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リーバイス501のタグで年代判別を完璧にマスターする究極ガイド【最新2025年版】

リーバイス501のタグで年代判別を完璧にマスターする究極ガイド【最新2025年版】
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

リーバイス 501 タグの見分け方を知りたいと思っている方は多いでしょう。ヴィンテージジーンズの王様とも呼ばれるリーバイス501は、製造年代によってタグのデザインや仕様が大きく異なります。赤タブと呼ばれる象徴的なタグをはじめ、内タグ、パッチ、ボタン裏刻印など、様々な要素から正確な年代を特定することが可能です。

この記事では、1936年の赤タブ誕生から現在まで約90年間にわたるリーバイス501のタグ変遷を徹底的に調査し、どこよりもわかりやすくまとめました。古着コレクターや投資目的でヴィンテージジーンズを購入する方にとって、年代判別は価値を正しく評価するための必須スキルです。さらに独自の考察も交えて、実際の判別現場で役立つ実践的な情報もお伝えします。

この記事のポイント
✓ 赤タブの年代別変遷と具体的な見分け方がわかる
✓ 内タグから製造年月を正確に読み取る方法を習得できる
✓ ボタン裏刻印による工場番号と年代の判別技術を身につけられる
✓ パッチの種類と年代による違いを完全に理解できる

リーバイス501のタグで年代を見分ける基本テクニック

  1. 赤タブの登場と片面ビッグEタブの特徴
  2. 両面タブへの変化と均等Vの見分け方
  3. 不均等Vタブと小文字eタブの識別方法
  4. プリントタブとレジスターマークの意味
  5. オレンジタブと白タブなど特殊なタブの判別法
  6. 復刻版とヴィンテージのタブの違いを見極める方法

赤タブの登場と片面ビッグEタブの特徴

【リーバイス】赤タブの登場と片面ビッグEタブの特徴

リーバイス501の象徴である赤タブは、1936年に初めて登場しました。この赤タブの誕生には、他ブランドとの差別化という明確な目的がありました。当時、ワークパンツ市場では多くのメーカーが類似したデザインの製品を販売していたため、リーバイスは自社製品を一目で識別できるよう赤いタブを考案したのです。

初期の赤タブは「片面ビッグEタブ」と呼ばれる仕様で、タブの表面にのみ「LEVI’S」の文字が刺繍されていました。裏面には何も記載されておらず、また「E」が大文字で表記されているのが特徴です。この片面ビッグEタブは1936年から1952年頃まで使用されており、現在のヴィンテージ市場では非常に高い価値を持つ貴重なアイテムとなっています。

📊 片面ビッグEタブの基本情報

項目詳細内容
使用期間1936年〜1952年頃
文字の特徴「E」が大文字表記
面の仕様表面のみに刺繍
レジスターマークなし
現在の価値極めて高価

興味深いのは、片面ビッグEタブが採用された1936年と、サスペンダーボタンが廃止された1937年との間には1年の差があることです。つまり、もし「赤タブが付いていて、サスペンダーボタンも付いている」リーバイス501があれば、それは1936年の製造品である可能性が高いということになります。

片面ビッグEタブの判別では、刺繍の質感にも注目する必要があります。当時の刺繍技術では現在ほど精密な仕上がりは困難だったため、文字の輪郭が若干不鮮明だったり、糸の密度にばらつきがあったりすることが一般的です。これらの特徴は復刻版との見分けにも役立ちます。

また、片面ビッグEタブの時代には、タブの縫い付け方法も現在とは異なっていました。手作業による部分が多く、個体差が大きいのも特徴の一つです。コレクターの間では、このような製造工程の違いから生まれる個性も、ヴィンテージならではの魅力として重要視されています。

両面タブへの変化と均等Vの見分け方

【リーバイス】両面タブへの変化と均等Vの見分け方

1953年頃になると、リーバイス501のタグに大きな変化が起こりました。それまでの片面ビッグEタブから、両面にLEVI’Sの文字が刺繍された両面タブへと移行したのです。この変更は、ブランドの認知度向上とタグの耐久性向上を目的としていたと推測されます。

両面タブの初期型(1953年〜1964年頃)は、「均等V」と呼ばれる特徴的なデザインを持っています。「LEVI’S」の「V」の字において、左右の線の太さが均等になっているのが最大の特徴です。現在の「V」が右側の線が細くなっているのとは対照的です。

🎯 均等Vタブの識別ポイント

  • Vの形状: 左右の線の太さが同じ
  • レジスターマーク: ®マークが初めて登場
  • 両面仕様: 表裏両方に文字が刺繍
  • 文字サイズ: 比較的大きめの文字
  • 糸の色: 赤いタブに白い糸で刺繍

この時期の両面タブには、もう一つ重要な変化がありました。それはレジスターマーク(®)の初登場です。1953年から、「LEVI’S®」として商標権を示すマークが付けられるようになりました。これは、リーバイス社が自社ブランドの法的保護を強化した証拠でもあります。

均等Vタブの判別において注意すべきは、裏面の文字の向きです。表面と裏面では、文字が上下逆になって刺繍されています。これは両面タブ全般に共通する特徴ですが、特に均等Vの時代から顕著に見られるようになりました。

製造工程の観点から見ると、両面タブへの移行は技術的な進歩の表れでもありました。より精密な刺繍技術と、効率的な生産システムの構築により、品質の向上と生産コストの最適化が同時に実現されたのです。

不均等Vタブと小文字eタブの識別方法

【リーバイス】不均等Vタブと小文字eタブの識別方法

1965年頃になると、均等Vから不均等Vへの変更が行われました。これは現在まで続く「V」の形状で、右側の線が左側よりも細くなっているデザインです。この変更の背景には、視覚的な美しさの追求と、より現代的なタイポグラフィへの適応があったと考えられます。

さらに重要な変化が1974年頃に起こりました。それが「小文字eタブ」の登場です。それまで大文字だった「E」が小文字の「e」に変更され、「LEVI’S」から「Levi’s」へとデザインが刷新されました。

📋 小文字eタブの特徴一覧

変更点旧仕様(ビッグE)新仕様(小文字e)
文字表記LEVI’SLevi’s
使用開始1936年〜1974年〜
デザイン全て大文字小文字混在
視覚効果力強い印象やわらかい印象

小文字eタブの導入は、単なるデザイン変更以上の意味を持っていました。1970年代は社会的な価値観が大きく変化した時代であり、ジーンズもワークウェアからファッションアイテムへと位置づけが変わりつつありました。より親しみやすく、カジュアルな印象を与える小文字の採用は、このような時代背景と密接に関連していると推測されます。

不均等Vと小文字eタブの組み合わせは、現在でも続いているリーバイスの標準的な仕様です。この時期以降のタブは、基本的なデザインは変わらないものの、製造方法や材質に若干の変化が見られます。

年代判別の実際の現場では、Vの形状と文字の大小を組み合わせて判断することが重要です。たとえば、「均等V + 大文字E」なら1953-1964年、「不均等V + 大文字E」なら1965-1973年、「不均等V + 小文字e」なら1974年以降という具合に、段階的に絞り込んでいくことができます。

プリントタブとレジスターマークの意味

【リーバイス】プリントタブとレジスターマークの意味

1982年頃になると、リーバイス501のタグに再び大きな変化が生じました。それまでの刺繍タブからプリントタブへの移行です。この変更は主にコスト削減と生産効率の向上を目的としていたと考えられますが、品質面でも一定の合理性がありました。

プリントタブの最大の特徴は、文字に立体感がないことです。刺繍タブでは糸が盛り上がることで立体的な文字が形成されていましたが、プリントタブでは平面的な印刷によって文字が表現されています。また、糸特有の光沢もなくなり、マットな質感となりました。

🔍 プリントタブの見分け方

  • 文字の立体感がない
  • 糸の光沢がない
  • 印刷による平面的な文字
  • より均一な文字の仕上がり
  • 細かい文字の再現が可能

プリントタブへの移行期には、刺繍とプリントが混在していた時期もありました。これは製造工場や生産ロットによって異なる仕様が適用されていたためで、1982年前後の個体では両方のタイプが存在する可能性があります。

レジスターマーク(®)に関しては、1953年の初登場以来、基本的に継続して使用されています。ただし、その位置や大きさには時代による変化があります。初期のレジスターマークは比較的大きく、文字との間隔も広めでしたが、時代が進むにつれて小さく、文字に近い位置に配置されるようになりました。

興味深いのは、レジスターマークが付いていないタブも稀に存在することです。これは製造ミスではなく、リーバイス社がタブそのものの商標権を主張するため、意図的に10本に1本程度の割合で「®マークのみ」のタブを混在させているためです。このようなタブを発見した場合、それは正規品である証拠の一つと考えることができます。

オレンジタブと白タブなど特殊なタブの判別法

【リーバイス】オレンジタブと白タブなど特殊なタブの判別法

リーバイス501には、標準的な赤タブ以外にも、オレンジタブや白タブなど特殊なタブが存在します。これらは特定の時期や用途に応じて使用された限定的なタブで、その存在を知っていることで、より正確な年代判別が可能になります。

オレンジタブは1960年〜1970年代に使用された廉価ラインのタブです。赤タブよりも彩度が低く、オレンジがかった色合いが特徴です。このタブが付いた製品は、品質的には標準品とほぼ同等でしたが、価格を抑えた普及版として位置づけられていました。

白タブは1970年〜1980年代にかけて使用され、主にデニム以外の素材(綿パンツなど)に取り付けられていました。ワークパンツを想定していない製品に使用されることが多く、通常は縦書きで文字が配置されています。

🏷️ 特殊タブの種類と特徴

タブの種類使用期間用途・特徴
オレンジタブ1960-1970年代廉価ライン
白タブ1970-1980年代デニム以外の素材
黒タブ1970年代〜混紡素材(スタプレなど)
®マークのみ1953年〜商標権主張(10本に1本)

黒タブは混紡素材に使用されるタブで、主にスタプレ(スタンダード・プレスト)と呼ばれるチノパンツなどに取り付けられています。これらの製品は厳密には501ではありませんが、リーバイス製品の一部として重要な位置を占めています。

これらの特殊タブは、標準的な赤タブと比較して希少性が高く、コレクターの間では特別な価値を持つアイテムとして扱われています。特にオレンジタブは、1960年代のカウンターカルチャーの時代背景と重なることもあり、ファッション史的な観点からも注目されています。

実際の年代判別では、これらの特殊タブの存在を考慮に入れることで、より正確で詳細な分析が可能になります。ただし、これらのタブが付いた製品は相対的に流通量が少ないため、実物を目にする機会は限られているかもしれません。

復刻版とヴィンテージのタブの違いを見極める方法

【リーバイス】復刻版とヴィンテージのタブの違いを見極める方法

現在、リーバイス社では**LVC(Levi’s Vintage Clothing)**というラインで、過去の名作を忠実に再現した復刻版を販売しています。これらの復刻版は非常に高い精度でヴィンテージを再現していますが、注意深く観察すれば、オリジナルとの違いを見つけることができます。

復刻版のタブで最も注意すべき点は、刺繍の精度の高さです。現代の刺繍技術は当時よりもはるかに発達しているため、文字の輪郭が非常にシャープで、糸の密度も均一になっています。一方、ヴィンテージのタブは手作業による部分が多く、若干の不均一さや個体差が存在します。

💡 復刻版とヴィンテージのタブ比較

項目ヴィンテージ復刻版
刺繍精度やや不均一非常に精密
糸の質感時代の味わい新品の光沢
色の褪色自然な変化人工的な加工
個体差大きい小さい
価格数十万〜数百万円3-5万円程度

復刻版の多くには、内側に「LVC」や製造年代を示すタグが追加で取り付けられています。これは復刻版であることを明示するためのもので、オリジナルには存在しない要素です。購入時にはこのようなタグの有無を確認することで、確実に区別することができます。

また、復刻版のタブには意図的な「エイジング加工」が施されていることがあります。新品の状態でも使い込んだような風合いを持たせるための加工ですが、この加工は人工的であるため、自然な経年変化とは明らかに異なる特徴を持っています。

ヴィンテージのタブが持つ自然な褪色や摩耗は、数十年という時間をかけてゆっくりと進行したものです。一方、復刻版のエイジング加工は短期間で施されるため、変化のパターンや質感に不自然さが残ることがあります。

リーバイス501のタグ以外から読み取る年代情報

【リーバイス】復刻版とヴィンテージのタブの違いを見極める方法
  1. 内タグの読み方と製造年月の特定方法
  2. ボタン裏刻印による工場番号と生産地の判別
  3. パッチの変遷と年代による素材の違い
  4. リベットの形状と材質による時代区分
  5. ステッチのパターンと縫製技術の進歩
  6. ジッパーメーカーによる年代推定法
  7. まとめ:リーバイス501タグとその他の年代判別要素の総合的な活用

内タグの読み方と製造年月の特定方法

【リーバイス】内タグの読み方と製造年月の特定方法

リーバイス501の**内タグ(ケアタグ)**は、1974年以降に導入された比較的新しい要素ですが、正確な製造年月を特定できる極めて重要な情報源です。内タグには洗濯方法などのケア情報とともに、暗号のような数字の組み合わせで製造年月と工場番号が記載されています。

内タグの読み方は年代によって異なるため、段階的に理解していく必要があります。1974年〜1980年代前半の初期内タグでは、ボタン裏の工場番号と同じ番号が記載された行に製造年月が含まれています。たとえば、ボタン裏に「8」の刻印がある場合、内タグの「8」が記載された行を探し、その数字の組み合わせから年月を読み取ります。

📅 内タグの年代別読み方

時代区分表記方法読み方の例
1974-1980年代前半工場番号の行「8 7 11」→8番工場、1977年11月
1980年代後半独立した行「107」→1987年10月
1990年代前半2行目下「0 8 1」→1991年8月
1990年代後半以降最下行「1000」→2000年1月

1980年代後半になると、内タグの形式が大きく変化しました。製造年月が独立した行に記載されるようになり、「107」のような3桁の数字で表現されます。この場合、最初の1桁が製造年の下1桁、残りの2桁が製造月を表しています。つまり「107」は「1987年10月」を意味します。

1990年代に入ると、さらに読み方が変化しました。製造工場番号の横に製造年月が記載されるようになり、「081」のような表記では「1991年8月」を意味します。この時期の特徴は、年代が2桁で表記されるようになったことです。

内タグの生地や印刷方法も時代とともに進化しました。1974年当初は厚手の生地に黒いインクでスタンプされていましたが、1980年代後半からは薄手の生地に染み込みプリントのような方法で印刷されるようになりました。1990年代には現在とほぼ同じ薄いペラペラの生地が使用されています。

ボタン裏刻印による工場番号と生産地の判別

【リーバイス】ボタン裏刻印による工場番号と生産地の判別

リーバイス501のトップボタン裏に刻印された数字やアルファベットは、製造工場を特定する重要な手がかりです。この刻印システムは長い歴史を持ち、時代によって表記方法が大きく変化してきました。1950年〜1970年代は主に1〜2桁の数字やアルファベットが使用され、1980年〜2003年のアメリカ製造終了まではおおむね3桁の数字が採用されていました。

50年代〜70年代の工場番号には非常に希少価値の高いものが存在します。特に**アルファベット刻印(A、D、E、F、J、K、L、O、S、W)数字の「2」**は極めて貴重で、コレクターの間では「聖杯」とも呼ばれる存在です。

🏭 主要工場番号と所在地

工場番号所在地稼働期間特徴
16バルドウィン(ミシシッピ)1950年代〜1970年代通称「16ボタン」
524(旧6)エルパソ(テキサス)1950年代〜2000年代66モデルで有名
555バレンシア(カリフォルニア)1996-2003年最後のアメリカ工場
553サンベニート(カリフォルニア)1990年代〜2002年最終期の主力工場

1980年代以降の3桁工場番号では、500番台がリーバイス社直営工場600番台以降が外部委託工場という基本的な分類があります。この区分は品質や価値に直接的な影響を与えるものではありませんが、製造体制の変化を理解する上で重要な情報です。

特に注目すべきは555工場です。カリフォルニア州バレンシアに位置したこの工場は、1996年から2003年のアメリカ工場閉鎖まで稼働した「最後のアメリカ工場」として知られています。555刻印の入った製品は「アメリカ製最終モデル」として特別な価値を持ち、現在でも高く評価されています。

工場番号の刻印は、時として読み取りが困難な場合があります。長年の使用による摩耗や、元々の刻印が浅い場合などです。このような状況では、ライトの角度を変えながら観察したり、軽く指でなぞってみたりすると、文字が浮かび上がることがあります。

2003年以降はアメリカでの自社製造が終了したため、それ以降の製品には海外工場の番号が刻印されています。メキシコ、ハイチ、レソト、グアテマラなど、様々な国での製造が行われており、それぞれ固有の工場番号が割り当てられています。

パッチの変遷と年代による素材の違い

【リーバイス】パッチの変遷と年代による素材の違い

リーバイス501の**パッチ(腰革)は、ジーンズの「顔」とも言える重要な要素で、その変遷を追うことで詳細な年代判別が可能です。パッチは大きく革パッチ時代(〜1954年)紙パッチ時代(1955年〜)**に分けられ、それぞれに細かな仕様変化があります。

革パッチ時代の最も古いものは、1886年以前の「文章のみ」のデザインです。その後1886年に象徴的なツーホースマークが採用され、これが革パッチ時代の標準的なデザインとなりました。「2頭の馬で引っ張り合っても裂けない」という品質の高さをアピールするこのマークは、現在でもリーバイスのシンボルとして使用されています。

1955年からの紙パッチ時代は、さらに細かな時期区分が可能です。初期の紙パッチ(1955年〜1962年)には「Every Garment Guaranteed」の文字が記載されており、これは「すべての商品を保証する」という意味で、当時リーバイスが実施していた破損時の新品交換サービスを示していました。

📜 パッチの年代別特徴

時代パッチの種類主な特徴
〜1885年革パッチ(文章のみ)ツーホースマークなし
1886年〜1954年革パッチ(ツーホース)鹿革使用、XX表記
1955年〜1962年紙パッチ(ギャラ入り)Every Garment Guaranteed記載
1962年〜1969年紙パッチ(ギャラなし)保証文字の削除
1970年代〜紙パッチ(CARE記載)ケア方法の記載開始

1962年頃からは「Every Garment Guaranteed」の記載がなくなり、代わりに製品番号や品質表示が明記されるようになりました。この変化は、アメリカの消費者保護法の整備と関連していると推測されます。

1970年代以降の紙パッチでは、CARE INSTRUCTIONS INSIDE GARMENTの記載が追加されました。これは「お手入れ方法は内側のタグを参照せよ」という意味で、この時期から内タグの重要性が高まったことを示しています。初期は黒文字でスタンプされていましたが、1980年代中期以降は赤字で印刷されるようになりました。

パッチの状態は、ヴィンテージ品の価値評価において極めて重要な要素です。特に革パッチ時代の製品では、パッチの残存状況が価格を大きく左右します。完全な状態の革パッチが残っている1950年代以前の製品は、数百万円の価値を持つこともあります。

リベットの形状と材質による時代区分

【リーバイス】リベットの形状と材質による時代区分

リーバイス501のリベットは、機能面だけでなく年代判別においても重要な役割を果たしています。リベットの材質、形状、配置は時代とともに大きく変化しており、これらの特徴を理解することで、より正確な年代推定が可能になります。

最も古い時代(1873年〜1890年)のリベットには、**特許取得年月「PAT. MAY 1873 LS&CO. SF」**の刻印が入っていました。これはリーバイスがジーンズの発明者であることを示す貴重な証拠です。1890年に特許期限が切れた後は「L.S. & Co. – S.F. -」の刻印に変更されました。

1937年〜1941年頃には、座った際に椅子を傷つけないよう、バックポケットのリベットが「剥き出し」から「隠しリベット」へと変更されました。この隠しリベットは銅製で、表からは見えないようにデニム生地で覆われています。

🔩 リベットの材質変遷

時代フロントリベット材質バックリベット特徴
〜1941年銅製剥き出し(銅製)外から見える
1942年〜1947年鉄製の銅メッキ隠し(銅製)戦時中の物資統制
1947年〜1953年銅製隠し(鉄製の銅メッキ)戦後復興期
1953年〜1962年鉄製の銅メッキ隠し(鉄製の銅メッキ)安定期
1962年〜1992年銅製(裏アルミ)隠し(鉄製の銅メッキ)現代的仕様

**第二次世界大戦中(1942年〜1945年)**には、物資統制の影響でリベットの材質が銅製から鉄製の銅メッキへと変更されました。この時期のリベットは磁石に反応するため、簡単に識別することができます。戦後は一時的に銅製に戻りましたが、コスト削減の観点から再び鉄製の銅メッキが採用されました。

1962年頃からは、フロントリベットの裏側にアルミ製の補強材が使用されるようになりました。これは強度向上とコスト削減を両立させる技術的解決策でした。このアルミ製の裏材は1990年代まで使用され続けました。

興味深いのは、**股リベット(クロッチリベット)**の存在です。1942年まで使用されていたこのリベットは、股部分の補強のために設けられていましたが、「カウボーイが焚き火で暖を取る際に熱くなって不評だった」という理由で廃止されました。股リベットの有無は、1942年以前と以降を明確に区分する重要な指標となります。

ステッチのパターンと縫製技術の進歩

【リーバイス】ステッチのパターンと縫製技術の進歩

リーバイス501のステッチパターンは、時代とともに大きく進化しており、年代判別において非常に重要な要素です。特にアーキュエイトステッチ(バックポケットの弧を描くステッチ)は、リーバイスの象徴的なディテールとして1873年から現在まで続いています。

初期のアーキュエイトステッチ(1873年〜1943年)は1本針で縫製されており、その形状から「カモメステッチ」と呼ばれています。手作業による部分が多かったため、左右非対称だったり、線の角度に大きな個体差があったりするのが特徴です。これらの不完全さも、現在では貴重なヴィンテージの証拠として価値を持っています。

1946年以降は2本針ミシンによる現在のアーキュエイトステッチになりました。中央で糸が交差する部分は「ダイヤモンドステッチ」と呼ばれ、強度と美しさを両立させています。

ステッチパターンの変遷

部位〜1943年1944-1945年1946年〜
アーキュエイト1本針(カモメ)ペンキ2本針(現在と同じ)
股下シングルシングルシングル→チェーン(1977年〜)
チェーンチェーンチェーン→シングル(1977年〜)

戦時中(1944年〜1945年)には、糸さえも物資統制の対象となり、アーキュエイトステッチが一時的にペンキで描かれていました。この「ペンキステッチ」は洗濯するとすぐに消えてしまうため、現在ではデッドストックや極上品でしか確認することができない幻のディテールです。

1977年には大きなステッチの変更がありました。それまで股下がシングルステッチ、裾がチェーンステッチだったのが、股下がダブルステッチ、裾がシングルステッチへと変更されました。この変更は主に耐久性向上を目的としていました。

フロントVステッチも重要な年代指標です。1936年〜1968年頃まで使用されたこのステッチは、トップボタン周辺にV字型のステッチが施されているもので、手縫いの名残りを示すディテールです。1968年以降はより効率的な直線ステッチに変更されました。

ジッパーメーカーによる年代推定法

【リーバイス】ジッパーメーカーによる年代推定法

リーバイス501の多くはボタンフライですが、505や511などのジッパーフライモデルや、短期間生産された501ZXXや501Zなどの特殊モデルでは、ジッパーメーカーによる年代判別が可能です。

1960年代に使用されたジッパーは主に**GRIPPER(グリッパー)CONMAR(コンマー)**製でした。これらのメーカーのジッパーが付いている場合、1960年代の製造であることがほぼ確実です。

1970年代になると、**TALON(タロン)SCOVILL(スコービル)**製のジッパーが主流となりました。特にタロン社のジッパーは高品質で知られ、現在でもヴィンテージジッパーとして高く評価されています。

🔧 ジッパーメーカー別年代判別

メーカー使用年代特徴
GRIPPER1960年代初期ジッパーフライ
CONMAR1960年代グリッパーと併用
TALON1970年代高品質で有名
SCOVILL1970年代タロンと併用
YKK(Levi’s刻印)1980年代〜現在まで継続

1980年代以降は、YKK製のジッパーが主流となりました。初期のYKKジッパーには「Levi’s」の刻印が入っているものもあり、これらは特に価値が高いとされています。移行期間中には「Levi’s刻印のTALON製42ジップ」という珍しい組み合わせも存在し、コレクターの間では注目されています。

ジッパーによる年代判別では、引き手の形状も重要な要素です。初期のジッパーは引き手が小さく、簡素な形状でしたが、時代とともに大型化し、ブランドロゴが入るようになりました。

まとめ:リーバイス501タグとその他の年代判別要素の総合的な活用

【リーバイス】まとめ:リーバイス501タグとその他の年代判別要素の総合的な活用

最後に記事のポイントをまとめます。

  1. 赤タブは1936年に登場し、片面ビッグEから両面タブへと進化した
  2. 均等Vと不均等Vの違いは1965年頃を境界として明確に区分される
  3. 小文字eタブの導入は1974年でファッション化の象徴的変化である
  4. プリントタブは1982年からで刺繍タブとは質感が明確に異なる
  5. オレンジタブや白タブなど特殊タブは限定的な時期の貴重な証拠である
  6. 復刻版は刺繍精度や追加タグで本物と区別可能である
  7. 内タグは1974年以降の製品で正確な製造年月を特定できる最重要要素である
  8. ボタン裏刻印は工場番号を示し地域と年代の両方を判別可能である
  9. パッチの変遷は革から紙への移行と記載内容の変化で細かな年代区分ができる
  10. リベットの材質変化は戦争などの社会情勢を反映した貴重な歴史的資料である
  11. ステッチパターンは技術進歩と製造効率化の歩みを示している
  12. ジッパーメーカーによる判別はフライ仕様モデルで有効な補完的手段である
  13. 株リベットの有無は1942年以前と以降を明確に区分する決定的要素である
  14. 戦時中のペンキステッチは物資統制を示す幻のディテールである
  15. アメリカ製造終了の2003年は現代ヴィンテージの分水嶺となる年である

調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト

  • https://note.com/vintajin/n/n943224780ae4
  • https://shibaken.work/post-2413/2021/2413/
  • https://jamtrading.jp/blogs/jam/12047433/
  • https://obsfuneralandcremation.com/index.php/shop/detail/2453976
  • https://www.nakymavideo.com/shopdetail/304060132.shtml
  • https://rotosol.solar/shop/detail/2944837
  • https://www.nakymavideo.com/shopdetail/758192632.shtml
  • https://svfs.is/173463236
  • https://hurugiblog.com/levis501
  • https://thesource.com/49222949.html
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