古着愛好家にとって永遠のテーマとも言えるリーバイス505の年代判別。一見すると同じように見えるデニムでも、製造年代によって価値が大きく変わることは周知の事実です。特に505は501と並んで人気が高く、60年代のヴィンテージともなれば数万円から10万円超の価格で取引されることもあります。
しかし、505は「コレクター泣かせ」と呼ばれるほど年代判別が困難なモデルとしても有名です。同じ時代でも細かなディテールの違いが存在し、モデルチェンジの過渡期には前モデルと後継モデルの両方の特徴を持つハイブリッド版も存在します。そこで今回は、徹底的に調査した情報をもとに、どこよりもわかりやすくまとめ、独自の考察も交えながらリーバイス505の年代判別方法を完全網羅いたします。
この記事のポイント |
---|
✅ トップボタン裏刻印による年代判別の具体的方法 |
✅ 内タグから製造年月を正確に読み取るテクニック |
✅ ジッパーメーカーによる年代識別のコツ |
✅ 60年代から2000年代まで時代別特徴の完全整理 |
リーバイス505の年代判別をマスターする基本知識
- トップボタン裏刻印が最も重要な判別ポイントになる理由
- 内タグの見方で製造年月を正確に特定する方法
- ジッパーメーカーから年代を推定するテクニック
- インシームのステッチパターンで時代を見極めるコツ
- パッチの特徴から年代背景を読み取る方法
- バータックの色と縫い方による年代識別術
トップボタン裏刻印が最も重要な判別ポイントになる理由
リーバイス505の年代判別において、最も確実で信頼性が高いのがトップボタン裏の刻印番号です。この刻印は工場番号を示しており、桁数によって大まかな製造年代を特定することができます。
刻印の桁数による年代判別は以下のようになります。1桁の場合は1950年代から1970年代、2桁であれば1960年代から1980年代、3桁なら1980年代から2000年初期、そして4桁は現行品という分類が一般的です。
🔍 年代別刻印パターンの特徴
年代 | 刻印桁数 | 代表的な番号例 | 特徴 |
---|---|---|---|
50-60年代 | 1桁 | A、D、E、F、J、K | アルファベット含む |
70年代 | 2桁 | 1、2、4、5、6、7、8 | 数字のみ |
80-00年代 | 3桁 | 501、575、731など | 生産国判別可能 |
現行品 | 4桁 | – | 現代製造 |
特に注目すべきは16番工場で、この刻印があるものは「16ボタン」モデルと呼ばれ、50年代初期から70年代中期頃まで存在していました。コレクターの間では特に価値が高いとされています。
また、3桁の刻印番号からは製造国も判別可能です。5から始まる番号の大半がUSA製となっており、例えば「575」はアメリカのジョージア州の工場で製造されたことを示しています。これらの知識があることで、古着屋での掘り出し物発見に大いに役立ちます。
興味深いことに、同じ年代でも工場によって若干の仕様違いが存在することがあります。これは生産ラインの違いや、工場ごとの品質管理基準の差によるものと推測されます。そのため、工場番号を知ることで、より詳細な製造背景を理解することができるのです。
内タグの見方で製造年月を正確に特定する方法
トップボタン裏の刻印で大まかな年代を把握した後は、内タグによる詳細な製造年月の特定が重要になります。リーバイスの内タグは年代によって記載方式が異なるため、それぞれの特徴を理解する必要があります。
70年代から80年代前半の内タグでは、工場番号が記載されている行に製造年月の情報が含まれています。例えば「575 0199」という表記の場合、左から工場番号575、製造年99年、製造月01月という意味になります。
🏭 年代別内タグの読み方
年代 | 表記方式 | 読み方例 | 注意点 |
---|---|---|---|
70-80年代前半 | 工場番号と同じ行 | 8番工場、1977年11月 | 製造年が1桁の場合もあり |
80年代後半 | 別行に記載 | 右下「107」→1987年10月 | 位置が異なるため注意 |
90年代前半 | 下から2行目 | 「081」→1991年8月 | 比較的分かりやすい |
90年代後半 | 一番下の行 | 「1000」→2000年1月 | 4桁表記 |
90年代後半の内タグには「00505-0217」という表記も見られます。この場合、02は防縮加工、17はリジッドを意味しており、元々は防縮加工されたリジッドデニムだったことが分かります。505は一般的にプリシュランク(防縮加工)が施された生地が使用されているため、このような表記が見られるのです。
内タグの情報は単に製造年月を知るだけでなく、そのジーンズの「出生証明書」のような役割を果たします。製造された時代背景を考えると、90年代のアメリカは経済的に好調で、デニム製造技術も成熟していた時期です。そのため、この時代の505は品質が安定しており、現在でも状態の良いものが多く存在しています。
ただし、内タグが欠損している場合や、文字が薄れて読み取りにくい場合もあります。そのような場合は、他の判別要素と総合的に判断する必要があります。内タグの保存状態も、そのジーンズがどのような環境で保管されていたかを示す重要な指標になります。
ジッパーメーカーから年代を推定するテクニック
505の大きな特徴の一つがジッパーフライですが、使用されているジッパーのメーカーによって製造年代を推定することが可能です。年代ごとに主要なジッパーメーカーが決まっており、これを知ることで大まかな時代を特定できます。
60年代製の505では、**GRIPPER(グリッパー)やCONMAR(コンマー)**のジッパーが使用されています。これらのジッパーが付いている場合は、間違いなく60年代のヴィンテージ品と判断できます。505の前身とされている551ZXXなどでも、これらのジッパーが確認されています。
⚙️ 年代別ジッパーメーカー一覧
年代 | 主要メーカー | 特徴 | 希少性 |
---|---|---|---|
60年代 | GRIPPER、CONMAR | 初期ジッパー | 非常に高い |
70年代 | TALON、SCOVILL | 代表的なヴィンテージ | 高い |
80年代初期-中期 | Levi’s刻印YKK | ブランド刻印入り | 中程度 |
80年代後期以降 | YKK | 一般的なYKK | 低い |
70年代製のものでは、**TALON(タロン)やSCOVILL(スコービル)**のジッパーが多く見られます。特にTALON42と呼ばれるジッパーは、この年代の代表的なパーツとして知られています。TALONは現在でもヴィンテージ復刻品で使用されることがあるほど、デニム愛好家に愛され続けているメーカーです。
80年代初期から中期にかけては、Levi’s刻印が入ったYKKジッパーが使われ始めました。これは現在では比較的珍しく、コレクターアイテムとしての価値があります。さらに希少なのがLevi’s刻印のtalon製42ジップで、これは滅多に見つからない貴重なアイテムです。
ジッパーの状態も重要な判断材料になります。古いジッパーほど摩耗や劣化が進んでいることが多く、特にスライダー部分の動きや歯の欠けなどから、そのジーンズがどの程度使用されていたかを推測することができます。また、ジッパーの交換歴がある場合は、オリジナルの価値が損なわれている可能性があるため注意が必要です。
インシームのステッチパターンで時代を見極めるコツ
意外に見落としがちですが、インシーム(内股の縫い目)のステッチパターンも年代判別の重要な手がかりになります。特に80年代を境に大きな変化があったため、この知識があれば瞬時に大まかな年代を把握することができます。
インシームによる年代判別の基本ルールは非常にシンプルです。シングルステッチの場合は1980年代以前、ダブルステッチの場合は1990年代以降と考えて間違いありません。この変更は製造工程の効率化と強度向上を目的として行われました。
🧵 インシームステッチの年代別特徴
ステッチタイプ | 年代 | 特徴 | 強度 |
---|---|---|---|
シングル | ~1980年代 | 1本の縫い目 | やや弱い |
ダブル | 1990年代~ | 2本の縫い目 | 強い |
チェーンステッチ | 70年代後半 | 鎖状の縫い目 | 独特の風合い |
70年代後半には、背面ポケットの裏ステッチがチェーンステッチで縫われているものも存在します。チェーンステッチは鎖のように連続した縫い目が特徴で、現在でも高級デニムで使用される技術です。この縫い方は時間と手間がかかるため、大量生産時代には次第に使われなくなりました。
インシームの確認方法は、ジーンズを裏返して股の部分を見るだけです。シングルステッチの場合は1本の縫い目のみが見えますが、ダブルステッチの場合は平行した2本の縫い目が確認できます。ただし、リペア(修理)が行われている場合は、オリジナルとは異なるステッチが使用されている可能性があるため注意が必要です。
興味深いことに、同じ80年代でも前期と後期では若干の違いがあります。おそらく製造ラインの切り替えが段階的に行われたため、移行期には両方のステッチパターンが混在していたと推測されます。そのため、インシームだけで判断するのではなく、他の要素と組み合わせて総合的に判断することが重要です。
パッチの特徴から年代背景を読み取る方法
リーバイス505のパッチ(腰回りに付いている革製または紙製のラベル)は、そのジーンズの「顔」とも言える重要なパーツです。パッチの素材や記載内容から、製造年代だけでなく当時の製造背景も読み取ることができます。
505は1967年に登場したモデルのため、基本的にすべてが紙パッチ仕様となっています。これは1950年代中頃からリーバイスが革製パッチから紙製パッチへ変更したためです。しかし、紙パッチの中でも時代によって微妙な違いがあります。
📋 パッチの年代別特徴
パッチタイプ | 年代 | 特徴 | 希少性 |
---|---|---|---|
ギャラ入り紙パッチ | ~1965年頃 | “Every Garment Guaranteed”表記 | 極めて高い |
通常紙パッチ | 1970年代~ | 標準的なデザイン | 中程度 |
Made in U.S.A.表記あり | ~2003年 | アメリカ製の証明 | やや高い |
Made in U.S.A.表記なし | 2003年~ | 海外製造 | 低い |
興味深いのは、505の中にも「Every Garment Guaranteed」(全製品保証付き)、いわゆる**「ギャラ入り」**のパッチが存在することです。一般的にギャラ入りパッチは1965年頃に姿を消したとされていますが、505は1967年登場のため、年代的に矛盾が生じています。これは505特有の事情があった可能性が高く、おそらく初期ロットでは既存のパッチストックを使用していたと推測されます。
「Made in U.S.A.」の表記についても注目すべき点があります。パッチにこの表記がある場合は確実にアメリカ製の証拠になりますが、表記がなくても内タグや工場番号でアメリカ製かどうかは判別可能です。2003年にアメリカの製造工場がすべて閉鎖されたため、それ以降のアメリカ製505は存在しません。
パッチの保存状態も、そのジーンズの価値を大きく左右します。紙パッチは革パッチに比べて破れやすく、特に腰回りという摩擦の多い部分に位置するため、状態の良いものは貴重です。パッチが完全に欠損している場合は、他の判別要素に頼らざるを得ませんが、価値は大幅に下がってしまいます。
バータックの色と縫い方による年代識別術
バータックとは、ポケット口などの負荷がかかる部分を補強する密集した縫い目のことです。リーバイス505においても、バータックの色や縫い方は年代を判別する重要な手がかりとなります。
80年代初期の505には、**黒いステッチで縫われたバータック(通称:黒カン)**が使用されていました。これは現在では超レアなアイテムとして、コレクターの間で高値で取引されています。黒カンの505を見つけることができれば、それだけで大きな価値があります。
🎨 バータックの年代別特徴
色・タイプ | 年代 | 特徴 | 希少度 |
---|---|---|---|
黒ステッチ(黒カン) | 80年代初期 | 超希少 | ★★★★★ |
オレンジステッチ | 90年代以降 | 最も一般的 | ★☆☆☆☆ |
隠しリベット | ~1960年中頃 | バータック以前 | ★★★★☆ |
90年代以降の505では、オレンジステッチのバータックが標準となりました。このオレンジ色は現在でも新品のリーバイスで使用されている色で、ブランドのアイデンティティの一部となっています。オレンジステッチのバータックが確認できれば、90年代以降の製造と判断できます。
実は、1960年中頃までの初期デニムでは、バータックではなく隠しリベットが使用されていました。リベット部分には独特のアタリ(色落ち)が現れ、ヴィンテージデニム特有の美しい表情を見せます。隠しリベットからバータックへの変更は、コスト削減と製造効率化が主な理由でした。
バータックの状態を確認する際は、糸の切れや解れがないかも併せてチェックすることが重要です。バータック部分は負荷がかかりやすいため、古いジーンズほど劣化が進んでいることがあります。また、修理歴がある場合は、オリジナルとは異なる色のステッチが使用されている可能性もあります。
リーバイス505の年代別価値と希少性を完全解説
- 60年代BIG-Eモデルが最高峰である理由
- 70年代Small eとシングルステッチの組み合わせが人気の秘密
- 80年代ダブルステッチ移行期の特殊性とコレクター価値
- 90年代USA製デッドストックの現在価値と将来性
- セルビッジ(赤耳)付き505の驚異的な希少性
- 工場番号から読み解く製造背景とレア度ランキング
- まとめ:リーバイス505の年代判別をマスターして掘り出し物を見つけよう
60年代BIG-Eモデルが最高峰である理由
60年代のBIG-E(ビッグイー)505は、現在のヴィンテージデニム市場において最高峰の価値を持っています。BIG-Eとは、赤タブの「LEVIS」の「E」が大文字で表記されているモデルを指し、正確には1971年頃まで製造されていました。
60年代のBIG-E 505の特徴は、バックポケットがシングルステッチで縫われており、赤タブにBIG-Eの刻印があることです。この組み合わせを見つけたら、おおよそ60年代(正確には71年頃まで)のヴィンテージ品と判断できます。
💎 BIG-E 505の価値決定要因
要因 | 詳細 | 価値への影響度 |
---|---|---|
年代 | 1960年代~1971年頃 | 最高レベル |
タブ表記 | BIG-E | 極めて高い |
ステッチ | シングル | 高い |
色落ち具合 | 深い色合い | 高い |
サイズ | W32前後の標準サイズ | 高い |
状態 | 破れ・ダメージの少なさ | 最重要 |
60年代の505は、それ以降の時代のものと比べて色目が深く濃いのも特徴の一つです。これは当時使用されていたインディゴ染料や染色技術の違いによるものと考えられています。この深い色合いは、経年変化による色落ちの美しさにも影響し、現在でも多くのデニム愛好家を魅了しています。
市場価格については、状態にもよりますが、60年代BIG-E 505は5万円から10万円を超える価格で取引されることも珍しくありません。特にゴールデンサイズ(W32L30前後)で状態の良いものは、さらに高額になる傾向があります。
興味深いのは、60年代という時代背景です。この頃のアメリカはベトナム戦争やカウンターカルチャーの時代で、デニムは反体制の象徴としても着用されていました。そのような社会的背景も含めて、60年代のデニムには特別な価値が見出されているのです。BIG-E 505を手にすることは、単なる衣類の所有を超えて、歴史の一部を所有することでもあります。
70年代Small eとシングルステッチの組み合わせが人気の秘密
70年代の505はSmall e(スモールイー)とシングルステッチの組み合わせが特徴で、60年代BIG-Eに次ぐ人気を誇っています。この時代の505は、ヴィンテージデニムの入門編としても位置付けられており、比較的手に入れやすい価格帯ながら十分な満足感を得られるモデルです。
70年代の判別は非常にシンプルで、赤タブがSmall e、バックポケットがシングルステッチ、そしてフロントジッパーがTALONやSCOVILLという組み合わせで確認できます。これらの特徴が揃えば、間違いなく70年代製と判断できます。
📊 70年代505の市場評価
評価項目 | 詳細 | 市場価値 |
---|---|---|
希少性 | BIG-Eより入手しやすい | 中〜高 |
価格帯 | 1〜5万円程度 | 手頃 |
色落ち | 美しい経年変化 | 高評価 |
サイズバリエーション | 比較的豊富 | 選択肢多い |
コンディション | 良好なものが多い | 安心して購入可能 |
70年代の505が人気な理由の一つは、色落ちの美しさにあります。この年代のインディゴは質が高く、着用による自然な色落ちが非常に美しいとされています。また、シングルステッチ特有の風合いも、多くのデニム愛好家に愛されている要因です。
トップボタン裏の刻印についても興味深い点があります。70年代の505では、501のように「6」になるとは限らず、「16」や「5」などの数字が見られることがあります。これは505特有の特徴で、工場番号との関係性については今後の研究が待たれるところです。
70年代という時代は、アメリカでディスコブームが起こり、カジュアルファッションが一般化した時期でもあります。505のテーパードシルエットとジッパーフライは、この時代のライフスタイルに非常にマッチしていました。そのため、実用性と fashion性を兼ね備えた505は、当時から現在まで長く愛され続けているのです。
80年代ダブルステッチ移行期の特殊性とコレクター価値
80年代はシングルステッチからダブルステッチへの移行期であり、この時代の505には特殊な価値があります。同じ80年代でも前期と後期では大きく特徴が異なり、特に前期のものはコレクターズアイテムとして高く評価されています。
80年代前期の505で最も注目すべきは、**黒いステッチで縫われたバータック(黒カン)**の存在です。これは現在では超レアなアイテムとして知られており、見つけることができれば大当たりと言えるでしょう。
⚡ 80年代505の特殊性一覧
時期 | 特徴 | 希少性 | 注意点 |
---|---|---|---|
80年代前期 | 黒カン、シングルステッチ | 極めて高い | 見つけたら即購入推奨 |
80年代中期 | 移行期のハイブリッド仕様 | 高い | 個体差が大きい |
80年代後期 | ダブルステッチ標準化 | 中程度 | 安定した品質 |
66後期相当 | 縦落ち生地使用 | やや高い | 独特の色落ちパターン |
興味深いのは、80年代の505の中には縦落ちしている個体が存在することです。これは70年代の生地が残っており、それが80年代に使用されたためと推測されています。縦落ちとは、縦方向に色落ちのラインが現れる現象で、ヴィンテージデニム特有の美しいアタリの一つです。
80年代は製造技術の転換期でもありました。品質向上とコスト削減を両立させるため、様々な製造工程の見直しが行われました。そのため、同じ80年代でも個体差が大きく、一つ一つが異なる表情を見せます。この不統一性こそが、現在のコレクターたちを魅了している理由でもあります。
また、80年代はLevi’s刻印入りのYKKジッパーが使われ始めた時代でもあります。このブランド刻印入りのジッパーは現在では珍しく、それだけで価値があります。さらに希少なのがLevi’s刻印のTALON製42ジップで、これは80年代の中でも特別な存在です。
90年代USA製デッドストックの現在価値と将来性
90年代のUSA製505は、現在「ネクスト・ヴィンテージ」として注目を集めているカテゴリーです。特にデッドストック(未使用品)の場合、その価値は年々上昇傾向にあります。少し前まで1万円程度で購入できていたものが、現在では数万円の値段が付くことも珍しくありません。
90年代USA製505の魅力は、現代的な品質の安定性とヴィンテージの風合いを両立していることです。製造技術が成熟していた時代のため、縫製品質が高く、現在でも実用的に着用できる個体が多く存在します。
🚀 90年代USA製505の投資価値
要因 | 現在の状況 | 将来予測 |
---|---|---|
希少性 | 年々減少 | さらに希少化 |
価格 | 上昇傾向 | 継続的上昇見込み |
品質 | 高水準で安定 | 長期保存に有利 |
需要 | 増加中 | さらなる増加予想 |
サイズ展開 | 比較的豊富 | 標準サイズは特に高騰 |
特にW32L30のゴールデンサイズのデッドストックは、現在でも非常に人気が高く、見つけることが困難になっています。この傾向は今後も続くと予想され、投資対象としての価値も認められています。
90年代の内タグには「575 0199」といった具体的な製造年月が記載されており、例えばこれは「工場番号575(ジョージア州)、1999年1月製造」を意味します。このような詳細な情報があることで、その個体の正確な「出生証明書」を確認できるのも90年代USA製の魅力です。
面白いエピソードとして、ある古着愛好家がジャンブルストアで1,700円で90年代USA製505のデッドストックを発見したという話があります。これは通常価格の50分の1以下という驚異的な安さで、このような掘り出し物が見つかる可能性があることも、古着漁りの醍醐味の一つです。
ただし、90年代の505の中には既に縮みが進んでいる個体も存在します。デニムは保管状態によって縮むことがあり、特に湿度の変化が激しい環境では顕著に現れます。デッドストックを購入する際は、サイズ感の確認が特に重要になります。
セルビッジ(赤耳)付き505の驚異的な希少性
セルビッジ(赤耳)付きの505は、数十本にやっと一本という驚異的な希少性を持っています。通常の505はセルビッジが付かないものがほとんどのため、セルビッジ付きの個体を見つけることは古着愛好家にとって大きな発見となります。
セルビッジとは、デニム生地の端に付いている色付きのラインのことで、リーバイスの場合は赤色が使われているため「赤耳」と呼ばれています。これは旧式の織機で織られた証拠で、現在では高級デニムの証明ともされています。
🎯 セルビッジ505の希少性データ
年代 | セルビッジ付きの出現率 | 市場価格への影響 | 特徴 |
---|---|---|---|
60年代 | 約3% | +20,000円~ | BIG-Eとの組み合わせは最高峰 |
70年代 | 約3% | +15,000円~ | Small eでも十分な価値 |
80年代以降 | 約1%以下 | +10,000円~ | 極めて稀な存在 |
リーバイスは1980年代中頃にセルビッジデニムの生産を中止しているため(レプリカを除く)、それ以降のセルビッジ505は皆無と考えて良いでしょう。そのため、セルビッジが付いているだけで「古い時代のもの」と判断できる重要な指標にもなります。
セルビッジ付き505の中でも、特に価値が高いのは60年代BIG-E×セルビッジの組み合わせです。これは現在では5万円を超える価格で取引されることも多く、コレクターズアイテムとしての価値は計り知れません。
セルビッジを活かした着こなしも人気で、裾をロールアップして赤耳を見せるスタイルは、デニム愛好家の定番となっています。この美しい赤いラインは、機能性というよりも美的価値を重視したディテールで、現在でも多くの高級デニムブランドが採用しています。
実際に古着屋でセルビッジ505を見つける確率は非常に低く、熟練の古着ハンターでも年に1本見つけられるかどうかというレベルです。そのため、もし見つけることができたら、価格が多少高くても購入を検討する価値があります。将来的な価値上昇も十分に期待できるためです。
工場番号から読み解く製造背景とレア度ランキング
リーバイス505のトップボタン裏刻印番号は、単なる工場番号以上の意味を持っています。それぞれの番号には製造された工場の歴史や背景があり、中には特に希少価値の高い番号も存在します。
アメリカ製の工場番号の中でも、特に5から始まる番号は希少性が高いとされています。例えば「501」「575」「577」などは、アメリカの主要な製造拠点で作られたことを示し、品質の高さでも定評があります。
🏭 工場番号別レア度ランキング
レア度 | 工場番号例 | 製造国・地域 | 特徴 |
---|---|---|---|
SSS級 | 16 | アメリカ | 50年代~70年代の伝説的番号 |
SS級 | 501、502、511 | アメリカ本土主要工場 | 安定した高品質 |
S級 | 575、577、581 | アメリカ南部工場 | 90年代デッドストック多数 |
A級 | 643、650、653 | アメリカ西海岸 | カリフォルニア製造 |
B級 | 275、388 | フランス | ヨーロッパ製の希少性 |
**16番工場の刻印があるものは「16ボタン」**と呼ばれ、コレクターの間では伝説的な存在です。この工場は50年代初期から70年代中期頃まで存在しており、特に60年代の16ボタンは最高峰の価値を持ちます。
興味深いのは、アメリカ以外の製造工場の存在です。「275」「388」はフランス製、「292」「295」はスペイン製を示しており、これらは世界展開していたリーバイスの証拠でもあります。ヨーロッパ製のリーバイスは日本では珍しく、コレクターズアイテムとしての価値があります。
工場番号「731」のような珍しい番号も存在します。これは比較的レアな番号で、詳細な情報が少ないため、発見した際は貴重な資料となる可能性があります。このような情報の少ない工場番号は、リーバイス研究の分野でも注目されています。
2003年にアメリカの製造工場がすべて閉鎖されたため、それ以降のアメリカ製リーバイスは存在しません。つまり、アメリカの工場番号が刻印された505は、すべて2003年以前の製造ということになり、それだけで一定の希少価値があります。現在市場に出回っているUSA製505は、まさに「有限の資源」なのです。
まとめ:リーバイス505の年代判別をマスターして掘り出し物を見つけよう
最後に記事のポイントをまとめます。
- トップボタン裏刻印の桁数で大まかな年代を判別できる(1桁:50-70年代、2桁:60-80年代、3桁:80-00年代)
- 内タグの表記方式は年代によって異なり、詳細な製造年月を特定可能である
- ジッパーメーカーから年代推定が可能で、GRIPPER・CONMARは60年代、TALON・SCOVILLは70年代の証拠である
- インシームがシングルなら80年代以前、ダブルなら90年代以降と判断できる
- パッチのギャラ入り表記は極めて希少で、Made in U.S.A.表記は2003年以前の証明になる
- バータックの色で年代判別が可能で、黒ステッチは80年代初期の超レア仕様である
- 60年代BIG-E505は最高峰の価値を持ち、5~10万円以上で取引されている
- 70年代Small e×シングルステッチは人気が高く、美しい色落ちで評価されている
- 80年代は移行期の特殊性があり、特に前期の黒カンは超レアアイテムである
- 90年代USA製はネクスト・ヴィンテージとして価値上昇中で、投資価値も期待できる
- セルビッジ付き505は数十本に一本の希少性で、価格に2~3万円の上乗せ効果がある
- 工場番号16番は伝説的存在で、5から始まる番号は一般的に希少価値が高い
- アメリカ製505は2003年で製造終了のため、すべてが有限の資源である
- 年代判別には複数の要素を総合的に判断することが重要である
- 古着漁りでは知識があることで掘り出し物を発見できる確率が飛躍的に高まる
調査にあたり一部参考にさせて頂いたサイト
- https://ameblo.jp/illminate/entry-11713310926.html
- https://pstravelers.org/info/1251460260
- https://jumpei-blog.com/levis505-90s-oldclothes/
- https://jamtrading.jp/blogs/jam/12047433/
- https://www.style-eco.com/brand_colum/levi_s/12852.html
- https://www.svfs.is/66366496.htm
- https://draillard.net/product/472941344
- https://www.youtube.com/watch?v=dFre2iNs-go
- https://www.instagram.com/p/CJsdRa1HXIL/
- https://saito-d.hatenablog.com/entry/levis505_90s_deadstock
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