干場義雅が愛用するリーバイス全解剖！究極のデニム選びと神カスタマイズテクを徹底調査｜HAUTE-LINEUP(オートラインナップ)：エルメス・ヴィトン・ハイブランド

干場義雅氏とリーバイスの関係について調査を進めていくと、単なる愛用者を超えた深いこだわりとストーリーが見えてきました。FORZA STYLE編集長として数々のファッションアイテムに触れてきた干場氏が、なぜリーバイスに特別な思い入れを持つのか。そして、どのようなカスタマイズテクニックを駆使して自分だけの一本を作り上げているのか。

中学時代にアメ横で初めてリーバイス501を手にした干場氏の体験談から、現在のリーバイステーラーショップでの本格カスタマイズまで、その変遷を追うことで見えてくるのは、単なるブランド愛を超えた哲学です。一生付き合える究極のデニムを求める姿勢、0.5センチの裾幅の差にこだわる緻密さ、そして高級ブランドとの絶妙なコーディネート術まで、干場氏独自のリーバイス活用法を網羅的に解析していきます。

この記事のポイント
✅ 干場氏が選ぶリーバイス501・1947年モデルの魅力と理由
✅ 裾幅18cmテーパードなど具体的なカスタマイズ手法
✅ 白デニム517・502・505の使い分けとシルエットの違い
✅ リーバイステーラーショップ活用術と費用対効果

干場義雅氏が愛用するリーバイスの選び方とこだわり

干場義雅氏が選んだリーバイス501は1947年モデルが究極の理由
干場氏が実践するリーバイスの裾幅18cmテーパードカスタマイズ
干場氏が愛用する白いリーバイス517・502・505の違いとは
干場氏がリーバイステーラーショップを選ぶ理由
干場氏のリーバイス歴は中学時代の501から始まった
干場氏が語るリーバイス501オリジナルとの向き合い方

干場義雅氏が選んだリーバイス501は1947年モデルが究極の理由

干場義雅氏がリーバイス501の中から1947年モデルを選んだ背景には、深い哲学と緻密な分析があります。FORZA STYLEでの企画において、数ある501シリーズの中から1947年モデルをピックアップした理由について、干場氏は明確に語っています。

1947年モデルの特徴的な位置づけとして、1930年代と大戦モデルを兼ね合わせたハイブリッドなスタイルである点が挙げられます。それまで付属されていたシンチやサスペンダーボタンを取り除いた、シリーズの中でもややスリムなタイプで、現在のスタイルの原型になったモデルとして位置づけられています。

干場氏が「白州次郎さんが穿いていたようなイメージのジーンズ」と表現したように、このモデルには時代を超えた普遍性があります。単なるヴィンテージアイテムではなく、現代の洗練されたスタイリングにも対応できる汎用性を持っているのが1947年モデルの魅力といえるでしょう。

🎯 1947年モデル選択の決定要因

要素	1947年モデルの特徴	干場氏の評価
シルエット	やや細身のストレート	現代的でエレガント
ディテール	シンチ・サスペンダーボタン除去	すっきりとした仕上がり
歴史的位置づけ	現在スタイルの原型	普遍的な魅力
カスタマイズ性	テーラーショップ対応	理想のシルエット実現

さらに重要なのは、干場氏が「一生付き合っていきたい究極のデニム」として考えたときの基準です。ロロ・ピアーナのカシミアジャケットやパテック・フィリップの腕時計、エルメスのバーキンなどの高級アイテムに似合う、本当に長く愛用できる一本を求めた結果が1947年モデルの選択につながったのです。

干場氏が実践するリーバイスの裾幅18cmテーパードカスタマイズ

干場義雅氏のリーバイスカスタマイズにおいて、最も注目すべきは裾幅へのこだわりです。リーバイステーラーショップでのカスタマイズにおいて、干場氏は膝下をテーパードさせ、裾幅を18cmにアレンジすることを選択しました。

この18cmという数字には、緻密な計算があります。干場氏が普段穿いているデニムは16.5cmにしていたそうですが、今回はあえて18cmを選択。その理由として「昨今のジーンズが少し太めになっている傾向と、あえてあまりいじってない感、男っぽさも出したかった」と語っています。

0.5cmの差に対する考察も興味深いポイントです。干場氏のブログによると、裾幅18.5cmと18cmのわずか0.5cmの差でも、似合う靴が変わってくるとのこと。これは一般的な感覚を超えた、プロフェッショナルならではの視点といえるでしょう。

📊 干場氏の裾幅設定パターン

デニムモデル	裾幅	特徴	適用シーン
リーバイス517（白）	18.5cm	やや細め・テーパード	カジュアル・上品
リーバイス502（白）	18cm	よりテーパード	スタイリッシュ
リーバイス505（白）	カスタマイズ済み	ストレートライン	きれいめ
501・1947年モデル	18cm	テーパード加工	フォーマル対応

テーパードシルエットの効果について、干場氏は「丸みのあるボリュームのある靴が似合うようになってくる」と分析しています。さらに「ロールアップや丈を短くして、いろいろ楽しめる」点も、テーパードカスタマイズの魅力として挙げています。

干場氏が愛用する白いリーバイス517・502・505の違いとは

干場義雅氏の白いデニムコレクションは、3本のリーバイスで構成されています。それぞれが異なる品番で、微細な違いを活かした使い分けをしているのが特徴的です。

リーバイス517は、本来ブーツカットモデルですが、干場氏は自分を一番美しく見せるバランスを研究し、シルエットをすべて浅野洋服店でお直ししています。裾幅18.5cmとかなり細めに設定し、少しだけテーパードさせているのがポイントです。

リーバイス502は、もともとストレートですが、こちらもシルエットをカスタマイズし、裾幅18cmに設定。517がもともとブーツカットだったためワタリの幅が細いのに対し、502はもともとストレートなためワタリが太く、よりテーパードのラインを出している仕上がりになっています。

🔍 白いリーバイス3モデル比較表

モデル	オリジナルシルエット	カスタム裾幅	ワタリの特徴	干場氏の評価
517	ブーツカット	18.5cm	細め	ブーツカット改良版
502	ストレート	18cm	太め	テーパード強調
505	ストレート	カスタマイズ済み	細身	ストレートライン維持

リーバイス505については、517、502よりも細身で、ストレートのラインに近いものとして紹介されています。干場氏は「大人ならば、ヤコブ・コーエンあたりのホワイトデニムをサラッとはいているのも格好いい」とコメントしつつも、リーバイスへの愛着を隠していません。

特筆すべきは、アイボリー系の白デニムとして紹介されているAvio（アビオ）の存在です。イタリアのセレクトショップ「エラル55」で購入したこのデニムは、純粋な白ではなくアイボリーの色合いで、ダック地になっているのが特徴。こちらも裾幅18.5cmに調整しており、干場氏の一貫したこだわりが見て取れます。

干場氏がリーバイステーラーショップを選ぶ理由

リーバイステーラーショップの存在は、干場義雅氏のデニムライフにとって革命的な意味を持っています。購入したリーバイス製品をカスタマイズできるこのサービスについて、干場氏は絶大な信頼を寄せています。

リーバイステーラーショップの最大の特徴は、マスターテーラーによる個別対応です。購入者ひとりひとりの理想を聞き、それを具現化するためジーンズのシルエットなどをカスタマイズし、生涯のパートナーとなるジーンズを作製してくれます。干場氏の場合、膝下をテーパードさせ、裾幅を18cmにアレンジするという具体的な要望を実現してもらいました。

コストパフォーマンスに対する考察も興味深いポイントです。今回のカスタムにかかった費用として、ジーンズのウォッシュが500円、テーパード加工が5,000円、トラッカージャケットのウォッシュが500円、袖幅詰めが3,000円で、カスタム費用だけで9,000円になりました。

💰 リーバイステーラーショップ費用詳細

アイテム	本体価格	カスタム費用	合計	所要期間
1947年モデル501	30,000円	5,500円	35,500円	3週間
トラッカージャケット	48,000円	3,500円	51,500円	3週間
総計	78,000円	9,000円	87,000円	3週間

干場氏は「結構高額に……」と感じながらも、「めちゃくちゃ良いものが出来た気がします！」と満足度の高さを表現しています。一生付き合っていきたい「究極のデニム」を買うという目的を考えると、この投資は十分に価値のあるものと評価しているようです。

さらに重要なのは、刺しゅうサービスの存在です。リーバイステーラーショップでは刺しゅうのサービスもあり、より自分好みのジーンズにカスタマイズすることができます。これにより、完全にオリジナルの一本を作り上げることが可能になっています。

干場氏のリーバイス歴は中学時代の501から始まった

干場義雅氏のデニム人生を紐解いていくと、そのスタートは中学時代のリーバイス501にあります。MINEDENIMでのインタビューによると、最初に意識してデニムを穿き始めたのは小学校時代で、親が買ってきた子供用のビッグジョンのセットアップだったそうです。

興味深いのは、その時点で既にシルエットへのこだわりを見せていたことです。当時のデニムはストレートというより少しだけブーツカットだったため、干場少年はそのシルエットが「あんまり好きじゃなかった」と記憶しているそうです。

自分で購入するようになった最初のデニムは、アメ横で買ったリーバイス501でした。文京区駒込に住んでいた干場氏は、中学時代の同級生で現在タカヒロミヤシタザソロイストのディレクターをしている宮下貴裕氏と一緒に、自転車で上野まで行き、古着屋巡りをしていたとのことです。

📚 干場氏のデニム遍歴

時期	年齢	デニムブランド	特徴・エピソード
小学校時代	小学生	ビッグジョン	親が購入・ブーツカット嫌い
中学時代	中学生	リーバイス501	アメ横で初購入・1ウォッシュ
高校時代	高校生	リーバイス501古着	66モデル・友人からの譲渡
18歳頃	高校3年	ジルボー	腰履き・ニューヨーク土産
現在	50代	マインデニム	スーパースリム愛用

古着のリーバイス501への移行も自然な流れでした。宮下氏が穿いていた古着の501・66モデルの良い色落ちに魅力を感じ、「これ穿く？」と売ってもらったり、古着屋で探したりしていました。「本当に良い色落ちのやつって中々なかった」という干場氏のコメントからは、既に色落ちの美しさに価値を見出していたことがわかります。

18歳頃のジルボー体験も興味深いエピソードです。宮下氏がニューヨークやロサンジェルスから持ち帰ったジルボーを腰履きで穿いていたとのこと。「当時のニューヨークは、プエルトリカンや黒人たちが凄く格好良くて、彼らが穿いていたのがジルボー」という時代背景とともに、干場氏のファッション感性の形成過程が見て取れます。

干場氏が語るリーバイス501オリジナルとの向き合い方

干場義雅氏のリーバイス501に対する複雑な想いは、愛情と現実的な判断のバランスの中にあります。MINEDENIMでのインタビューにおいて、干場氏は501について「好きですけどね、もちろん。好きなんですけど、マインデニムが僕にはピッタリなんです」と率直に語っています。

この発言の背景には、シルエットの適合性という重要な要素があります。干場氏によると、「自分のシルエットに合うジーンズってことを考えると、やっぱり501は合わないんですよ僕は」とのこと。長年にわたってさまざまなブランドのジーンズを穿いてきた経験から導き出された結論といえるでしょう。

リジッド（未洗い）のジーンズについても、現在はほとんど購入しないと明言しています。FORZA STYLEの企画でリーバイスのVintage Clothingに行った際は久しぶりにリジッドに近いものを購入しましたが、「それでもやっぱりシルエットをいじりました」と語っており、一貫したカスタマイズ志向が見て取れます。

🎭 干場氏の501観・変遷

要素	若い頃	現在	理由・背景
購入頻度	頻繁	稀	シルエット不適合
リジッド購入	あり	ほとんどなし	カスタマイズ前提
色落ち重視度	高い	理想的だが優先度低	シルエット最優先
カスタマイズ	限定的	必須	完璧なフィット追求

腰履き世代としてのアイデンティティも興味深い視点です。「渋カジの頃は、お尻の位置まで下げて履いていましたね」「ウエストで穿いているのは格好悪いっていう時代だった」という時代背景とともに、「腰履きが流行った最初の世代じゃないですかね」と自己分析しています。

この世代感覚が現在のスタイリングにも影響を与えており、「15年前ぐらいからようやく普通にデニムが穿けるようになってきたような気がします」という変遷を経て、現在の洗練されたスタイルに到達したことがわかります。

干場義雅氏推奨のリーバイスカスタマイズテクニック

干場氏が注目するリーバイス501TAPERシリーズの魅力
干場氏流リーバイスと高級ブランドのコーディネート術
干場氏が実践するリーバイスの洗濯と縮みを活用したサイズ調整
干場氏がおすすめするリーバイスVintage Clothingの選び方
干場氏が語るリーバイスの色落ちと経年変化の楽しみ方
干場氏別注デニムに見るリーバイスへの影響とこだわり
まとめ：干場義雅氏から学ぶリーバイス選びの極意

干場氏が注目するリーバイス501TAPERシリーズの魅力

干場義雅氏がリーバイス501TAPERシリーズに注目している理由は、コストパフォーマンスと現代的なシルエットの両立にあります。FORZA STYLEでの取材において、リーバイステーラーショップでの高額なカスタマイズを経験した後に発見したこのシリーズについて、「なんとリーバイスには、ここまで時間とコストをかけなくても購入できるジーンズがあったんです」と驚きを込めて紹介しています。

501TAPERシリーズの最大の特徴は、干場氏のような「すっきりとした現代的なシルエットで穿きたい」という声に応えて登場した点です。501オリジナルの裾をタイトに仕立てたデザインが特徴的で、テーパードレッグにカスタマイズされたワンウォッシュモデルが13,000円（税抜き）という手頃な価格で提供されています。

干場氏は「この501TAPERシリーズなら手頃な価格で、イマドキなシルエットにカスタマイズされた501を買ってすぐに穿くことができます！」と高く評価。さらに「501TAPERも一本買っとこうかな…」と購入意欲を見せているほどです。

💡 501TAPERシリーズラインナップ

モデル名	価格（税抜）	特徴	干場氏の評価
501 TAPER RINSE	13,000円	テーパード・ワンウォッシュ	手頃で現代的
MADE IN JAPAN 501 TAPER	25,000円	最高級デニム・職人技	品質重視派向け
Levi’s Authorized Vintage 501 TAPER	18,000円	古着ベース・テーパード	運命の出会い重視

MADE IN JAPAN版については、最高級のデニム生地を使用し、高度な職人技で仕上げた25,000円（税抜き）のプレミアムモデルとして位置づけられています。干場氏のようなこだわり派にとっては、コストパフォーマンスと品質のバランスが取れた選択肢といえるでしょう。

特に興味深いのはLevi’s Authorized Vintageシリーズへの言及です。「リーバイスが公式に買い集めた古着をテーパードさせてカスタマイズしたシリーズ」として紹介され、「サイズも含めて運命の出逢いだから、気に入ったのに出逢えたら迷わず買った方が得策」とアドバイスしています。紙パッチに付いた”T”の文字がテーパードされた証となっており、一本一本異なる古着の魅力を18,000円（税抜）で楽しめる点が魅力です。

干場氏流リーバイスと高級ブランドのコーディネート術

干場義雅氏のリーバイス×高級ブランドのコーディネート術は、単なる組み合わせを超えた哲学的なアプローチが特徴的です。FORZA STYLEでの撮影において披露されたスタイリングは、「ゴリゴリすぎず、スッキリしてモダンな雰囲気」を実現した見事な例といえるでしょう。

基本的なコーディネート理論として、干場氏は色を抑える着こなしを重視しています。リーバイスのデニムセットアップにTシャツの白とブーツの黒のみを足すという、極めてシンプルな色使いで洗練された印象を作り上げています。

干場氏が実際に組み合わせた高級ブランドアイテムは以下の通りです：

🏆 干場氏の高級ブランド×リーバイス実例

アイテムカテゴリ	ブランド・アイテム	価格帯	コーディネート効果
ジャケット	ロロ・ピアーナカシミアネイビージャケット	高価格帯	上品さの演出
腕時計	パテック・フィリップカラトラバ「オフィサー」	超高価格帯	ステータス象徴
バッグ	エルメスバーキン	超高価格帯	ラグジュアリー感
シューズ	ダブルエイチプレーントゥ	高価格帯	足元の品格
ベルト	ジョン・ロブ	高価格帯	細部へのこだわり

シーン別の使い分けも緻密に計算されています。トラッカージャケットとジーンズのセットアップスタイルについて、干場氏は「男同士で夜遊びに行くときなんかにいいかもしれない」と男性的な魅力を重視。一方、ジャケット&ジーンズのスタイルは「スーツじゃなくても許される普段に着ていきたい」と、ビジネスカジュアルシーンでの活用を提案しています。

ブルネロ・クチネリ的な色合わせへの言及も興味深いポイントです。干場氏はアイボリー系の白デニムについて、「ナチュラルショルダーのネイビーのジャケットや、グレーのジャケットに合わせて、きれいめのリラックスした雰囲気で、このパンツをはくのが好き」と語り、イタリアの高級ブランドのような上品な色合わせを意識していることがわかります。

干場氏が実践するリーバイスの洗濯と縮みを活用したサイズ調整

干場義雅氏の洗濯と縮みを活用したサイズ調整テクニックは、ノンウォッシュデニムを扱う上で極めて重要な知識です。リーバイステーラーショップでの経験を通じて、干場氏は洗濯による変化を戦略的に活用する方法を実践しています。

ノンウォッシュジーンズの特性理解が基本となります。FORZA STYLEでの取材において、試着時点ではレングスがかなり長めに設定されていましたが、「ノンウォッシュのジーンズは洗濯することによってかなり縮むので、そこを配慮して丈の長さを決めていきます」と説明されています。

実際の変化について、干場氏が購入した1947年モデルの501では以下のような変化が確認されています：

📏 洗濯による縮み効果実測データ

部位	洗濯前	洗濯後	変化	効果
ウェスト	表記サイズ	若干縮み	-1〜2cm程度	フィット感向上
裾丈	かなり長め	だいぶ縮み	-3〜5cm程度	理想的な長さ
身幅全体	ゆったり	適度に縮小	全体的にタイト	シルエット改善

トラッカージャケットの変化も同様に戦略的に活用されています。洗濯によって着丈と身幅、そして袖丈が縮み、袖幅詰めの加工と相まってスッキリとした印象に変化。干場氏は「洗っていない状態なので大きく感じますが、ジーンズ同様かなり縮むので、そこを考慮して採寸」と、経験に基づいた判断を行っています。

サイズ選択の戦略として、トラッカージャケットについてはワンサイズ大きめをセレクトしてトライしています。これは洗濯で縮むことを考慮した計算されたサイズ選択で、最終的に理想的なフィット感を実現するためのテクニックといえます。

さらに重要なのは、カスタマイズと縮みの相乗効果です。テーパード加工と洗濯による縮みが組み合わさることで、「現代的なシルエットに変化し、モダンな印象」を実現。干場氏は「店頭で見ていたものとは別物に！」と、その劇的な変化に満足感を示しています。

干場氏がおすすめするリーバイスVintage Clothingの選び方

リーバイスVintage Clothingに対する干場義雅氏のアプローチは、歴史的価値と現代的な実用性のバランスを重視したものです。FORZA STYLEでの企画において、豊富に展開されるアイテムの中から1947年モデルをピックアップした経験から、その選択基準を読み取ることができます。

干場氏がVintage Clothingシリーズから1947年モデルを選んだ理由は、「現在のスタイルの原型になったモデル」という位置づけにあります。1930年代と大戦モデルを兼ね合わせたハイブリッドなスタイルで、シンチやサスペンダーボタンを取り除いた、シリーズの中でもややスリムなタイプという特徴が決め手となりました。

年代別モデルの特徴理解が重要なポイントです。干場氏は「白州次郎さんが穿いていたようなイメージのジーンズ」という具体的なイメージを持ち、そのイメージに最も近い年代のモデルを選択しています。

🎯 Vintage Clothing年代別選択指針

年代	モデル特徴	適用シーン	干場氏の評価
1890年代	オリジナルに最も近い	ヴィンテージ愛好家	歴史的価値重視
1930年代	シンチ付き・クラシック	本格志向	伝統的スタイル
1947年	現代スタイル原型	汎用性重視	最適解
1966年	モダンなディテール	現代的使用	カジュアル向け

現代のライフスタイルとの適合性も選択基準として重要です。干場氏は「ロロ・ピアーナのカシミアのネイビージャケットやパテック・フィリップの腕時計、エルメスのバーキンなんかに似合う究極の1本」を求めており、高級ブランドとのコーディネートを前提とした選択を行っています。

トラッカージャケットの選択理論も参考になります。干場氏は507XX（セカンド）を選択した理由として、「通称ファースト（1st）と呼ばれる506XXでも良かったんですが、当時はフロントプリーテッドブラウスと呼ばれ、アウターと言うよりシャツに近い存在だったようなので、よりデニムジャケットらしくなった1953年モデルの507XXを選びました」と説明しています。

カスタマイズ前提の選択も干場氏流の重要なポイントです。Vintage Clothingシリーズを選ぶ際も、リーバイステーラーショップでのカスタマイズを前提とした選択を行っており、「人が作った人工的な味や色ではなく、自分だけの色や味にしていきたかった」という明確な意図があります。

干場氏が語るリーバイスの色落ちと経年変化の楽しみ方

干場義雅氏の色落ちと経年変化に対する考え方は、長期的な愛用を前提とした深い洞察に基づいています。MINEDENIMでのインタビューにおいて、「やっぱり基本的なやつが好きなので、色落ちを考えるとヴィンテージのリーバイスみたいな色落ちはすごく好き」と語り、理想的な色落ちパターンへの憧れを示しています。

経年変化への期待感について、干場氏は「味が出てくるのって魅力的じゃないですかデニム」と表現し、デニムならではの楽しみ方を重視しています。特に注目すべきは、「こういう自分にピッタリなラインで育てていくとどうなるんだろう？というのはすごく楽しみ」というコメントで、完璧にフィットするデニムでの経年変化に対する期待が込められています。

過去の経験との比較も興味深いポイントです。「そんなに同じジーンズを穿くことってなくて、気に入ってずっと穿いていたのはリーバイスで、15歳くらいからボロボロになるほど穿きました」という体験を持ちながらも、「大人になってからボロボロになるまで穿くってことは、なかなかない」と現実的な分析を行っています。

🌟 色落ちパターン期待値

部位	期待する変化	時期	干場氏の重視点
ヒゲ（太もも部分）	自然な縦落ち	6ヶ月〜1年	穿き方による個性
ハチノス（膝裏）	蜂の巣状の色落ち	1年〜	座り方の癖反映
サイドシーム	アタリの形成	長期間	セルヴィッジの効果
全体	インディゴの変化	継続的	自分だけの色合い

セルヴィッジへのこだわりも色落ちと密接に関連しています。干場氏がマインデニムでのコラボジーンズを作る際、「スーパースリムにセルヴィッジが付いたものがない」という理由でお願いして作ってもらったとのこと。「サイドにアタリが出てきた時に良い表情になるのかなぁ」という期待が、セルヴィッジ選択の決め手となっています。

2本同時育成の提案も興味深いアイデアです。「本当は2本同じのを穿いて、経年変化の違いとかも楽しんでみたい」という発想は、科学的な検証意識とデニム愛好家としての探究心を併せ持つ干場氏らしいアプローチといえるでしょう。

干場氏別注デニムに見るリーバイスへの影響とこだわり

干場義雅氏の別注デニムプロジェクトからは、リーバイスから受けた影響と独自の進化が見て取れます。BEKKU HOMMEで販売された「干場ブラック別注」YCHAI（イカイ）のヴィンテージブラックデニムパンツは、構想1年をかけて完成した力作です。

リーバイス大戦モデルへのオマージュが随所に散りばめられています。月桂樹ボタン、裏リベ、赤ミミ、ポケット袋がミリタリー生地、バックポケットにタブ付き、ヒゲなど、通常のYCHAIではあり得ないディテールが満載で、「二人のこのデニムに対してのアツいアツい思いがこれらのディテールから伝わってくる」と評されています。

シルエットの一貫性も重要なポイントです。「干場さんがいつも穿いているスキニーデニム」として、「誰もが一度は見たことがあるあの形」を再現。ピッタピタまでいきませんが、全体的に細身で脚長が見込めるシルエットとして設計されています。

🎨 干場別注デニムのディテール分析

ディテール	元ネタ	効果	こだわりポイント
月桂樹ボタン	リーバイス大戦モデル	ヴィンテージ感	希少性のあるボタン
裏リベ	リーバイス伝統	本格性	内側への配慮
赤ミミ	セルヴィッジデニム	品質証明	織りの美しさ
ミリタリーポケット袋	戦時中のディテール	機能性	実用性重視
バックポケットタブ	リーバイス定番	ブランド性	アイデンティティ