エルメスは世界的に有名なラグジュアリーブランドですが、バーキンやケリーなどの人気バッグは簡単には購入できないことで知られています。店舗に在庫がなかったり、オンラインショップでもすぐに売り切れてしまったりと、多くの人が「エルメスのバッグが買えない」という状況に直面しています。
この背景には、職人による丁寧な手作業での生産や、転売防止のための販売制限、コロナ禍による生産への影響など、さまざまな要因が関係しています。また、エルメスのバッグは資産価値も高く、投資目的での購入も増えているため、需要と供給のバランスが崩れている状況が続いています。
この記事のポイント！
- エルメスのバッグが買えない具体的な理由と背景
- 正規店での購入方法と担当者をつけてもらうコツ
- オンラインショップでの購入のタイミングと対策
- 中古品や並行輸入品など、代替となる購入方法
エルメスが買えない4つの理由と店舗の対応を解説
- バーキンやケリーなど人気商品の生産数が少ない
- エルメスは転売防止のため販売制限を設けている
- 購入履歴のある顧客が優先される仕組み
- オンラインショップでも入手困難な状況が続く
- コロナ禍と世界情勢で供給が追いつかない
- エルメスは高い資産価値を持つ投資対象になっている
バーキンやケリーなど人気商品の生産数が少ない
エルメスの商品は、熟練した職人による手作業で一つひとつ丁寧に作られています。例えば、バーキンは1つの製品を作るのに20時間以上かかるとされています。
機械による大量生産は行わず、職人の手作業にこだわり続けているため、生産できる数には限りがあります。エルメスは品質とブランド価値を保つため、意図的に生産量を制限しているのです。
高品質な素材を使用し、職人による丁寧な手作業で作られるエルメスのバッグは、需要が高いにもかかわらず、供給が追いついていない状況が続いています。
特にバーキンやケリーといった人気モデルは、店頭に在庫がないことが多く、ディスプレイ用の展示品のみというケースも珍しくありません。
入荷時期も不定期で、販売員でさえ予測が難しいとされています。これらの要因により、欲しい時にすぐに購入することは極めて困難な状況となっています。
エルメスは転売防止のため販売制限を設けている
エルメスは転売目的の購入を防ぐため、いくつかの販売制限を設けています。例えば、人気アイテムは年間で1人2点までしか購入できないというルールがあります。
2023年10月以降は、店頭での購入時に写真付きの身分証明書の提示が必要となりました。これも転売防止対策の一環です。
公式サイトでも転売や流通を禁止しており、個人消費者と法人からの注文のみを受け付けています。これにより、転売目的の大量購入を防いでいます。
転売対策として、エルメスは直営店での取引を優先する傾向にあります。オンラインショップでの販売は限定的で、バーキンやケリーなどの人気モデルは店舗でのみ購入可能です。
店舗でも、一見客への販売を控えめにし、エルメスのブランド価値を理解し大切に使用してくれる顧客に優先的に販売する方針を取っています。
購入履歴のある顧客が優先される仕組み
エルメスでは、購入履歴のある顧客が優先的に商品を案内されるシステムを採用しています。店舗での購入経験者や購入頻度の高いVIP顧客には、入荷情報が優先的に知らされます。
特に人気商品は、エルメスで買い物をした経験がある顧客や、数千万円の購入履歴がある優良顧客にのみ入荷の案内がされることがあります。
店舗では担当制を採用しており、購入履歴を重ねることで担当の販売員がつきます。担当者との信頼関係を築くことで、新商品の情報や入荷案内を受けやすくなります。
一見客の場合、たとえ在庫があったとしても案内されないケースもあります。エルメスは長期的な顧客との関係性を重視し、ブランドの価値を理解してくれる顧客を大切にする方針を取っています。
販売員によっては、ピコタンロックなどの人気商品の在庫を管理していたり、優先顧客のキャンセル品の情報を把握していたりする場合もあり、そういった商品を紹介してもらえる可能性が高まります。
オンラインショップでも入手困難な状況が続く
エルメスの公式オンラインショップでは、人気商品はすぐに売り切れてしまう状況が続いています。特にピコタンロックなどの人気バッグは、掲載されても数分で完売することがほとんどです。
商品の掲載時間は不定期で、予測が難しい状況です。近年では午前8〜9時頃に商品が掲載されることが多いとされていますが、必ずしもその時間帯とは限りません。
オンラインショップでは、全国どこからでも購入できるため、競争率が非常に高くなっています。常にサイトをチェックしている人も多く、商品を見つけても決済までたどり着けないことも少なくありません。
バーキンやケリーといった特に人気の高いモデルは、オンラインショップでは販売されていません。これらの商品は店舗でのみ購入可能となっています。
公式オンラインショップで購入するためには、事前に住所やクレジットカード情報を登録し、素早く決済できる準備をしておくことが重要です。
コロナ禍と世界情勢で供給が追いつかない
コロナウイルスの感染拡大や世界情勢の影響により、エルメスの生産体制にも影響が出ています。職人による手作業での生産が基本のため、休業期間があったことで生産量が減少しました。
新型コロナの流行時は外出制限により、人々の関心が外から内に向かい、ブランド品への需要が高まりました。バーキンのような資産価値のある商品への注目も集まりました。
世界情勢の不安定さにより、革製品の原材料の入手も困難になっているとされています。これらの要因が重なり、需要と供給のバランスが一層崩れている状況です。
百貨店の外商担当者によると、バッグが入荷しても常連顧客に優先的に確保される状況が続いており、外商顧客でさえも入手が難しい状態となっています。
状況は徐々に改善されつつありますが、依然として供給が需要に追いついていない状態が続いています。
エルメスは高い資産価値を持つ投資対象になっている
エルメスのバッグ、特にバーキンは発売以来35年以上にわたって市場価値が上昇し続けています。投資対象として注目を集め、資産価値を期待して購入する人も増えています。
中古市場では、定価以上の値段で取引されることも珍しくありません。例えば、バーキン25のトリヨンクレマンスは定価が173万8000円（税込）ですが、中古市場では240万円から390万円程度で取引されています。
大量生産できない希少性の高さが、エルメスバッグの価値をさらに高めています。特に人気の「ケリー」や「バーキン」は、今後も価値の上昇が見込まれています。
投資目的での購入が増えれば増えるほど、本当に使用したい人の手に渡りにくくなる状況が生まれています。この状況は、エルメスのバッグが買えない要因の一つとなっています。
中古品販売店でも、人気カラーは需要が高く、それに伴って買取価格も上昇する傾向にあります。
エルメスの商品を購入するためのポイントと対策
- 「エルパト」で店舗に定期的に通う
- 店員との信頼関係を築いて担当をつけてもらう
- オンラインショップの販売時間帯を把握する
- 中古品や並行輸入品の購入を検討する
- 海外店舗での購入も視野に入れる
- まとめ：エルメスが買えない理由と購入のコツ
「エルパト」で店舗に定期的に通う
エルパトとは、エルメスパトロールの略で、商品を購入するためにエルメスの店舗に定期的に通うことを指します。入荷時期は不定期のため、頻繁に店舗をチェックする必要があります。
エルパトでは、店舗によって在庫状況が異なるため、できるだけ多くの店舗を回ることで、欲しい商品に出会える可能性が高まります。特に、直営店に足を運ぶことがおすすめです。
正規店では実物を見て、色味や大きさ、使用感を確認できるメリットがあります。また、アフターサービスも充実しているため、長く使用する予定の方には正規店での購入がおすすめです。
エルパトを続けることで、販売員に顔を覚えてもらえる可能性も高くなります。購入意欲の高さを伝え、エルメスファンであることをアピールすることで、商品情報を得やすくなる場合もあります。
入荷のタイミングさえ合えば、初めての来店でも購入できるケースもあります。根気強く通い続けることが、エルメスの商品を手に入れるための重要なポイントとなっています。
店員との信頼関係を築いて担当をつけてもらう
エルメスでは担当制を採用しており、店舗で商品を購入すると担当の販売員がつくことがあります。担当者との信頼関係を築くことで、新商品の情報や入荷案内を受けやすくなります。
同じ店舗の同じ販売員から接客を受けることで、顔を覚えてもらい、次第に親密な関係を築くことができます。担当者は、顧客の好みや希望する商品を把握し、入荷情報を優先的に案内してくれる場合があります。
店舗では、転売目的ではなく本当にエルメスの商品が欲しいという熱意を伝えることが大切です。販売員に「エルメスのデザインが大好き」「昔から憧れのブランド」といった想いを伝え、エルメスファンをアピールしましょう。
担当者から名刺をもらえた場合は、その販売員との関係を大切にすることをおすすめします。特に人気商品は、担当者を通じて購入できる可能性が高まります。
エルメスの商品を身につけて来店することで、エルメスファンであることをより効果的にアピールできます。スカーフやハット、シューズなど、比較的リーズナブルなアイテムから始めるのもよいでしょう。
オンラインショップの販売時間帯を把握する
エルメスの公式オンラインショップでは、最近は午前8〜9時頃に商品が掲載されることが多いとされています。ただし、販売時間は不定期で、必ずしもこの時間帯に限定されるわけではありません。
オンラインでの購入を成功させるためには、事前に住所やクレジットカード情報を登録しておくことが重要です。商品をカートに入れても、決済完了までの時間が長くなると、他の購入者に先を越されてしまう可能性が高くなります。
フィルター機能を活用することで、目的の商品を素早く見つけることができます。「バッグ＆クラッチバッグ」のカテゴリーから、希望するラインを選択し、効率的に商品を探すことが可能です。
公式オンラインショップでの購入は競争率が非常に高く、商品掲載後数分で売り切れることも珍しくありません。定期的なチェックと素早い行動が求められます。
バーキンやケリーなどの特に人気の高いモデルは、オンラインショップでは販売されていないため、店舗での購入を検討する必要があります。
中古品や並行輸入品の購入を検討する
中古品販売店では、新品では手に入りにくいエルメスの商品を比較的容易に見つけることができます。状態の良い未使用品や、生産終了モデルなども取り扱っています。
中古品は新品に比べて価格が抑えられている場合もありますが、人気モデルは定価以上の値段がついていることもあります。購入前に商品の状態や付属品の有無を必ず確認しましょう。
専門店や中古販売店での購入は、エルメスの購入履歴には残りません。お得意様を目指している方や、担当者をつけたい方は、この点に注意が必要です。
偽物が流通している可能性もあるため、信頼できる販売店を選ぶことが重要です。返金対応や保証制度が整っている店舗での購入をおすすめします。
中古品販売店では実物を確認できるため、色味やサイズ感を直接確認できるメリットがあります。店頭で商品をチェックし、自分の希望する条件に合うものを選びましょう。
海外店舗での購入も視野に入れる
海外の店舗では、日本では販売されていない商品を見つけられる可能性があります。特にフランスのパリや香港では、日本より安価で購入できるケースもあります。
フランスは他国と比べて輸送費を抑えられるため、円高の場合は日本より20%程度安い価格で購入できる可能性があります。また、エルメスの本店があるため、新作に出会えるチャンスもあります。
香港は関税がかからず税金も不要なため、比較的安価で購入できます。日本からのアクセスも良好で、長期滞在の際の購入を検討する価値があります。
ただし、海外での購入には言語の違いによるトラブルのリスクもあります。また、円安の場合は日本より高額になる可能性もあるため、為替レートにも注意が必要です。
パリの本店でも、日本同様にエルパトをする人が多く、QRコードが印刷されたカードを渡されるなど、購入には工夫が必要となっています。
まとめ：エルメスが買えない理由と購入のコツ
最後に記事のポイントをまとめます。
- エルメスは職人による手作業生産にこだわり、大量生産を行わない
- バーキンなどの人気商品は1つ製作するのに20時間以上かかる
- コロナ禍と世界情勢の影響で、生産量が更に減少している
- 転売防止のため、年間購入制限や身分証明書の提示が必要
- 正規店では購入履歴のある顧客が優先される傾向にある
- オンラインショップは競争率が高く、掲載後数分で売り切れる
- エルパト（店舗巡り）が購入成功の重要なポイントとなる
- 店員との信頼関係を築き、担当をつけてもらうことが有効
- 中古品や並行輸入品も購入の選択肢として検討可能
- 海外店舗では円高時に日本より安価で購入できる可能性がある
- 商品の資産価値の高さから、投資目的の購入も増加している
- 正規店での購入が難しい場合は、信頼できる中古販売店の利用を検討する
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