リーバイス エルパソ工場について調べていると、「16」「E」「6」「524」という複数の刻印が存在することに気づいた方も多いのではないでしょうか。実は、この工場には一般的に知られていない複雑な歴史があり、単純な工場番号の変遷では説明できない謎に満ちています。
今回の調査では、エルパソ工場の設立から閉鎖まで、さらには複数存在した工場の真実まで、これまで曖昧だった情報を徹底的に整理しました。ボタン裏の刻印から工場を特定する方法、年代の見分け方、そして現在の市場価値まで、リーバイス エルパソ工場について知りたい全ての情報をここに集約しています。
この記事のポイント |
---|
✓ エルパソには実は2つの工場が存在し、「6」と「524」は別々の工場だった可能性が高い |
✓ ボタン裏刻印「16」「E」「6」「524」の変遷と各時代の特徴を完全解説 |
✓ Top-Notch Manufacturing Co.との提携の歴史と1966年の自社工場開設の真相 |
✓ 現在の市場価値と希少性、コレクターが注目する理由を詳細分析 |
リーバイス エルパソ工場の複雑な歴史と刻印の秘密
- エルパソ工場の「16」「E」「6」「524」刻印は同一工場の変遷ではない
- Top-Notch Manufacturing Co.との提携から自社工場開設までの歴史
- 1966年に開設された自社工場「524」の真実
- リーバイス工場番号一覧から見るエルパソの特殊性
- ボタン裏刻印「524」で判別するエルパソ工場製の特徴
- エルパソ工場の年代別変遷と各時代の製品特徴
エルパソ工場の「16」「E」「6」「524」刻印は同一工場の変遷ではない
一般的に語られるエルパソ工場の歴史では、「16」→「E」→「6」→「524」という単純な工場番号の変遷として説明されることが多いものです。しかし、詳細な調査を行った結果、この通説には重大な見落としがあることが判明しました。
実際のところ、エルパソには2つの異なる工場が存在していた可能性が非常に高いのです。1966年頃から「6」と「524」が同時期に並行して使われているという事実がその証拠となっています。
📊 エルパソ工場刻印の並行使用期間
時期 | 501の刻印 | 70505の刻印 | 工場の状況 |
---|---|---|---|
1966年以前 | E | – | Top-Notch Manufacturing Co.単独 |
1966-1970年代 | 6 | 524 | 2つの工場が並行稼働 |
1980年代以降 | 524 | 524 | 統合または「6」工場閉鎖 |
この並行使用の事実は、リーバイス社の公式発表や一般的な解説では触れられることがほとんどありません。しかし、実際に1966年~67年頃の70505ジャケットには「524」刻印のボタンが確認されている一方で、同時期の501には「6」刻印が使われているのです。
これは単なる工場番号の変更では説明がつかない現象です。おそらく、リーバイス社が1966年に新たに自社工場を開設し、既存のTop-Notch Manufacturing Co.の工場と並行して稼働させていたと推測されます。
このような複雑な事情により、エルパソ工場製のリーバイスを正確に理解するには、単純な時系列ではなく、製品ごと、年代ごとの詳細な検証が必要になってくるのです。
Top-Notch Manufacturing Co.との提携から自社工場開設までの歴史
エルパソ工場の真の歴史を理解するには、**Top-Notch Manufacturing Co.**という企業の存在を知ることが不可欠です。リーバイス社は1947年に6番目の工場として、エルパソの地を選択しましたが、これは新規に0から開設したのではなく、既存の企業との提携による外注工場でした。
1955年4月23日の「El Paso Herald-Post」紙の記事によると、Top-Notch Manufacturing Co.は2つの工場でブルーデニムのリーバイスオーバーオールを製造していました。工場は、サウスカンザスストリート301番地と400番地に位置し、1947年以来リーバイス社と提携していたのです。
🏭 Top-Notch Manufacturing Co.の概要(1955年時点)
項目 | 詳細 |
---|---|
設立時期 | 1947年(リーバイス社との提携開始) |
工場所在地 | エルパソ・サウスカンザスストリート301番地と400番地 |
従業員数 | 300人 |
年間給与総額 | 550,000ドル |
製造品目 | ブルーデニムのリーバイスオーバーオール |
この提携関係は長期間にわたって続き、1966年6月1日にリーバイス社がOberman Manufacturing Co.とTop-Notch Manufacturing Co.を買収するまで継続されました。そして注目すべきは、買収後も1977年11月28日まで子会社として存続していたという事実です。
つまり、エルパソ工場は単なる直営工場ではなく、長期間にわたって外注・子会社形態で運営されていた特殊な工場だったのです。この複雑な経営形態が、刻印の変遷や製品特徴の多様性にも影響を与えていたと考えられます。
特に興味深いのは、1966年の買収と同時期に「524」工場が現れていることです。これは偶然ではなく、リーバイス社が買収を機に新たな自社工場を開設したことを示唆しています。
1966年に開設された自社工場「524」の真実
1966年は、エルパソ工場の歴史において最も重要なターニングポイントとなった年です。この年にリーバイス社が行った一連の動きが、現在でも多くのコレクターを悩ませる「6」と「524」刻印の謎を生み出しました。
調査によると、1966年8月9日の連邦官報にはTop-Notch Manufacturing Co.の本店所在地がエルパソのCypress avenue 2101番地と記載されています。そして同じ1966年に、リーバイス社は**「E(6)」工場とは別の自社工場**をエルパソの地に開設したのです。
🔍 1966年エルパソ工場の状況
工場 | 所在地 | 運営形態 | 刻印 | 主要製品 |
---|---|---|---|---|
「6」工場 | サウスカンザスストリート | Top-Notch子会社 | 6 | 501 |
「524」工場 | Cypress avenue 2101番地 | リーバイス直営 | 524 | 70505 |
この新工場こそが**「524」工場と呼ばれる施設で、複数の資料から524MはCypress plantと呼ばれ、1966年操業開始**だということが確認できています。新工場の所在地は、Top-Notch Manufacturing Co.本社と同じCypress avenue 2101番地でした。
これは非常に興味深い配置です。リーバイス社は買収したTop-Notch社の本社敷地内に新工場を建設したと推測されます。一方で、従来の「6」工場はKansas streetに別途存在していたため、物理的に離れた2つの工場が同時に稼働していたことになります。
この配置により、1970年代において、501は「6」工場で、70505は「524」工場で別々に製造されていたという現象が生まれました。これが、同じエルパソ製でありながら異なる刻印を持つ製品が存在する理由なのです。
「524」という数字の意味についても調査を行いましたが、「52」と関連性があって Oberman Manufacturing Co.(О→52→527)が何らかの鍵を握っているのではないかという仮説もあるものの、現在のところ確定的な情報は得られていません。
リーバイス工場番号一覧から見るエルパソの特殊性
リーバイスの工場番号システムを理解することで、エルパソ工場の特殊性がより明確に見えてきます。一般的に知られている主要工場と比較すると、エルパソ工場の複雑さが際立ちます。
🏭 主要リーバイス工場番号一覧
工場番号 | 工場名・所在地 | 稼働期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
555 | バレンシア工場(カリフォルニア州) | 長期間 | 最も人気の高い工場 |
524 | エルパソ工場(テキサス州) | 1966-1990年代 | 高い評価を受ける |
546 | 不明 | 1992年頃 | 詳細不明 |
553 | サンベニート工場 | 1990年代後期 | 米国最終モデル |
511 | 不明(エルパソ関連の可能性) | 不明 | 「511M」表記もあり |
エルパソ工場の特殊性は、単一の工場番号では表現できない複雑さにあります。他の工場が基本的に一つの番号で識別されるのに対し、エルパソには「16」「E」「6」「524」という4つの異なる刻印が存在するのです。
特に注目すべきは、「511」という工場番号です。Yahoo!知恵袋の質問では、ボタン裏が「511M」となっているリーバイス505について言及されており、この「M」はメンズを意味しているとの回答がありました。この「511」もエルパソ工場関連の可能性があるものの、確定的な情報は得られていません。
また、工場の格付けという観点から見ると、バレンシア工場(555)とエルパソ工場(524)は特に高い評価を受けています。コレクターの間では、この2つの工場の製品が最も人気が高く、市場価値も高く設定される傾向があります。
この特殊性は、エルパソ工場が長期間にわたって外注・提携・買収・直営という様々な経営形態を経験したことに起因していると考えられます。そのため、時代によって製品特徴や品質にも微妙な変化が見られるのです。
ボタン裏刻印「524」で判別するエルパソ工場製の特徴
エルパソ工場製のリーバイスを確実に見分けるためには、ボタン裏の「524」刻印を確認することが最も重要です。しかし、単に刻印を見るだけでなく、製品全体の特徴を総合的に判断することが大切です。
刻印確認の基本手順:
- トップボタンの裏面を確認
- 「524」の数字がはっきりと刻印されているか確認
- 内タグの工場番号との一致を確認
- 製造年代との整合性を確認
📋 エルパソ工場「524」製品の特徴
特徴項目 | 詳細内容 |
---|---|
生地感 | 14オンス前後の厚手デニム、毛羽立ちが強い |
色落ち | 硫化染料による独特の色落ち、洗濯時に黒い水が出る |
縫製品質 | 高いクオリティコントロール、サイズの個体差が少ない |
耐久性 | 非常に高い、長期間の着用に耐える |
シルエット | テーパードストレート、普遍的で美しいライン |
エルパソ工場製の色落ちの特徴は特に注目に値します。1978年頃からリーバイスが天然インディゴから硫化染料に変更したため、洗濯すると黒っぽい色の水が出ることがあります。これは天然インディゴから出されるネイビーとは明らかに異なる特徴です。
また、生地の硬さも重要な判別ポイントです。90年代のエルパソ工場製501は、柔軟剤を使ってもガチガチに立つほどの硬さを持っています。この硬さは、糊付けしなくても勝手にシワが定着するほどで、現代のリーバイスとは明らかに異なる特性を示します。
偽物や後付けの刻印を見分けるためには、複数の要素を総合的に判断することが重要です。刻印だけでなく、生地の質感、縫製の質、内タグの情報などを併せて確認し、全体として一貫性があるかを判断する必要があります。
エルパソ工場の年代別変遷と各時代の製品特徴
エルパソ工場の歴史を正確に理解するためには、年代別の変遷を詳細に把握することが必要です。各時代の製品には、それぞれ独特の特徴があり、これらを知ることでより正確な年代判定が可能になります。
📅 エルパソ工場年代別変遷表
時期 | 刻印 | 工場形態 | 主要製品特徴 |
---|---|---|---|
1947-1950年代 | 16 | Top-Notch提携 | 隠しリベット・トップボタン裏に刻印 |
1960年代 | E | Top-Notch提携 | アルファベット刻印への変更 |
1967-1970年代 | 6 | Top-Notch子会社 | 新コンピュータシステム導入 |
1966-1990年代 | 524 | リーバイス直営 | 自社工場での高品質製品 |
1947-1950年代の特徴: この時期のエルパソ工場製品は「16」の刻印で識別されます。ただし、1970年代にBaldwyn工場(Lucky Star Industries)でも「16」刻印が使われているため、混同しないよう注意が必要です。この時期の製品は、隠しリベット裏やトップボタン裏に刻印が施されています。
1960年代の特徴: アルファベット刻印への変更により「E」が使われるようになりました。この「E」はElpasoの頭文字を取ったものと考えられます。60年代のリーバイス501のトップボタン裏に「E」の文字が刻まれているものは、この時代のエルパソ工場製です。
1967年以降の複雑化: 1967年の新コンピュータシステム導入時に「6」が使用されるようになりましたが、同時期に「524」も並行して使用されています。これが前述した2つの工場並行稼働説の根拠となっています。
1977年以降の統合: おそらく1977年のTop-Notch社消滅より少し前の時期に「6」工場は閉鎖され、「524」工場へと業務が引き継がれたと推測されます。この時期を境に、エルパソ工場製品は「524」刻印に統一されていきます。
各時代の製品を見分ける際は、刻印だけでなく内タグの製造年月日も重要な手がかりとなります。内タグ裏面の数字で製造年月を特定し、刻印との整合性を確認することで、より正確な判定が可能になります。
リーバイス エルパソ工場製品の特徴と現在の価値
- エルパソ工場製501の独特な色落ちと生地感の魅力
- 工場番号「524」がレアとされる理由と市場価値
- エルパソ工場「520」刻印の謎と希少性
- リーバイス工場番号「525」との関連性と相違点
- エルパソ工場製品の年代判別方法と内タグの見方
- コレクター市場でのエルパソ工場製品の現在価値
- まとめ:リーバイス エルパソ工場の真実と価値
エルパソ工場製501の独特な色落ちと生地感の魅力
エルパソ工場で製造されたリーバイス501は、その独特の色落ちパターンと生地感で多くのデニム愛好家を魅了してやみません。特に90年代に製造された501「レギュラー」モデルは、現在でもヴィンテージ市場で高い人気を誇っています。
エルパソ工場製501の生地特徴:
エルパソ工場製の501は、14オンス前後の厚手生地を使用していることが多く、そのゴワゴワとした硬さが特徴的です。この硬さは柔軟剤を使用しても変わらず、天日干し後にはガチガチに立つほどです。この特性は、現代のリーバイスとは明確に異なる魅力的な要素となっています。
🎨 エルパソ工場製501の色落ち特徴
色落ち箇所 | 特徴 | 期待される効果 |
---|---|---|
腰周り(ヒゲ) | 自然で不均等な色落ち | ヴィンテージ感の演出 |
膝部分 | 着用者の動きに沿った色落ち | 個性的なパターン |
裾先 | 不規則で味わい深い色落ち | 経年変化の美しさ |
全体 | 硫化染料による独特の色味 | 他工場との差別化 |
特に注目すべきは、洗濯時の色の出方です。エルパソ工場製の501を洗濯すると、墨汁のような黒い色の洗濯液になることがあります。これは硫化染料の特性によるもので、天然インディゴから出されるネイビーとは明らかに異なる現象です。
色落ちの進行は比較的緩やかで、長期間にわたって濃い色味を楽しめるのも魅力の一つです。60年代ヴィンテージのBIG-Eモデルを彷彿とさせる雰囲気の不均等な色落ちが特徴的で、特に裾や後面お尻周りの色落ちが美しいとされています。
シルエットの普遍性:
エルパソ工場製501は、66モデルから続く美しいテーパードストレートのシルエットを踏襲しています。このシルエットは「誰でも似合う普遍的なシルエット」と評され、アメリカ人はもちろん、O脚の日本人でも美しく着こなせる設計となっています。
工場番号「524」がレアとされる理由と市場価値
リーバイス工場番号の中でも、「524」は特別な地位を占めています。バレンシア工場の「555」と並んで最も人気が高く、コレクター市場では高いプレミアムがついて取引されています。
🏆 「524」がレアとされる理由
理由 | 詳細説明 |
---|---|
限定的な稼働期間 | 1966年頃から1990年代までの限定期間 |
高品質な製品 | アメリカ製リーバイスの黄金期の製品 |
希少性の高まり | 海外生産移行により希少価値が増加 |
コレクター人気 | ヴィンテージデニム愛好家の支持 |
市場価値の推移:
2008年頃には、USA製501レギュラーに15,540円のプレミアムがついていましたが、現在では3万円以上で取引されることも珍しくありません。この価格上昇は、アメリカ製リーバイスの製造終了と希少性の高まりによるものです。
特にデッドストック(未使用品)や、リジッド状態で保存されている個体については、さらに高い価格がつく可能性があります。90年代初期の紙パッチに「501XX」と記載されているリジッドモデルは、コレクター間で特に高く評価されています。
投資価値としての観点:
エルパソ工場製のリーバイスは、単なるジーンズではなく**「リーバイスの生産歴史の一部」**として価値を持っています。アメリカ国内生産が継続的に減少している現状を考えると、将来的にさらに価値が上昇する可能性も否定できません。
ただし、偽物や後付けの刻印も存在するため、購入時には複数の要素を総合的に判断することが重要です。信頼できる古着店や専門店での購入、または十分な知識を持った上でのオンライン購入をお勧めします。
エルパソ工場「520」刻印の謎と希少性
エルパソ工場関連の刻印で、特に謎に満ちているのが**「520」**という工場番号です。この刻印については公式な情報が非常に限られており、コレクターの間でも議論が分かれる興味深い存在となっています。
🔍 「520」刻印に関する情報
項目 | 現状 |
---|---|
公式記録 | 限定的、詳細不明 |
確認された製品 | 少数の報告のみ |
年代推定 | 1990年代と推測 |
希少性 | 非常に高い |
「520」刻印については、一部でエルパソ・エアウェイ工場との関連が指摘されています。1990年10月製造の87-501赤文字に「520」刻印が確認されたという報告があり、これがエルパソ関連工場の可能性を示唆しています。
「520」の特殊性:
この工場番号の特殊性は、その圧倒的な希少性にあります。「524」や「555」などの主要工場と比べて、「520」刻印の製品を見つけることは極めて困難です。そのため、もし「520」刻印のリーバイスを発見した場合は、非常に価値の高いアイテムである可能性があります。
ただし、希少性が高いゆえに偽物のリスクも存在します。「520」という数字は比較的作りやすいため、後付けで刻印を施した偽物も存在する可能性があります。購入時には特に慎重な確認が必要です。
コレクター市場での評価:
「520」刻印の製品は、その希少性からコレクター市場では特別な地位を占めています。確認できる個体数が非常に少ないため、状態の良いものであれば通常のエルパソ工場製品を上回る価格がつく可能性もあります。
リーバイス工場番号「525」との関連性と相違点
「524」と「525」という近似した工場番号の存在も、リーバイス研究者の間で議論の対象となっています。数字が連続していることから、何らかの関連性があると推測されていますが、詳細は明確になっていません。
📊 「524」と「525」の比較
工場番号 | 確認度 | 推定所在地 | 特徴 |
---|---|---|---|
524 | 高い | エルパソ・Cypress avenue | 高品質、人気が高い |
525 | 低い | 不明(エルパソ関連の可能性) | 詳細情報不足 |
「525」については、確認できる情報が非常に限られているのが現状です。一部のコレクターからの報告はあるものの、公式な記録や詳細な製品情報は見つかっていません。
推測される関連性:
数字の連続性から考えると、「525」は**「524」工場の拡張や関連施設**である可能性があります。リーバイス社が1966年にエルパソに自社工場を開設した際、将来的な拡張を見越して連続した工場番号を準備していた可能性も考えられます。
また、「525」が短期間のみ使用された工場番号である可能性もあります。工場の統廃合や設備変更の際に、一時的に使用されたという仮説も存在します。
収集家への注意点:
「525」刻印の製品については、その希少性ゆえに高額で取引される可能性がありますが、同時に偽物のリスクも高くなります。購入を検討する際は、複数の専門家の意見を求めるなど、特に慎重な判断が必要です。
エルパソ工場製品の年代判別方法と内タグの見方
エルパソ工場製のリーバイスを正確に年代判定するには、ボタン裏の刻印だけでなく内タグの情報を総合的に判断することが重要です。内タグには製造に関する貴重な情報が数字の羅列で記載されており、これを読み取ることで詳細な製造時期を特定できます。
🔍 内タグの読み方ガイド
記載位置 | 情報内容 | 読み取り方 |
---|---|---|
工場番号 | 524 | エルパソ工場を表す |
製造年月 | 例:0490 | 左2つ:月、右2つ:年(04=4月、90=1990年) |
サイズ情報 | 31×32 | ウエスト×レングス |
その他コード | 1-66等 | 詳細用途不明 |
年代別内タグの特徴:
1980年代: 縮率10%表記があることが多く、内タグ裏の最下部右部分に製造年月が記載されています。例えば「126」と記載されている場合、1986年12月製造と読み取れます。
1990年代初期: 紙タグ仕様が一般的で、「501XX」のパッチ表記があります。内タグ裏面に「546」「553」などの工場番号と製造年月が記載されています。
1990年代後半: 刺繍タグに変更され、日本企画の501では漢字で「米国製」と刺繍されることがあります。
製造年月の特定方法:
内タグ裏面の数字列から製造年月を特定する際は、以下の点に注意が必要です:
- 90年代の表記: 「0490」なら1990年4月、「1293」なら1993年12月
- 80年代の表記: 下2桁または3桁表記の場合もあり
- 工場番号との整合性: 刻印の「524」と内タグの工場番号が一致しているか確認
偽物を見分けるポイント:
- 内タグと刻印の一貫性をチェック
- 製造年代とデザインの整合性を確認
- 生地の質感や縫製品質も併せて判断
- 複数の要素が全て一致しているかを総合的に評価
コレクター市場でのエルパソ工場製品の現在価値
エルパソ工場製のリーバイスは、現在のヴィンテージデニム市場において極めて高い評価を受けています。その価値は単なる古着としてではなく、アメリカンデニムの歴史を象徴するアイテムとして認識されています。
💰 現在の市場価格帯
製品状態 | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|
デッドストック | 5万円~ | 未使用、タグ付き |
優良中古 | 3~4万円 | 軽微な着用感、状態良好 |
一般中古 | 2~3万円 | 通常の着用感、目立つダメージなし |
色落ち済み | 2~5万円 | 状態と色落ちパターンにより大幅変動 |
価値を決定する要因:
製造年代の影響: 90年代初期の製品が最も高く評価され、特に1990年前後の製品はプレミアム価格がつくことが多いです。
保存状態: リジッド状態(未洗い)で保存されているものは特に高値で取引されます。糊が残っている状態であれば、さらに価値が高まります。
稀少性: 「520」や「525」などの珍しい工場番号、特殊なロット番号を持つものは通常価格を大幅に上回ることがあります。
市場動向の分析:
近年の市場動向を見ると、エルパソ工場製品の価値は継続的に上昇傾向にあります。これは以下の要因によるものと考えられます:
- アメリカ製リーバイスの製造終了による希少性の高まり
- ヴィンテージデニムブームの継続
- 海外コレクター市場の拡大
- 品質の高さに対する再評価
投資対象としての魅力:
エルパソ工場製のリーバイスは、着用して楽しみながら資産価値も期待できるという珍しい特性を持っています。適切にメンテナンスされた状態であれば、将来的にさらなる価値上昇も期待できるでしょう。
まとめ:リーバイス エルパソ工場の真実と価値
最後に記事のポイントをまとめます。
- エルパソ工場は「16」「E」「6」「524」の4つの刻印で識別され、単純な時系列変化ではなく複雑な工場体制だった
- 1947年にTop-Notch Manufacturing Co.との提携で始まり、1966年に自社工場「524」を開設した
- 「6」工場と「524」工場は1966年以降並行して稼働していた可能性が高い
- 1977年頃にTop-Notch系列の工場が閉鎖され、「524」工場に統合されたと推測される
- ボタン裏の「524」刻印がエルパソ工場製品を見分ける最も確実な方法である
- 内タグ裏面の数字で製造年月を特定でき、例えば「0490」は1990年4月を意味する
- エルパソ工場製501は14オンス前後の厚手生地で独特の硬さと耐久性を持つ
- 硫化染料による特徴的な色落ちがあり、洗濯時に黒い水が出ることもある
- 現在の市場価値は2〜5万円程度で、デッドストックはさらに高額で取引される
- 「520」「525」などの希少工場番号は特に高い価値を持つ可能性がある
- 90年代初期の製品が最も評価が高く、リジッド状態のものは特にプレミアムがつく
- バレンシア工場「555」と並んでコレクター間で最も人気の高い工場番号である
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://shibaken.work/post-8020/2025/8020/
- https://illminateblo.blogspot.com/2020/08/levis-501-made-in-usa-pt2-ba-poach.html
- https://qold.co.jp/?avsoft.html
- https://svfs.is/165155426
- https://tokyojh.com/shopdetail/barr/59992789144
- https://riornails.com/index.php?174798264
- https://www.youtube.com/watch?v=xBVGnTeUNO8
- https://masagonia.com/archives/%E4%B8%80%E7%94%9F%E7%A9%BF%E3%81%8D%E7%B6%9A%E3%81%91%E3%81%9F%E3%81%84%EF%BC%8190s-%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9501%E3%80%8C%E3%83%AC%E3%82%AE%E3%83%A5%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%80%8D.html
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q11312810891
- https://levi-fun.com/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9-%E3%82%A8%E3%83%AB%E3%83%91%E3%82%BD%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E3%81%AE%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3%E8%A3%8F%E3%81%AB524%E5%88%BB%E5%8D%B0%EF%BC%81%F0%9F%91%96/
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