スニーカーを選ぶ時、どこの国のブランドなのか気になったことはありませんか?ニューバランスは世界中で愛されているスニーカーブランドですが、生産国によって価格が大きく異なることをご存知でしょうか?
実は、ニューバランスは1906年にアメリカのボストンで誕生し、現在はアメリカ、イギリス、アジアの3つの地域で生産を行っています。同じモデルでも生産国によって価格差があり、その理由は各国独自の製造技術や使用する素材の違いにあるのです。
この記事のポイント!
- ニューバランスの誕生から現在までの歴史的背景
- 生産国による価格差と品質の違い
- アメリカ、イギリス、アジアの製造拠点の特徴
- 生産国の見分け方と各国製品の特徴
ニューバランスはどこの国のブランド?誕生から現在までを解説
- 1906年にアメリカ・ボストンで誕生したニューバランス
- アメリカ発祥のスポーツシューズメーカーとして世界展開
- 東京に本社を構えるニューバランスジャパン
- 生産国は主にアメリカ・イギリス・アジアの3カ国
- アメリカ製は最新技術と職人技が光る高品質モデル
- イギリス製は革靴職人の技術を活かした上質な仕上がり
1906年にアメリカ・ボストンで誕生したニューバランス
ニューバランスは1906年、33歳のアイルランド系イギリス人移民ウィリアム・J・ライリーによって設立されました。当初はアーチサポートインソールと偏平足を治すための矯正靴を製造するメーカーとしてスタートしました。
社名の由来は、履いた人に”新しい(new)、バランス(balance)”感覚をもたらすことから名付けられました。ライリーが開発したインソールは、ニワトリの足の爪にヒントを得たものでした。
1930年代には、このような矯正靴の技術をベースに、カスタムメイドのランニングシューズの製造を開始しています。1960年には、世界で初めて足囲(ウィズ)でもサイズ選択が可能な「ウィズサイジング」を採用したシューズを発売しました。
当時はオーダーメイドの特性上、1日に製造できる数は40足程度と限られており、非常に手間のかかる製造工程でした。
その後、1972年に現在のニューバランス社の体制を築いたジェームス・S・デービスが買収。彼は理想のランニングシューズを実現するために、自ら走ることで開発に貢献し、独創的なシューズコンセプト「インステップレーシング」を確立させました。
アメリカ発祥のスポーツシューズメーカーとして世界展開
1980年代初頭、多くのメーカーが生産コストを理由にアジアへと製造拠点を移す中、ニューバランスはアメリカ国内での生産にこだわり続けました。
アメリカには5つの工場があり、中でもボストン郊外のローレンス工場は最大規模を誇ります。この工場では研究開発ができる専用のラボも併設されており、最先端の機材を備えています。
1988年には日本での展開を始め、株式会社ニューバランスジャパンが設立されました。当初は月星化成(現:ムーンスター)が日本におけるライセンスを持っていました。
2015年には「世界トップ3のグローバルなアスレチックブランド」を目指してカテゴリを拡大し、サッカー用品市場にも参入しています。
その他、様々なスポーツ用品へと事業を拡大し、現在では世界的なスポーツブランドとして確固たる地位を築いています。
東京に本社を構えるニューバランスジャパン
株式会社ニューバランスジャパンは、1988年12月15日に設立され、翌年1月5日から営業を開始しました。本社は東京都千代田区神田神保町に位置しています。
資本金は1億7,800万円で、主要株主はニューバランス・インターミディエイト・インコーポレイテッドです。2023年1月1日現在の従業員数は301名となっています。
ニューバランスジャパンは「アスリートが誇りを持って身に付け、社員が誇りを持って世に送り出し、コミュニティが誇りを持って受け入れることのできるグローバルブランドを築く」というミッションを掲げています。
企業理念として「誠実さ」「チームワーク」「お客様の満足」を3つの柱としており、日本市場でのブランド展開を担っています。
大阪には支店も構え、全国展開を行っています。
生産国は主にアメリカ・イギリス・アジアの3カ国
ニューバランスの製造拠点は、主にアメリカ、イギリス、アジアの3カ国に分かれています。それぞれの国で異なる特徴を持つモデルが生産されています。
アメリカでは5つの工場で生産を行っており、最新技術と機能性を重視したモデルが特徴です。代表的なモデルにはM990、M996、M1300などがあります。
イギリスではフリンビーという土地に工場があり、革靴職人の技術を活かした上質なレザーモデルを生産しています。M576、M991、M1500などが代表的なモデルです。
アジアでは主に中国やベトナムで生産が行われており、人気モデルの廉価版などが製造されています。CM996、ML574、MS237などのモデルがあります。
価格帯はアジア製が最も手頃で、USA製とUK製は高価格帯となっています。
アメリカ製は最新技術と職人技が光る高品質モデル
アメリカ製のニューバランスは、最新技術と機能性を追求したモデルとして知られています。ブランドが最も力を入れている990シリーズの最新作も、毎回USA製で発売されています。
USA製モデルはすべてアメリカの職人の手によって作られており、ニューバランスのクラシックなイメージと機能性が共存しています。アメリカの5つの工場では、研究開発施設も併設されており、常に新しい技術の開発が行われています。
アメリカ製の特徴として、Wolverine社のレザーを使用することが多く、高級感のある仕上がりとなっています。また、ランニングシューズとしての機能性も重視されており、クッション性や安定性にも優れています。
生産量が限られているため、価格帯は2万円台後半から3万円台と比較的高価格になっています。しかし、その分品質の高さは保証されており、長く愛用できる一足となっています。
ニューバランスの中でも特に人気の高いモデルの多くがUSA製で、コレクターからも高い評価を得ています。
イギリス製は革靴職人の技術を活かした上質な仕上がり
イギリス製のニューバランスは、革靴の聖地として知られるフリンビーにある工場で生産されています。この工場には革靴作りを熟知した元革靴職人たちが多く在籍しており、その技術を活かした製品作りが行われています。
ニューバランスはどこの国で作られているか?生産国別の特徴
- アメリカ製は5つの工場で最先端の技術を駆使
- イギリス製はフリンビー工場での職人による丁寧な縫製
- アジア製は高いコストパフォーマンスを実現
- 生産国によって異なるソールテクノロジーの特徴
- 見分け方はシュータンのタグをチェック
- まとめ:ニューバランスはアメリカ発祥で3つの生産国それぞれの特徴を持つブランド
アメリカ製は5つの工場で最先端の技術を駆使
アメリカには5つのニューバランス工場があり、発祥の地であるボストン郊外のローレンス工場は最大規模を誇っています。この工場では専用のラボを併設し、最先端技術の研究・開発に取り組んでいます。
主にランニングカテゴリーの上級モデルを生産しており、厳選された素材を使用。手作業による数々の工程を経て、機能的で高品質なシューズを生み出しています。
M990、M996、M1300などの代表モデルは、シュータンに「Made in USA」と記されており、一目で生産国を確認することができます。
アメリカ製の特徴は、ヘリテージとイノベーションのバランスを考慮したシリーズをクラフトマンシップを持って作り上げている点です。Wolverine社のレザーを多用し、高級感のある仕上がりとなっています。
流通量と生産量が少ないため、価格帯は2万円台後半から3万円台と高額になっています。
イギリス製はフリンビー工場での職人による丁寧な縫製
イギリスの革靴の聖地として知られるフリンビーに工場を構え、主に上質なスムースレザーを使用したシューズを生産しています。この工場には革靴作りを熟知した元革靴職人たちが多く在籍しており、クラフトマンシップが息づいています。
M576、M991、M1500などの代表モデルは、上質な天然皮革を使用し、革靴に近いような趣を感じさせる仕上がりとなっています。シュータンには「MADE IN ENGLAND」と記されています。
イギリス製の特徴は、革の伸びや特性を最大限に活かした裁断、縫製、吊り込みなどの工程を経て、履きこむ毎に足に馴染むよう設計されていることです。
USA製同様、流通量と生産量が少ないため、価格帯は2万円台後半から3万円台と高額です。また、アメリカ製よりもややキツめに作られていることが多く、サイズ感に戸惑う場合もあります。
ヨーロッパのタンナーから厳選された天然皮革を使用し、革靴通をも唸らせる出来栄えとなっています。
アジア製は高いコストパフォーマンスを実現
アジア製のニューバランスは、主に中国やベトナムで生産されています。人気モデルの廉価版などを製造しており、価格は1万円以内から1万円台後半と手頃です。
CM996、ML574、MS237などの代表モデルは、シュータン裏面のサイズ表記部分に「Made in CHINA」「Made in INDONESIA」「Made in BANGLADESH」などと生産国が記されています。
流通量や生産量は他の生産国に比べて多いため、価格を抑えることができています。ただし、価格が安いからといって品質が劣っているわけではなく、ニューバランスの品質基準を満たした製品となっています。
2018年頃からは、元々アメリカ製だったモデルをアジア製として販売することも増えてきました。例えばCM996など、モデル名の前に「CM」が付いているものがそれにあたります。
プレミアムモデルとして日本製が発売されることもありますが、非常に稀なケースとなっています。
生産国によって異なるソールテクノロジーの特徴
ニューバランスの履き心地を支えるソールテクノロジーは、生産国によって異なる特徴があります。主なテクノロジーには「ENCAP」「C-CAP」「ABZORB」などがあります。
ENCAPは、クッション性のあるEVA素材を耐久性の高いPU素材で包んだ構造で、安定性とクッション性を両立しています。1985年に初搭載されたM1300は、その履き心地から「雲の上を歩いているよう」と評されました。
C-CAPは、日本の月星化成(現ムーンスター)主導で開発された技術です。EVA素材のみを圧縮形成し、クッション性の持続力を向上させています。加水分解しにくいという特徴があります。
ABZORBは、列車の衝撃吸収材からヒントを得て開発された素材で、ほぼ100%の衝撃吸収性と反発弾性を兼ね備えています。他の素材より重量は重めですが、特にクッション性に優れています。
生産国によって使用されるテクノロジーの組み合わせが異なり、それぞれ独自の履き心地を実現しています。
見分け方はシュータンのタグをチェック
ニューバランスの生産国は、主にシュータン(靴べろ)部分の表記で見分けることができます。アメリカ製は「Made in USA」、イギリス製は「MADE IN ENGLAND」と記されています。
アジア製の場合は、シュータン裏面のサイズ表記部分に生産国が記載されています。「Made in CHINA」「Made in VIETNAM」などの表記があります。
また、品番からも生産国を推測することができます。アメリカ製・イギリス製は「M○○」、アジア製は「CM○○」という品番の付け方になっています。
品番の意味は非常に細かく分かれており、1文字目は性別(M:メンズ、W:レディース、U:ユニセックス)、2文字目は用途(R:ランニング、L:ライフスタイル)を表しています。
これらの表記を確認することで、購入前に生産国を確認することができます。
まとめ:ニューバランスはアメリカ発祥で3つの生産国それぞれの特徴を持つブランド
最後に記事のポイントをまとめます。
- ニューバランスは1906年にアメリカ・ボストンで創業した老舗スニーカーブランドである
- 創業者のウィリアム・J・ライリーは矯正靴メーカーとしてスタートを切った
- 現在の生産拠点は主にアメリカ、イギリス、アジアの3カ国である
- アメリカ製は5つの工場で最新技術と職人技を活かした製品を生産している
- イギリス製はフリンビー工場で革靴職人の技術を活かした製品を作っている
- アジア製は主に中国やベトナムで生産され、コストパフォーマンスに優れている
- 生産国によって異なるソールテクノロジーを採用している
- 品番の付け方で生産国や用途を判別することができる
- シュータンのタグで生産国を確認できる
- 日本では1988年からニューバランスジャパンが展開している
- 価格帯はアジア製が最も手頃で、USA製とUK製は高価格帯となっている
- それぞれの生産国で異なる特徴を持ち、独自の魅力がある
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