高い価値を持ちます。ただし、パッチが判読困難な場合は、ボタン裏刻印や内タグなどの他の要素と合わせて総合的に判断することが重要です。

リーバイスの年代別内タグの種類と見分け方を知ることが重要であること

リーバイスの内タグは1974年に初めて導入され、その後の時代とともに段階的にデザインや記載内容が変更されてきました。黒タブリーバイスの製造期間が1960年代から1981年頃であることを考慮すると、内タグの有無や種類は年代判別において極めて重要な手がかりとなります。

**内タグが存在しない時代（1974年以前）**のリーバイスは、製造年代がかなり古いことを示しています。センター黒タブ（1966-1971年）のモデルには基本的に内タグが付いていないため、内タグがない黒タブリーバイスを発見した場合、それは希少価値の高い初期モデルである可能性が高いと判断できます。

🏷️ 内タグによる詳細な年代判別チャート

内タグの特徴	製造年代	行数・構成	黒タブとの関係
内タグなし	1960年代〜1974年	–	センター黒タブ
初期内タグ	1974年〜1980年代前半	3行構成	サイド黒タブ前期
中期内タグ	1980年代後半〜1991年	7行構成	製造終了後
後期内タグ	1991年〜1994年	薄い生地使用	製造終了後
最新型内タグ	1995年〜2003年	現代的デザイン	製造終了後

**初期の内タグ（1974年〜1980年代前半）**は、数字の羅列が3行に分かれて記載されている特徴的なデザインを持っています。ウェストやレングスが記載されている行の上に収縮率の情報があり、一番下の行に製造年月と工場番号が記載されています。記載順序は「製造月・製造年の下2桁・工場番号」の順となっているのが一般的です。

注意すべき点として、70年代の内タグでは製造年が1桁しか記載されていないことがあります。これは当時の記載方式によるもので、年代判別の際には他の要素も合わせて検討する必要があります。例えば、「9」という数字だけでは1979年なのか1989年なのかが判断できないため、パッチデザインやボタン裏刻印などを併用した総合的な判断が必要です。

**中期の内タグ（1980年代後半〜1991年）**は、7行構成となり、6行目に工場番号、7行目に製造年月が記載されるようになりました。この時期の内タグの特徴として、製造年が下1桁しか記載されず、製造月と製造年の数字が繋がって記載されています。また、染み込みプリントのような独特のプリント方式が使用されているのも特徴です。

黒タブリーバイス特有の特徴として、内タグには混紡素材に関する記載や収縮率の情報が含まれていることが多いという点があります。これは、黒タブが主に混紡素材のモデルに使用されていたことと関連しており、綿100%デニムとは異なる取り扱い方法が必要だったためです。この特徴は、黒タブリーバイスを識別する際の重要な手がかりとなります。

501とスタプレの黒タブモデルには明確な違いと特徴があること

リーバイスの黒タブは主にスタプレ（スタックドプレスト）シリーズに使用されることが多かったのですが、501などの定番モデルにも特殊な素材や限定モデルとして黒タブが使用されたケースがあります。これら2つのカテゴリーには明確な違いがあり、それぞれ異なる魅力と価値を持っています。

501の黒タブモデルは、基本的には赤タブが主流である501シリーズの中で、例外的に黒タブが使用された希少なバリエーションです。ボタンフライ（ジッパーではなくボタンで留める仕様）という501の伝統的な特徴を維持しながら、黒タブという特殊要素が組み合わされた、コレクターにとって極めて価値の高いアイテムとなっています。

⚖️ 501とスタプレ黒タブモデルの比較分析

項目	501黒タブ	スタプレ黒タブ
開閉方式	ボタンフライ	ジッパーフライ
素材	綿100%/混紡	主に混紡素材
ポケット構成	5ポケット仕様	4ポケット仕様
シルエット	クラシックストレート	ストレート〜スリム
希少性	極めて高い	高い
品番例	501XX黒タブ版	605, 606, 607

スタプレの黒タブモデルは、主に605、606、607などの品番で展開されたプレス加工が特徴のシリーズです。ジッパーフライ（ボタンではなくジッパーで留める仕様）が多く、混紡素材（ポリエステル混）が使用されていることが一般的です。シルエットはストレートからスリムまで様々ですが、プレス加工による美しいラインが最大の特徴です。

501黒タブの場合、伝統的なジーンズデザインに黒タブという特殊要素が加わった珍しいモデルであり、501XX期やビッグE期の黒タブ501は特に希少性が高いとされています。これらのモデルは、リーバイスの歴史の中でも非常に限られた期間に、限られた数量しか製造されなかったため、現在では「幻のモデル」とも呼ばれることがあります。

一方、スタプレ黒タブモデルは黒タブの本流とも言えるモデルで、60〜70年代のファッショントレンドを反映した独自の魅力を持っています。当時のファッションアイコンとして人気を集め、現在でもヴィンテージスタイルを好む方々から高い支持を得ています。

両者に共通する黒タブの特徴として、タブは黒色でLevi’s®の文字が白で書かれていること、製造年代は主に1960年代から1981年頃であること、センター黒タブ（1966-1971年）とサイド黒タブ（1971-1981年）の2種類が存在することなどが挙げられます。

特に605や606などのスタプレ黒タブモデルは、細身のシルエットや独特の素材感が現代のジーンズには見られない特徴であり、古着市場での価値を支える重要な要素となっています。これらのモデルが持つ独特の風合いは、当時の製造技術と素材によるものであり、現在では再現することが困難とされています。

リーバイスの黒タブが見つかる場所と探し方のヒントを知ることが有効であること

リーバイス黒タブは現行モデルではないヴィンテージアイテムであるため、新品で購入することは基本的に不可能です。しかし、適切な場所と方法で探すことで、良質な黒タブリーバイスを発見することは十分に可能です。効率的な探し方を知ることで、理想的な一本に出会う確率を大幅に高めることができます。

最も確実性が高いのはヴィンテージ専門古着店での購入です。専門知識を持ったスタッフが厳選した商品が揃っており、真贋や年代についても信頼できる情報を得ることができます。ただし、黒タブの価値を正確に理解している店舗では価格も相応に高くなる傾向があります。

🛍️ 黒タブリーバイス探索マップ

場所	メリット	デメリット	発見確率	価格帯
ヴィンテージ専門店	品質保証、専門知識	価格が高め	中程度	高価格
一般古着店	掘り出し物の可能性	見極め必要	低い	中〜低価格
オンラインショップ	豊富な品揃え、検索可能	実物確認不可	高い	様々
フリマアプリ	価格交渉可能	真贋リスク	中程度	低〜中価格
古着イベント	一括比較可能	限定的機会	高い	中価格

一般の古着店では、スタッフが黒タブの価値を十分に認識していない場合があり、思わぬ掘り出し物を発見できる可能性があります。しかし、状態や真贋の見極めは自分で行う必要があるため、ある程度の知識が必要です。

オンライン古着ショップは、実店舗よりも豊富な品揃えがあることが多く、検索機能を使って効率的に探すことができます。「リーバイス黒タブ」「Levi’s black tab」「リーバイススタプレ」「606 black tab」など、様々な関連キーワードで検索すると見つかる確率が上がります。

効率的な探し方として、時代を絞った検索も有効です。「60s Levi’s」「70s スタプレ」など、年代を絞って検索することで、目当ての時期の製品を効率的に見つけることができます。また、「リーバイス 606」「Levi’s 605」など、黒タブが多く使われていた型番での検索も効果的です。

隠れた場所をチェックすることも重要なコツです。左側のバックポケット内や右のフロントポケット内など、タブが隠れている場所も確認してみましょう。黒タブが付いているにもかかわらず見逃されて安価で販売されている場合があります。

古着イベントやマーケットは、多数のディーラーが集まるため、様々な黒タブモデルを一度に見比べることができる絶好の機会です。また、マニアックなアイテムが出品される可能性も高く、レアな黒タブと出会えるチャンスがあります。こうしたイベントでは、コレクターやディーラーとの人脈を築くことも重要で、貴重な情報や今後の入荷情報を得られることがあります。

まとめ：リーバイス黒タブの魅力と収集のポイント

最後に記事のポイントをまとめます。

リーバイス黒タブは1960年代から1981年頃という限定期間に製造された希少なヴィンテージアイテムである
黒タブには「センター黒タブ」（1966-1971年）と「サイド黒タブ」（1971-1981年）の2種類が存在する
主に混紡素材のスタプレ（605、606、607など）に使用され、綿100%の赤タブとは異なる位置づけである
デニムが作業着からファッションアイテムへと進化する過渡期に登場した歴史的意義を持つ
ボタン裏刻印の「S」「16」「アルファベット一文字」「2」などから製造工場と年代を特定できる
内タグの有無で1974年以前と以降を区別でき、センター黒タブには基本的に内タグがない
パッチデザインの変遷により、ダブルネームやタイプ物などの特徴から詳細な年代判別が可能である
赤タブ（ワークウェア）、オレンジタブ（廉価ライン）、白タブ（デニム以外）との明確な差別化がある
古着市場での価値は希少性と歴史的背景に由来し、特にセンター黒タブの価値が高い
501黒タブは極めて希少で、スタプレ黒タブは黒タブの本流として位置づけられる
ヴィンテージ専門店、一般古着店、オンライン、フリマアプリなど様々な場所で探索可能である
効果的な探索には「時代別検索」「型番検索」「隠れた場所の確認」などのテクニックがある
工場番号によるレア度判別では、アルファベット刻印や「2」「16」が特に価値が高い
混紡素材の特性を理解することで、黒タブの本来の用途と価値を正しく評価できる
現代では再現困難な独特の風合いと質感が、継続的な人気の理由である

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

• https://www.reddit.com/r/VintageLevis/comments/15or58r/levis_550_dating_does_black_tab_mean_anything/?tl=ja • https://levi-fun.com/levis-black-tab-nendai/ • https://www.karladivine.com/entity/703878397 • https://www.poiinc.org/toyu/top/CSfTop • https://feelmw.com/85427480 • https://www.partyplanetbrandon.com/products/28462774 • https://www.svfs.is/search?category=&search_word=&restrict[]=person_id(int)=RTMAZ • https://mvwakayama.jp/outlet/216109341162 • https://ehjjiz.com/detail/12732478 • https://www.youtube.com/watch?v=dzyVf-4CXGM

リーバイス