デニム愛好家なら一度は憧れる**「リーバイス 502 復刻 見分け方」**について、古着屋やオークションでの購入を検討している方も多いのではないでしょうか。リーバイス502は501のジッパーフライ版として人気を集めているモデルですが、復刻版とオリジナルの見分け方や、前期・後期の違いなど、知っておくべきポイントが数多く存在します。
この記事では、リーバイス502復刻版の見分け方について、パッチの表記からボタン裏の刻印、ジッパーの種類まで、あらゆる角度から徹底的に調査・分析しました。古着初心者から上級者まで、誰もが理解できるよう丁寧に解説していますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
この記事のポイント |
---|
✅ 502復刻版の前期・後期を見分ける具体的な方法がわかる |
✅ パッチ表記やボタン刻印による年代判別ができるようになる |
✅ オリジナルと復刻版の違いを正確に判断できる |
✅ 502復刻版の価値と相場を理解できる |
リーバイス502復刻品の基本的な見分け方と特徴
- 502復刻版の見分け方は「502」表記と綾織セルビッジがポイント
- 前期と後期の違いは紙パッチの表記で判断できる
- TALONジッパーの存在が復刻版の大きな特徴
- ボタン裏刻印「J22」は日本企画復刻モデルの証拠
- コーンミルズ復刻デニムが後期版の価値を高める理由
- ビッグEタブと赤耳セルビッジの組み合わせが重要
502復刻版の見分け方は「502」表記と綾織セルビッジがポイント
リーバイス502復刻版を見分ける最も確実な方法は、紙パッチの表記とセルビッジの織り方をチェックすることです。復刻版の中でも特に価値が高いとされる後期版は、紙パッチに「502」のみが表記されており、「502XX」という表記は見られません。
📊 502復刻版の基本的な見分けポイント
チェック項目 | 後期版(価値高) | 前期版 |
---|---|---|
パッチ表記 | 「502」のみ | 「502XX」 |
セルビッジ | 赤耳の綾織 | 赤耳の平織 |
製造年代 | 1990年代 | 1980年代後半 |
使用デニム | コーンミルズ復刻 | 通常の復刻デニム |
セルビッジの違いについて詳しく説明すると、**後期版は綾織(斜めの織り目)**となっており、これは織りの目が斜めになっているのが特徴です。一方、前期版は平織となっているため、この違いを確認することで年代を特定することができます。
ただし、これらの見分け方には例外も存在するため、絶対的な判断基準というわけではありません。時々これには当てはまらないものもあるため、他の要素と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
復刻版が製造された1990年代から現在まで、すでに20年以上が経過しているため、復刻版自体がヴィンテージに近い扱いとなってきています。そのため、復刻版であっても十分な価値を持つアイテムとして認識されているのが現状です。
これらの基本的な見分け方を理解することで、古着屋やオークションでリーバイス502を購入する際の判断材料として活用できるでしょう。次に、より詳細な前期と後期の違いについて解説していきます。
前期と後期の違いは紙パッチの表記で判断できる
リーバイス502復刻版の前期と後期を見分ける最も重要なポイントは、紙パッチの表記内容です。この違いを理解することで、より価値の高いモデルを見極めることができるようになります。
前期版(1980年代後半製造)は、「502XX」という表記が紙パッチに記載されています。これはオリジナルのヴィンテージモデルの表記を忠実に再現したものです。一方、後期版(1990年代製造)では、「502」のみの表記に変更されており、この違いが見分ける際の重要な手がかりとなります。
🎯 前期・後期の詳細比較表
特徴 | 前期版(502XX) | 後期版(502) |
---|---|---|
製造時期 | 1980年代後半 | 1990年代 |
パッチ表記 | 502XX | 502のみ |
デニム生地 | 通常の復刻デニム | コーンミルズ復刻デニム |
セルビッジ | 平織 | 綾織 |
市場価値 | 標準的 | より高価値 |
希少性 | やや希少 | 非常に希少 |
後期版が高く評価される理由の一つは、コーンミルズ社の復刻デニムを使用していることです。コーンミルズ社は、オリジナルのリーバイスデニムを製造していた伝説的なデニム工場で、その復刻デニムは質感や風合いが非常に優れています。
また、後期版の特徴として、赤耳のセルビッジが綾織になっている点が挙げられます。よく見ると織りの目が斜めになっているのが確認でき、これは前期版の平織とは明らかに異なる特徴です。この違いは、デニムの経年変化にも影響を与えるため、色落ちの美しさという点でも後期版が評価されています。
ただし、市場に出回る数が限られているため、後期版を見つけること自体が困難な場合も多いです。そのため、前期版であっても十分な価値を持つアイテムとして考えて良いでしょう。重要なのは、自分が求める特徴やスタイルに合致するかどうかを判断することです。
TALONジッパーの存在が復刻版の大きな特徴
リーバイス502復刻版を識別する上で欠かせない要素の一つがTALONジッパーの存在です。TALONは アメリカの老舗ジッパーメーカーで、ヴィンテージデニムに使用されていた本格的なジッパーブランドです。
復刻版では、オリジナルの雰囲気を忠実に再現するためTALONジッパーが採用されており、これが復刻版であることを示す重要な証拠となります。特に「TALON42」という刻印が入ったジッパーは、60年代後半のモデルでよく見られる組み合わせのディテールです。
🔧 ジッパーによる年代判別の基準
年代 | 使用ジッパー | 特徴 |
---|---|---|
60年代製 | GRIPPER、CONMAR | 初期のジッパーブランド |
70年代製 | TALON、SCOVILL | 中期の代表的ブランド |
80年代初期〜中期 | Levi’s刻印YKK | 現代的なジッパーへ移行 |
復刻版 | TALON42 | オリジナル再現を目指したもの |
TALON42ジッパーが使用されている502は、フロント平行ステッチや腰裏チェーンのモデルでよく見られる組み合わせとなっています。これは501を改造して後からジッパーにした可能性もなくはありませんが、ジッパーがTALON42であることから、ごく普通の502である可能性が高いと考えられます。
ジッパーの動作確認も重要なポイントです。502は501と同様に生デニムを使用しているため、生地が収縮してジッパーに不具合が生じることがあると言われています。この生地の収縮によるジッパートラブルが原因で、502の生産が中止になったという説もあるほどです。
そのため、復刻版を購入する際は、ジッパーの開閉がスムーズに行えるかどうかを必ず確認することをおすすめします。正常に動作するTALONジッパーを備えた502復刻版は、コレクターの間でも特に価値が高いアイテムとして扱われています。
ボタン裏刻印「J22」は日本企画復刻モデルの証拠
リーバイス502復刻版の**トップボタン裏側に刻印されている「J22」**は、日本企画の復刻モデルであることを示す重要な識別マークです。この刻印の存在により、そのアイテムが正規の復刻品であることを確認することができます。
日本企画モデルには**「J」のアルファベットが先頭に付く**のが特徴で、これは復刻版や現行モデルに見られるパターンです。一方、オリジナルのヴィンテージモデルでは、アルファベット1文字(例:K)や1〜3桁の数字(例:6、16、524)、3桁の数字+アルファベット(例:524M)、または刻印なしの4パターンが存在します。
⚡ ボタン裏刻印による判別方法
種類 | 刻印パターン | 具体例 |
---|---|---|
ヴィンテージ | アルファベット1文字 | K、L、W等 |
ヴィンテージ | 1〜3桁の数字 | 6、16、524等 |
ヴィンテージ | 数字+アルファベット | 524M等 |
復刻・現行 | アルファベット+数字 | J22、J09等 |
復刻・現行 | 4桁の数字 | 4420等 |
「J22」刻印は、1990年代にリーバイスジャパンから販売された502復刻版に多く見られる特徴です。復刻の偽物の場合、実際にあるボタン裏刻印まで完全に再現していないことが多いため、この刻印の存在は真贋判定の重要な要素となります。
ただし、ボタン裏の刻印は時間の経過とともに錆びていたり擦れて読みにくくなっている場合もあります。特に古い個体では、刻印自体が薄くなっていたり、完全に消えてしまっていることもあるため、他の判定要素と組み合わせて総合的に判断する必要があります。
「J22」以外にも「J09」などの刻印も存在し、これらも同様に日本企画の復刻モデルを示しています。こうした刻印の存在を確認することで、購入しようとしているアイテムが正規の復刻品かどうかを判断する材料として活用できるでしょう。
コーンミルズ復刻デニムが後期版の価値を高める理由
リーバイス502復刻版の後期モデルが特に高く評価される最大の理由は、コーンミルズ社の復刻デニムを使用していることです。コーンミルズ(Cone Mills)は、アメリカ・ノースカロライナ州に拠点を置く伝説的なデニム工場で、1915年からリーバイスに独占的にデニム生地を供給していた歴史を持ちます。
コーンミルズのデニム生地は、オリジナルのXXデニムの特徴を忠実に再現していることで知られています。特に「ダブル エクストラ ヘビー」から始まり、後に「エクストラ エクシード」と意味付けが変わったXXの名称は、コーンミルズが生産する最高品質のインディゴ染料のみで染め上げられた生地を示しています。
🏭 コーンミルズデニムの特徴と価値
項目 | コーンミルズ復刻デニム | 通常の復刻デニム |
---|---|---|
生地の質感 | オリジナルに近い風合い | 一般的な復刻品質 |
色落ちパターン | 独特のタテ落ち | 標準的な色落ち |
耐久性 | 非常に高い | 標準的 |
希少性 | 極めて高い | 中程度 |
投資価値 | 高い | 中程度 |
コレクター人気 | 非常に高い | 中程度 |
コーンミルズの復刻デニムは、現在では入手が極めて困難となっています。なぜなら、コーンミルズ社の工場は段階的に閉鎖されており、新たな生産は行われていないからです。このような背景から、コーンミルズ復刻デニムを使用した502後期版は、時間の経過とともにその価値が上昇し続けています。
また、コーンミルズデニムの特徴として、独特のタテ落ちパターンが挙げられます。これは生地の織り方や染色方法に起因するもので、他のデニムでは再現できない美しい経年変化を楽しむことができます。特に16番工場で製造された個体は、シャープで深いインディゴの色合いを持つタテ落ちを見せることで知られています。
デニム愛好家の間では、**「一度はコーンミルズデニムを穿いてみたい」**という憧れを持つ人も多く、それがコーンミルズ復刻デニムを使用した502後期版の高い人気につながっています。このような歴史的背景と品質の高さが、502復刻版後期モデルの価値を支えているのです。
ビッグEタブと赤耳セルビッジの組み合わせが重要
リーバイス502復刻版の価値を判断する上で、ビッグEタブと赤耳セルビッジの組み合わせは極めて重要な要素です。この組み合わせは、オリジナルのヴィンテージモデルの特徴を忠実に再現したものであり、復刻版の中でも特に価値の高いディテールとされています。
ビッグEタブとは、赤タブに大文字の「E」で「LEVI’S」と刺繍されたタブのことを指します。1973年を境に小文字の「e」に変更されたため、大文字の「E」表記は比較的短期間のみ使用された貴重なディテールです。復刻版では、この希少性の高い時代のデザインを再現しています。
🏷️ タブとセルビッジの組み合わせパターン
組み合わせ | 価値レベル | 特徴 |
---|---|---|
ビッグE + 赤耳 | ★★★★★ | 最高価値の組み合わせ |
スモールe + 赤耳 | ★★★★☆ | 高価値だが上記に劣る |
ビッグE + 脇割り | ★★★☆☆ | 中程度の価値 |
スモールe + 脇割り | ★★☆☆☆ | 標準的な価値 |
赤耳セルビッジについても詳しく説明すると、これはシャトル織機で織られた生地の端部分に赤い糸が織り込まれていることを指します。現代の高速織機では製造できない、手間のかかる伝統的な製法で作られた高品質デニムの証拠です。
502復刻版では、必ず赤耳セルビッジが付いているのが大きな特徴です。これは505などの他のモデルと比較した場合の大きなアドバンテージで、505で赤耳が付いたモデルは非常にレアで、基本的には脇割り仕様がほとんどなのと対照的です。
赤耳の退色についても注目すべき点があります。本物の赤耳デニムは、洗濯を重ねるにつれて退色し、ピンク色や白に近い色に変化していきます。これは使用されている染料の特性によるもので、長年愛用されたヴィンテージデニムでよく見られる現象です。
復刻版においても、この赤耳の退色は同様に起こるため、使い込むほどにオリジナルに近い風合いを楽しむことができます。ビッグEタブと赤耳セルビッジの組み合わせは、まさに502復刻版の真骨頂と言える特徴なのです。
リーバイス502復刻品の詳細な年代判別と価値評価
- 内タグの有無が復刻とヴィンテージを分ける決定的要素
- 工場番号「16」は色落ちの美しさで高評価される理由
- 隠しリベットがないことが502の特徴を示している
- 日本製表記の有無で復刻版のグレードがわかる
- 偽物との見分け方は複数要素の総合判断が必要
- 市場価値は希少性とコンディションで大きく変動する
- まとめ:リーバイス502復刻の見分け方を総合的に理解する
内タグの有無が復刻とヴィンテージを分ける決定的要素
リーバイス502の復刻版とオリジナルヴィンテージを見分ける最も確実な方法は、内タグの有無を確認することです。この判別方法は、デニム愛好家の間では基本的な知識として広く知られています。
オリジナルの502ヴィンテージモデルには、基本的に内タグが付いていません。これは、内タグが付き始めるのが1971年以降(再初期を除く66前期から)であり、それ以前のリーバイスジーンズには内タグが存在しないためです。つまり、内タグがないことがヴィンテージである証拠の一つとなります。
📋 内タグによる年代判別の基準
年代 | 内タグの有無 | 特徴 |
---|---|---|
~1970年 | なし | 初期ヴィンテージの証拠 |
1971年~ | あり | 後期ヴィンテージ以降 |
復刻版 | あり | 日本語表記や電話番号記載 |
現行版 | あり | 現代的なデザイン |
一方、復刻版には必ず内タグが付いています。しかも、復刻版の内タグには日本語の文字や電話番号などが記載されているのが特徴です。これらの表記は、ヴィンテージには決して見られない現代的な要素であり、一目で復刻版であることを判断できます。
ただし、古着として長期間流通している間に、内タグが取れてしまったり意図的に切り取られている場合もあります。内タグがない場合でも、それが必ずしもヴィンテージを意味するわけではないため、他の判定要素と組み合わせて判断する必要があります。
また、現時点で確認されている偽物(変造・改造を除く)も、ほとんどが内タグ付きとなっています。復刻版に内タグがあることは当然のことであり、内タグがあるから偽物というわけではありません。重要なのは、内タグの内容や質感、他のディテールとの整合性を総合的に判断することです。
内タグに記載されている情報から、製造年月や生産国を特定することも可能です。復刻版の場合、現代の製造年が記載されているか、または復刻対象となる年代のスタイルを模倣したデザインとなっていることが多いため、これらの情報も判別の材料として活用できるでしょう。
工場番号「16」は色落ちの美しさで高評価される理由
リーバイス502復刻版の中でも、ボタン裏刻印が「16」の個体は特別な価値を持つとされています。この16番工場は、ヴィンテージデニム愛好家の間で「当たり工場」として知られており、その理由は美しい色落ちパターンにあります。
16番工場の特徴として、以前のモデルで余ったパーツを使って作られている場合があることと、タテ落ちしやすい生地が使用されていることが挙げられます。これらの要因が組み合わさることで、他の工場では再現できない独特の色落ちを生み出しているのです。
🎨 工場番号別の色落ち特徴比較
工場番号 | 色落ちの特徴 | 人気度 | 希少性 |
---|---|---|---|
16 | シャープなタテ落ち、深いインディゴ | ★★★★★ | 非常に高い |
2 | ネップ感のあるザラッとした色落ち | ★★★☆☆ | 中程度 |
4 | 標準的なタテ落ち | ★★★☆☆ | 中程度 |
6 | エルパソ工場、安定した色落ち | ★★★★☆ | 高い |
8 | 均一な色落ちパターン | ★★★☆☆ | 中程度 |
16番工場の色落ちを他の工場と比較すると、インディゴの色が深く、シャープなタテ落ちを見せることが分かります。例えば、同じ年代のbigE 2番工場の個体と比較した場合、16番工場の方が明らかに美しい色落ちパターンを示します。
2番工場の個体は、ネップ感(ツブ感)のあるザラッとした色落ちで、16番工場と比較すると野暮ったい印象を受けることがあります。これは決して悪いわけではなく、ヴィンテージリーバイスの特徴の一つですが、コレクターの間では16番工場の方がより高く評価される傾向にあります。
16番工場は50年代初期から70年代中期頃まで長期にわたって稼働していた工場で、その間に多くの名作モデルを製造してきました。そのため、16番工場製の個体を見つけると「ラッキー!」と感じるヴィンテージデニム愛好家が多いのも頷けます。
ただし、工場番号だけで全てが決まるわけではなく、個体差や保存状態、着用履歴なども色落ちに大きく影響することは言うまでもありません。それでも、16番工場というブランドは、502復刻版の価値を判断する上で重要な要素の一つとして考慮すべきでしょう。
隠しリベットがないことが502の特徴を示している
リーバイス502の最も基本的で重要な特徴の一つが、隠しリベットが存在しないことです。この特徴を理解することで、502と501を確実に見分けることができ、さらには真贋判定にも活用することができます。
隠しリベットとは、外側から見るとバックポケットの付け根にリベットが見えないが、内側を見るとリベットが存在する構造のことを指します。この隠しリベットは、1937年から1966年頃まで501に採用されていた特徴的なディテールです。
🔗 リベット構造による区別方法
モデル | 隠しリベット | 製造期間 | 特徴 |
---|---|---|---|
501 | あり | 1937-1966年 | ヴィンテージ501の証拠 |
501 | なし | 1966年以降 | バータック補強に変更 |
502 | なし | 全期間 | 502には隠しリベットなし |
505 | なし | 全期間 | ジッパーフライモデル |
502には隠しリベットのある個体は存在しません。これは502の製造が始まった時期が、すでに隠しリベットが廃止された後だったことが理由です。代わりに、バックポケットの補強にはバータック(縫製による補強)が使用されています。
この特徴を知っていることで、「隠しリベット付きの502」として販売されているアイテムがあれば、それは明らかに誤った情報であることがわかります。おそらく501を改造してジッパーを後付けしたものか、または販売者の知識不足による誤表記の可能性が高いでしょう。
ただし、TALON42ジッパーが使用されている502の場合、501を改造して後からジッパーにした可能性も完全には否定できません。しかし、ジッパーがTALON42であり、その他のディテールが502の特徴と一致していれば、ごく普通の502である可能性が高いと判断して良いでしょう。
リベットの内側素材についても触れておくと、1963年頃を境に鉄の銅メッキからアルミに変更されています。この変更時期は、パッチのギャラ(Every Garment Guaranteed)表記の有無とほぼ同時期であるため、パッチが欠損している場合の年代判定に活用することができます。
日本製表記の有無で復刻版のグレードがわかる
リーバイス502復刻版の品質や価値を判断する重要な指標の一つが、日本製表記の有無です。「MADE IN JAPAN」や「日本製」の表記があるモデルは、一般的に高品質な復刻版として認識されており、コレクターの間でも特に人気が高いアイテムです。
日本製の復刻版が高く評価される理由は、日本の繊維技術の高さと細部への拘りにあります。特に、カイハラデニムなどの高品質な日本製セルビッジデニムを使用したモデルは、オリジナルに近い風合いと色落ちを実現しており、その品質の高さから世界中のデニム愛好家に支持されています。
🇯🇵 生産国別の復刻版グレード比較
生産国 | 品質レベル | 価格帯 | 特徴 |
---|---|---|---|
日本製 | ★★★★★ | 高価格 | 最高品質、細部の拘り |
アメリカ製(バレンシア) | ★★★★☆ | 高価格 | 本場の技術、希少性 |
その他海外製 | ★★★☆☆ | 中価格 | 標準的な品質 |
日本企画のモデルには、ボタン裏刻印に「J」のアルファベットが先頭に付くことが多く、これも日本製復刻版の特徴の一つです。「J22」や「J09」などの刻印は、1990年代にリーバイスジャパンから発売された復刻モデルに見られる典型的なパターンです。
また、日本製復刻版の内タグには、日本語での洗濯表示や問い合わせ先の電話番号が記載されていることが多いです。これらの情報から、そのアイテムが日本企画の復刻版であることを確認できます。
ただし、「日本製」表記があっても、生地の生産国は別の場合もあります。例えば、デニム生地自体はアメリカ製でも、縫製が日本で行われた場合は「日本製」と表記されることがあります。このような背景も理解した上で、総合的にアイテムの価値を判断することが重要です。
近年では、日本製の復刻版リーバイスは海外でも高く評価されており、逆輸出されることも珍しくありません。これは日本の技術力の高さを証明するものであり、日本製表記のある502復刻版の価値をさらに押し上げている要因の一つと考えられます。
偽物との見分け方は複数要素の総合判断が必要
リーバイス502復刻版の真贋判定は、単一の要素だけでは困難であり、複数の要素を総合的に判断する必要があります。偽物の技術も年々向上しているため、一つ一つのディテールを慎重に検証することが重要です。
まず最も重要なのは、ボタン裏刻印の確認です。復刻の偽物の場合、実際に存在するボタン裏刻印まで完全に再現していないことが多いです。正規品に見られる「J22」や「J09」などの刻印パターンと照合し、不自然な刻印がないかをチェックしましょう。
🔍 真贋判定のチェックポイント
項目 | 正規品 | 偽物の特徴 |
---|---|---|
ボタン裏刻印 | J22, J09等の実在刻印 | 存在しない刻印番号 |
内タグ | 高品質な材質、正確な表記 | 安っぽい材質、誤字 |
ジッパー | TALON42等の本物 | 模造品や異なるブランド |
ステッチ | 均一で丁寧な縫製 | 不均一で粗雑な縫製 |
パッチ | 正確な表記とフォント | 誤った表記や粗悪な印刷 |
全体的な品質 | 高い仕上げ精度 | 全体的に粗雑な仕上がり |
次に確認すべきは、内タグの品質と表記内容です。正規品の内タグは材質がしっかりしており、印字も鮮明です。一方、偽物の内タグは材質が安っぽく、誤字や不自然な日本語が見られることがあります。
ジッパーについても重要なチェックポイントです。TALONジッパーの刻印や質感を確認し、明らかに安価な模造品でないかをチェックしましょう。本物のTALONジッパーは、刻印がくっきりしており、動作もスムーズです。
ステッチワークの品質も見逃せません。正規品は縫製が均一で丁寧ですが、偽物は縫い目が不均一であったり、糸の処理が粗雑であることが多いです。特にアーキュエイトステッチ(バックポケットの弧状ステッチ)の形状や縫製品質は、真贋判定の重要な要素となります。
最終的には、これらの要素を総合して判断することが必要です。一つの要素だけが怪しいからといって偽物と断定するのではなく、全体的なクオリティや複数の要素の整合性を見て判断することが重要です。不安な場合は、詳しい専門家や信頼できる古着店での鑑定を受けることをおすすめします。
市場価値は希少性とコンディションで大きく変動する
リーバイス502復刻版の市場価値は、希少性とコンディションによって大きく左右されます。同じ502復刻版でも、状態や年代、工場番号などの要因により、価格に数倍の差が生じることも珍しくありません。
希少性の観点から見ると、**コーンミルズデニムを使用した後期版(「502」表記のみ)**が最も高い価値を持ちます。これは生産数が限られていることと、コーンミルズ社の工場閉鎖により今後新たな生産が見込めないことが理由です。
💰 市場価値に影響する要因と価格帯
要因 | 価値への影響 | 価格帯目安 |
---|---|---|
後期版(502表記) | 非常に高い | 8-15万円 |
前期版(502XX表記) | 高い | 5-10万円 |
16番工場製 | 高い | +2-5万円 |
デッドストック | 非常に高い | +3-8万円 |
良好な使用感 | 中程度 | 標準価格 |
ダメージ・リペア有 | 低い | -2-5万円 |
コンディションについては、デッドストック(未使用品)が最高値で取引される傾向にあります。特に、オリジナルのタグや付属品が揃っているものは、コレクターの間で特に人気が高く、プレミアム価格で取引されることが多いです。
使用感のある個体でも、適度な色落ちが楽しめるコンディションのものは安定した人気を保っています。ただし、股ズレや中途半端な位置のダメージ、素人によるリペアが施されているものは、価値が大幅に下がる傾向にあります。
工場番号による価格差も無視できません。16番工場製の個体は、色落ちの美しさから通常より2-5万円程度高い価格で取引されることが多いです。一方、一般的な工場番号の個体でも、全体的なコンディションが良ければ十分な価値を持ちます。
近年の傾向として、502復刻版全体の価格が上昇傾向にあります。これは、復刻版自体が製造から20-30年経過してヴィンテージ化していることと、オリジナルのヴィンテージ502の価格高騰により、復刻版に注目が集まっていることが要因と推測されます。
購入を検討する際は、現在の市場価格を複数のソースで確認し、そのアイテムの適正価格を見極めることが重要です。オークションサイトの落札履歴や古着店の販売価格を参考に、納得できる価格かどうかを判断しましょう。
まとめ:リーバイス502復刻の見分け方を総合的に理解する
最後に記事のポイントをまとめます。
- 502復刻版後期は紙パッチに「502」のみ表記され、前期は「502XX」表記となっている
- 赤耳セルビッジの織り方で後期(綾織)と前期(平織)を見分けることができる
- TALONジッパーの存在は復刻版の重要な特徴であり、特にTALON42が代表的である
- ボタン裏刻印「J22」「J09」は日本企画復刻モデルの証拠となる
- コーンミルズ復刻デニムを使用した後期版は希少性と品質で高評価を得ている
- ビッグEタブと赤耳セルビッジの組み合わせが502復刻版の価値を決定づける
- 内タグの有無でヴィンテージと復刻版を区別することができる
- 工場番号「16」は美しい色落ちで特に高く評価されている
- 隠しリベットがないことが502全般の基本的特徴である
- 日本製表記のある復刻版は品質と価値の両面で優秀とされている
- 偽物との見分けは複数要素の総合判断が必要不可欠である
- 市場価値は希少性・コンディション・工場番号で大きく変動する
- 502復刻版は流通量が少ないため古着屋でも遭遇機会が限られている
- 現在では復刻版自体がヴィンテージ化しており投資価値も認められている
- 購入時は真贋判定と適正価格の見極めが成功の鍵となる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://ameblo.jp/kenbow1gou/entry-12348353146.html
- https://levi-fun.com/levis-akamimi-fukoku/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10136505220
- https://jamtrading.jp/blogs/jam/12047433/
- https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10101810545
- https://note.com/vintajin/n/n943224780ae4
- https://hurugiblog.com/levis-replica-or-vintage
- https://www.leon.jp/fashions/6526
- https://masagonia.com/archives/%E6%9C%80%E8%BF%91%E8%B3%BC%E5%85%A5%E3%81%97%E3%81%9F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9502%E3%80%8C%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E3%80%8D%E3%81%A8501%E3%82%92%E5%BE%B9%E5%BA%95.html
- https://www.tiktok.com/discover/%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%B9-71557-%E8%A6%8B%E5%88%86%E3%81%91%E6%96%B9
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